2016/09/29 のログ
ご案内:「教室」に化野千尋さんが現れました。
■化野千尋 > 「あ、すみません。
あだしの、少しだけ残っていきますねえ。」
「そっか、バイバーイ」と複数名の女子の声が響く。
夕陽の差し込む教室には、その日、化野千尋しか残っていなかった。
鞄の中から、図書館で借りてきた本をドサっと机の上に置く。
暫く化野は、真面目に本やノートと向かい合っていたが、
集中力は長く保たないのかすぐに傍らのペットボトルに手を伸ばす。
途中、ペンを回したり考えている素振りを見せるも、実際のところは
あまり理解できていないように見える。
申し訳程度に、ノートに几帳面な楷書体がサラサラと書き込まれる。
ページを捲る音が響く。
ご案内:「教室」に烏丸秀さんが現れました。
■化野千尋 > 積まれた本は、全て魔術に関連するものだった。
元素魔術とは。わかる現代魔術。ルーンの基本から学ぶ。
図書館の手に取りやすいところに並んでいる入門書が大量に積み上げられている。
図書委員に担当生徒に深々と頭を下げて、無理を言って借りてきたものだ。
ノートにまた文字が増える。
「魔術に似た概念に、呪術がある。」
「……どう読んでも、似ているように思えないのですけれど。」
静かな教室で独り言ちる。
そして、手元に広げていた本をぱたんと閉じてまた次の本へと手を伸ばす。