2016/10/18 のログ
ご案内:「保健室」に阿曇留以さんが現れました。
阿曇留以 > 扉を開ける音。
普段は気にも留めない音が今日は大変耳障りに聞こえた。

「失礼します~。
すみません、ベッドで横に……あら……」

扉には不在の札は無かったと思ったが。
保健室に入り部屋を見渡せば、誰も居ない。
元々そうなのか、たまたまなのか。
そんな判断はつかないが、今はもういいか、と現状を流し、ただ己の欲求に従うことにした。

阿曇留以 > 幸いというべきか。
ベッドは空いており、人も居ない。
ため息をつきながらベッドに近づく。
誰も使用した形跡の無い、真っ白で綺麗そうなベッドだ。
他の人が来ても分からぬよう、ベッドの周りのカーテンを閉めておく。

(はぁ~……)

そして、また大きなため息。
なんとなく、疲れがたまっている。
季節の変わり目か、はたまたほんとに疲れがたまっているか。

阿曇留以 > ベッドに腰掛け、緋袴を脱ごうとして、はた、と気付く。
いくら白衣があるとはいえ、まずいだろう。
しかし、このまま寝るのはあまり楽ではない。
何よりも、袴にしわがつく。

少しだけ考え、出した結論。

(もう、今日だけはいいわ……。
少しだけ楽になりたいもの……)

3時間後には次の講義が入っている。
3時間。それは家に帰るのも微妙で、しかしやることは無い。
けれど体調の悪さはちょっと感じており。
仕方なく袴を脱ぎ、綺麗にたたんでベッドの近くにある籠に置いてから布団に潜る。

阿曇留以 > ちょっと薬品臭いベッド。
留以はそれが別段嫌いというわけではないし、かといってすきでもない。
ただ、母親が良く入院していたから慣れていただけで。

(……そういえば、最近お見舞いいってないかも。
また何か作って持っていかないと……」

母の好きなものを思い出しながら暖かさを感じていれば、瞼が重くなってくる。

阿曇留以 > 季節の変わり目。
最近は暖かくなったり寒くなったりと、体に負担がかかっていたのかもしれない。
女性の身体で、しかもそれほど鍛えていない体に、なれない土地の環境は過酷だったかもしれない。

「……ふふっ」

小さく笑うのは、妹のことを思い出して。
こうやって自分が風邪を引いたとき、ちゃんと看病をしてくれていたっけ、と。

「……風邪、ひいてない、かしら……」

地元においてきた妹を思いながら、夢現の境界を彷徨い。

いつからか、すやすやと寝息が聞こえてくる。

ご案内:「保健室」から阿曇留以さんが去りました。