2017/07/09 のログ
ご案内:「屋上」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「──暑い。」

他に言葉が出ない。
燦々と日光が照りつける屋上で、俺は煙草を口にくわえていた。
限りなく炙り焼きにされてる気分に近い中で顔から約十数センチ先にまた云百度の熱源があると考えると、
この喫煙って行為は途方も無く被虐的な行為なのかもしれないと思えさせしてくる。

いや、実際害だらけなんだけども。

「……雨避けや風除けは出来ても、流石に日除けはちと手ぶらじゃ出来ねえもんな……。」

ついでに熱も防げない。
精々風を起こしたり霧を発生させたりしてどうにかやり過ごす程度で、根本的に防げない。

もし俺にもっと魔術の才があれば、と幾度となく考えてはきたが、体質ばかりはどうにもならんらしい。

暁 名無 > 雨なら雨で湿度が上がって暑いし、晴れたら晴れたで気温が上がって暑い。
この時期はどちらに転んでも人が生きるには辛すぎる。
挙句朝は晴れていたのに夕方になると一転して豪雨、なんてざらにあるから油断も出来ない。

「ま、ここは島だから通り雨もすぐに行っちまうのが救いかねえ。」

ぼんやりと煙の行く末を目で追い掛けながら、一人呟く。
夏の日曜の昼下がり、遠くから部活動中の生徒たちの声が聞こえるくらいには、長閑で平和で、クソ暑い。

暁 名無 > 「明日からの授業はどうすっかねえ……
 流石に暫くフィールドワークは避けるかそれとも……」

転移荒野や青垣山に出張っていって天気が崩れられれば目も当てられない。
だからといって座学をするにしても、講師たる俺自身が座学は退屈だ。突っ立って喋るだけってのはアレで中々体力を食う。
はてさて明日からの授業はどうするか、と考えていたが気が付けば加えていた煙草がだいぶ短くなっていた。

元々調べ物の最中で、衝動に駆られて屋上に来たのだったと思い出す。
平日は授業の準備やらに追われて時間が取れず、休みの日にまで学校に来なければならないのは釈然としないが仕方がない。

暁 名無 > 「そろそろ戻って再開するか
 そんで時間があったら授業の事も考えるべ。」

吸殻を燃し尽くしてから校舎内へと戻り始める。
いくら日曜とはいえ教師は何人か働いているし、校舎内で活動する部活も幾つか存在している。
そのお陰で朝から空調がフル稼働しているし、図書室なんかは寒いくらいだ。
直射日光の照りつける屋上から、図書室に戻った時の温度差にやられないよう気を付けないとな。

「えっと、よし。誰も居ねえな。」

念のため自分以外の存在が無いか確認して、俺は屋上を後にするのだった。

ご案内:「屋上」から暁 名無さんが去りました。