2017/07/25 のログ
ご案内:「ロビー」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 放課後のロビーは人気も疎ら、時折り生徒や教師が通り掛かるくらいで意外と静かだ。
(…屋上程じゃないけど、ここも穴場といえば穴場なんだよなぁ)
そんな事をぼんやり思いつつ、風紀委員会の赤い制服姿を纏った少年はロビーの一角、ソファーに腰を下ろして寛いでいる。
夜には巡回警邏の仕事が待っているが、それまでは割とノンビリ寛げそうだ。
ここ最近、若干不調気味だったのもあり正直助かるというもの。
(…と、いうか今更だけど俺って風紀委員にそんな向いてるとは思えないんだよなぁ)
同僚達や周囲に漏らした事は無い。ただ、何処か「仕事」としての義務感が強いのは否めず。
入った切欠は、風紀委員へ手助けした事だが…それは正義感とは少し違う。
まぁ、風紀委員会も曲者揃いだとは思うから、こういう疎外感や違和感は大した事ではないのかもしれない。
「…まぁ、変に悪目立ちしなければそれでいいかな…。」
異様な射撃能力は目を付けられてしまっているが、逆に言えばそれだけだ。
不必要に目立つのは苦手だし、射撃能力はもう仕方ないがそれ以外は平々凡々で構わない。
風紀委員Aとか、モブのポジションでも構わないくらいであるし。
■飛鷹与一 > 「…ま、何を以って平々凡々なのかは人それぞれ、だけどさ…。」
十分に理解している。非日常が日常で、自分が平凡などでは決して無い事は。
それでも、上辺だけでも平凡でありたい、”人間でありたい”と思うのは愚かだろうか?
…等と生真面目に考え込みそうになったので、首を緩く振って気を取り直す。
性分とはいえ、フとした拍子に考え込んでしまうのは少し悪癖かなぁ、と思う。
こういう所が”つまらない”という評価をされるんだろう、多分。
人気の無いロビーを軽く一瞥してから、ズキリッと頭痛に似た痛みを感じて目元を解す様に手を当てる。
(…最近多いな。異能の影響か副作用か?)
「…あ、そういえば俺の異能を調べて貰うって事だったけど…大丈夫かな」
血液を提供したが、そもそも調べて貰う相手とやらも気になる。まぁ、異能について何か追加情報があれば御の字だろう。
ご案内:「ロビー」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「…そういえば…天眼って目を閉じてても発動できるんだろうか」
考えたら、第二の異能は視覚を基点とした異能だが目を閉じて発動はできるのだろうか?
少し試してみよう、という訳で目を閉じて集中。幸いこっちの力は自力でオン・オフは可能だ。
…イメージとしては、頭の中で銃の撃鉄をガチャリ、と起こす感じ。
銃火器がやや身近になりつつあるせいか、異能の発動イメージはこれがしっくり来るのだ。
そして、それを境に何かのスイッチが切り替わったように異能が発動する…のかどうか。
何せ目を閉じた状態で天眼を使用した事は無い。どうなるかと思えば…。
「……うん、特に何も見えない…いや、見えたらそれはそれで困るんだけど」
異能は発動している。が、閉じた視界に映る物は何も無い。まぁ、当たり前か…と、異能を解除――ん?
「……あー…成る程。いや、まぁ、うん」
何故かちょっと言葉を濁して異能を今度こそ解除。目をゆっくりと開く。
うん、見えた…見えたけど場所が問題だ。何か女子更衣室らしき所を正確に見てしまったんだが…!
(…これ、遠隔視(リモートビューイング)」ってヤツだよなぁ。そっか、制御までは出来ないからランダムに校内の一部を遠隔透視したのか…。)
と、冷静に分析した。分析したがよりによって女子更衣室とか新手の変態ではないか。
…ちょっと泣きたい。試した結果がこれだよ!
■飛鷹与一 > 「…よし、これに関しては使いこなせるまでは迂闊に使わないようにしよう…偶発的とはいえ覗き駄目、ゼッタイ」
と、己に言い聞かせるようにボソボソと小声で独り言。死線とは別ベクトルでこっちも面倒な力な気がしてきた。
もうちょっと使い易い異能だったら良かったのだが、人生そんなに甘くはないようで。
「…ハァ、誰も居ないのが幸いだったけど…参ったなぁ」
異能のコントロールは矢張り大きな課題となりそうだ。片方はそれ以前の問題。
こちらもこちらで、オン・オフは出来るが力の使い分けや精密な操作なんて無理に等しい。
「…今度、みっちり異能重視の訓練をしよう。これじゃちょっと困る…。」
ソファーに腰を落ち着けながらウン、と頷きつつ決意した。覗き魔になるのは御免だ。