2017/07/30 のログ
ご案内:「屋上」に筑波 察さんが現れました。
筑波 察 > 「今日も一通りやることやったし、疲れたねぇ。
明日もリハビリ、明後日もリハビリ。来週は少し休みたいねぇ」

(教室棟の屋上。そこに置いてあるベンチ。
いつもと変わらない空気の屋上。
最近は雨も降らなくなり、気温も湿度も落ち着いてきた。
時折吹き抜ける風が本格的に夏の匂いを運んでくるのを感じては、
あれこれと思案する)

「皆各々に予定があるんだろうねぇ。
いや、いつもと変わらない人とか、何も予定がない人もいるのかな?」

(今のところ自分はいつもと変わらない人間だ。
本島に帰る予定もないし、友達と遊ぶ予定もない。
この島で訓練を続けることしか、スケジュールにはなかった)

筑波 察 > 「って言っても、今のままリハビリを続けるのは効率がわるいよねぇ。
何かこう、現状を大きく変えるような発想が欲しいねぇ」

(今の段階では能力の使用には非常に大きな負荷が身体に掛かる。
実際問題リハビリ中に何度か意識を飛ばしているし、
能力の制御を失うことも多々あった。
今まで肉眼やゴーグルを使っていた時はなんともなかったのに、
能力で応用を利かせようとしたとたんにこれだ)

「僕の脳みその出来が悪いのか、はたまた能力の負荷が大きいのか」

(自尊心的に望むのであれば後者であってほしい。
だがどちらが原因であるにせよ改善は必須だ)

筑波 察 > 「ん?肉眼やゴーグルを使っているとき?」

(ふと、ある発想が浮かんだ。
肉眼もゴーグルも受容体として機能する器官だ。
今の自分にはどちらもない。
では、今の自分はどこで光を受容しているのだろう?)

「音は耳が生きてるからいいけど、
光を含む電磁波ってどこで受け取ってるんだ?
――いや、どこだっていいのか?」

(この疑問は仮説へと変化する。
そう。肉眼でもゴーグルでも、はたまたその両者以外のどこかでも、
能力を無理やり使えば視界は得られる。
なら、"新たに目を用意してやればいい"のでは?
それも、今までよりずっと高性能な目を。
そんな突飛な発想が頭に浮かんだ)

筑波 察 > 「…そうなると今度は情報の再構成が課題だよねぇ
でも身体に負担をかけているのが能力の演算じゃなくて、
外部からの情報の需要なんだとしたら、後はどうにでもなる?
もしかして宅配していた時の視界って…」

(路地裏のビルに宅配しに行ったとき、
はっきりとした視界が瞼の裏に浮かんだ。
それはもしかして何かカメラの映像を受け取ったのかもしれない。
アレだけ治安の悪い場所だ。
"そういう組織"が暗号化されていない安物の無線カメラを使っていても不思議ではない)

「もしかして振動を支配するって…ヤバイ?」

(ヤバイ能力や魔術なんてものはいくらでもあるが、
ここまでこの世界の文明の利器を手玉に取れるものはないだろう。
そして気づいたのだ。
電磁波や交流を操作できるということの可能性に)

筑波 察 > 「これは試すしかないよねぇ
疑問には答えがなきゃいけないもんねぇ?」

(自らの能力の真価に気づいた気がした。
まだ可能性の話だが、十分あり得る。やるしかない)

「実験するなら…やっぱりあそこだよねぇ」

(白杖を伸ばし、立ち上がる。
期待に大きく胸を膨らませて、
かつかつと足元を確認しながら屋上を去った>

ご案内:「屋上」から筑波 察さんが去りました。