2017/09/30 のログ
ご案内:「保健室」に暁 名無さんが現れました。
■暁 名無 > 「結婚、かー……」
ちょっとした友人の結婚式に参席して翌日。
昨日見た光景を思い返しながら、俺は保健室のソファで寛いでいた。
もう自分でもびっくりするくらい保健室の住人である。
至って健康体、心にも身体にも傷も悩みも何一つないってのに。
まあそれは置いといて、コーヒー片手に俺はすっかり赤や黄に染まった外の木々を眺め黄昏ている。
「結婚なー……うん、まあ、そういうのもあるよなー……」
いつもの入れたてブラックコーヒーが、いつもよりちょっと苦い。
■暁 名無 > 結婚願望があるかないかと言われれば、多分無い。
無いというか、持っても仕方の無い身の上だ。
それでも昨日見た、幸せそうな新郎新婦の顔を思い返すと、目眩にも似た憧れが過る。
いっそ行かない方が良かったのかもしれない。祝儀という手痛い出費もあったわけだし。
「……でもまあ、行って良かったとは、思うよな。」
アレは自分の居られる世界ではない。
その認識を改めて感じられた事は、多分良かったこと、なんだろう。
近くのテーブルに投げ出すように置いた、引き出物の紅白まんじゅうを見遣ってから、俺は大きなため息を溢した。
■暁 名無 > そもそも相手が居ないという問題がある。あった。
あえて目を逸らしてたが、前提として無視できないよな……。
まあ、仮に今、俺に恋人が居たとして。
それが結婚へと至るかとなると、そうならない気がしてしまう。
「もっと暁として名前を売ってかないとねえ」
嘘も吐き続ければ真になる、じゃないが。
あと1年は真面目に不真面目な教員として独り身を貫くよりほかは無いわけだ。つらいね。
■暁 名無 > せめて彼女……恋人くらいは居る方が良いのかもしれない、とは常々思うものの。
「はぁー、眼鏡の似合う清楚系の巨乳めの女の子が俺の事好いてたりしてくれねえかなあー」
我ながら凄い世迷言が口から飛び出してきた。
誰も聞いてないからと放り出して良い独り言では無かったと、思わず反省してしまう。
でもまあいいか、どうせ誰も居ないしなぁ。