2018/02/09 のログ
ご案内:「屋上」に暁 名無さんが現れました。
■暁 名無 > 「うぅ……寒い寒い。」
すっかり日も落ちた屋上に出て、俺はそんな当然の事を口にした。
ここんとこドカ雪が降ったり門の警戒警報が出たりと慌ただしかった為に疲労困憊である。
学生の頃は不眠不休で3日3晩動き回れたってのに、今となっちゃ二徹でもう体が音を上げるようになってしまった。
「はぁー、歳は取りたくねえもんだな。」
机仕事で凝り固まった肩や首を回しつつ、俺は煙草を取り出し銜える。
■暁 名無 > 「こうも寒いと、人肌恋しくなるねえ。」
転落防止用のフェンスに背を預け、吐き出した煙が夜空に昇るのを見ながら呟く。
誰かに聞かれてりゃ「セクハラです」と苦情の一つでも来るだろうけれども、多分ここには俺一人しかいない。
……いない筈だ、多分。うん。確認してないけど。
「せめて歓楽街でひと遊び出来るだけの手持ちがあれば良かったんだけどなあ。」
絶賛赤貧生活継続中な身としては、その手の遊び一つ禁じてないとならないわけで。
これはもはや禁欲生活通り越して修行か何かだと思うわけよ。
■暁 名無 > 「そういや……最近見かけない奴らは冬眠でもしてんのかね。」
ふと何人かの顔を思い出す。
こうして屋上で寛いでいる時に限って現れたりした顔も、最近ではとんと見掛けなくなった。
少しばかり物寂しさが無いわけでもないが、まあ教職と言う立場上、いずれは経験する寂寥感というものだろう。
「良いカラダしてたんだけどなぁ」
溜息と共に煙と寝言を吐き出す。
最近の多忙と色んな修行の結果立って目を開けたまま寝言を吐くという芸当も身に着けた俺であるからして。
ご案内:「屋上」にジャムさんが現れました。
■ジャム > 「ふー、やっと追試終わった!」
元よりおつむはどうも弱く、小テストの赤点ばかり重なった結果が放課後の追試。それをどうにか切り抜けて、自宅へ直帰する前に屋上で冬の一番星でも見て一息つこうという心地。
教室練から続く扉をぱーん!勢いよく開けるなり両手両耳黒尻尾ぴーんっと大きく伸びをし。開放感も露わ。
して、目先の転倒防止用のフェンスの前で紫煙とため息ふかしている教師の姿を見つけ。
「こんにちはー、暁せんせ!……休憩してるとこ?」
相手とはすでに顔見知り。といっても、単に生徒と教師というだけで。いくつも彼がクラスを受け持っているのなら、黒い尻尾の異邦人の事は他の生徒に紛れて覚えていないかもしれないが。自分としてはマイペースに尻尾揺らして挨拶し。ととっ、と相手のほうへと。
■暁 名無 > 「おーう、お前さんか。
こんな時間まで追試なんか受けてたってのか?」
どうしようもねえな、と苦笑しつつ軽く手を挙げて挨拶に応じる。
今の今まで妄想してた女性像とは正反対の姿が出てきて現実の非情さとか色々思い知った気持ちになったが、まあそんな事は毎度の事で。
「そろそろ進級とか考える時期だからな、あんまり赤点取ってると留年するぞ、留年。」
■ジャム > 「そうだよー。どうしても数学がうまくできなくて。
あはー……、「次はもう危ういよ」……って言われちゃって……」
彼の心中まで察することはなく、にこにことノリも軽く手を上げる彼に笑いかける。続いた台詞はまさにさっき追試を監督していた教師に言われた台詞と似たもので。苦笑じみて眉根下げ。
「とりあえず勉強は明日から本気だす!
……今日はここで少しのんびりしてから帰ろうかなって思って。眺めもいいし。――せんせは、何かしてたの?」
もう一度尋ねては、フェンスに両手をかけて軽くもたれかかりつつ相手のほうを見上げ。
■暁 名無 > 「分からない事はちゃんと授業外に担当の先生に聞きに行ったりするこった。
あ、ちなみに俺は無理だぞ、一般教科大体無理だ。ほぼ専門知識で食ってるようなもんだから。」
正直なところ、高校生レベルの進級試験を受けろって言われたら即答で断る。
だって進級できる気がしねーもの。昔の俺はよく進級したなって思う。ホントに。
「──俺?
いやあ、仕事終わりの一服がてら、アンニュイな気分で黄昏てたのさ。」
要するに何もしてない。です。
■ジャム > 「うーん。それじゃあ今から、さっきのテストであやふやだったところ聞いてこようかな。……じゃあ、さようならせんせ!」
相手の台詞に少し物思うと、今来た扉のほうへと一歩踏み込み。振り向きざま、笑顔で相手へ手を振って去っていき。
ご案内:「屋上」からジャムさんが去りました。
■暁 名無 > 「今から!?
……いやいやいや、今からは止めとけって、おい、おーい……」
教師であるところで俺は今、仕事を終えての一服を満喫している。
つまるところ、他の教師たちも大抵は仕事を終えて帰り支度や明日の準備をしている訳で。
「……行っちまったよ。
あー、クソ。言い方悪かったな、明日からって一言添えときゃ良かった……しくったな…。」
思わず額を手でたたく。
今からあの猫耳娘に教導をしなければならない教師の事を思うと、とても心が痛んだ。