2015/06/05 のログ
ご案内:「第一部室棟」に模下 紫さんが現れました。
模下 紫 > 君の学校にはどんな部活動がある?と問われれば八割挙げられそうなありきたりなものから、活動内容が一切たりとも予測できないものまで。
様々な部活動の本拠地が並ぶこの建物の、廊下のおおよそ真ん中から少しずれた辺り。
黒ずんだ染みのある冷たい壁にもたれかかかった、眠たそうに半分ほど閉じられた瞼から覗く少女の瞳は。
一般流通しているものより若干屈強な折りたたみ式携帯電話の画面に向けられている。
「ぴー、ぴぴぴ、どかーん」
画面上部から、不規則に降り注ぐ謎の小さな塊を、ボタンと連動して画面下から発射される謎の細い線で撃ち落とす。
そんな単調な作業を、口から効果音を漏れ出させながらもう数十回。浮かび上がる黄色いclearの文字。
別段楽しいわけではなかったが、周囲から絶え間なく流れ込む、活気溢れる掛け声やら名前も知らない楽器の音。
そんな環境音と合わせて、彼女は身の回りに何か変化が起きるまで。もしくは単に下校時間がやってくるまでの時間を。
有意義から程遠く、実にぼんやりと過ごしているようだ。
模下 紫 > 「からすが鳴いたら。かーえろ」
ぱたん。と携帯電話を閉じて唐突に窓の外へ目をやったかと思えば、少女はそのまま大きく伸びをする。
そろそろ耳あたりの良い喧騒も一旦静かになってきた頃だ。どうやらこの場を離れることに決めたらしい。
「明日は晴れるといいねー」
誰にでもなく独りでにそう残すと。横断歩道を白い部分だけ踏んで渡ろうとする子供のような足取りで、ふらふら部室棟を去っていった
ご案内:「第一部室棟」から模下 紫さんが去りました。
ご案内:「第一部室棟」に模下 紫さんが現れました。