2015/06/14 のログ
ご案内:「第一部室棟屋上」にアスティアさんが現れました。
■アスティア > ――誰も居ない屋上の片隅で、
茣蓙をしいて正座し、
静かに目を閉じて瞑想している。
自然との対話――
を通り越しての一体化。
無念無想の精神を鍛えると共に、
己の異能を鍛える為に。
「……」
五感を済ませ、
五感を閉じて、
ただただ只管に自然を感じる。
されば、
目を閉じて尚遠くを見通し、
耳を閉じて尚風の運ぶ全ての音を聞き、
触れずして全てに触れる感触を知り、
本来味気なき空ですら味わい、
香り無きものを嗅ぎ取る。
これが
――異能・泰然感覚――
■アスティア > 長所は単純だ。
感覚の強化、直感力の増大。
欠点は単純だ。
至るまでには時間がかかり、
長所ある故に陥る失策もある事。
万物すべからく、
物事は上手く行くとは限らぬとはこの事だろう。
されど、この女はそれでよい、
そうでなくてはならないと笑う。
自然との一体は己が種の願い、
至るべき境地であり、
直ぐに至れぬのは己の未熟さ故。
まだ己には先がある事が愉しくてしょうがないのだ。
「……」
死んだように動かず微動だにせず、
生の気配を感じさせぬが、
息を吸い、
息を吐く。
それだけの動作が未だ生きている事を現している。
■アスティア > ――如何程の長い間そうしていただろうか。
しかし、やがて終わりの時は訪れる。
「――」
大きく息を吐いて目を開く。
今まで見えていたもの、
聞いていたもの、
感じていた全てが雲散霧消し、
普段の感覚が戻ってくる。
「未熟――」
そしてついて出た言葉が、
己を一番現している。
少なくとも女はそう考える。
だが、女の口元は笑っている。
まだ、己は前にすすみ成長できるのだと
■アスティア > ゆらり、と幽鬼の如く立ち上がり、
大剣を抜く。
考えるのは苦手だ。
それ以上に考えた所で答えは出ない。
考えるくらいであれば動く。
故に、女は剣を振るう。
ただ一心に剣を振るう。
ただ速く
速く
速く
速く――
相手は居ない。
故に、己の想像する強敵相手に振るい続ける――
■アスティア > ――ドサリ
そして、大の字になって倒れる。
精神集中で精神を酷使、
その後体力尽き果てるまで大剣を振っていたのだ。
精根尽き果てるのもしょうがない。
大の字に寝転がって空をみる。
――日差しが眩しく暑くぎらついていた。
■アスティア > 「――ふむ。」
暫くまどろみに身をゆだねるとしよう。
そんな言葉を飲み込んで、
静かに時を過ぎてゆく。
ご案内:「第一部室棟屋上」からアスティアさんが去りました。