2015/07/28 のログ
ご案内:「多目的体育館」に久藤 嵯督さんが現れました。
久藤 嵯督 > 「……よし、もう誰もいないな」

電気も消えて、真っ暗になってしまった体育館。
珍しく一般制服姿の久藤嵯督はその中に誰もいないことを確認すると、ステージの上までつかつかと歩いていく。
荷物の入ったカバンをステージ横に置いて、その中からアメリカンクラッカーにも似た玩具を取り出す。
赤く光る紐の両端には、同じく光を放つ緑色の球体。そして穴の開いた三つ目の球に、かの紐が通っている。

かつては未来のヨーヨーとまで呼ばれた、今ではもう名前すらわからない玩具。
それを取り出した嵯督は、ステージの真ん中へと歩いて行った。

久藤 嵯督 > 紐の端の球を片手で持つと、残り二つの球が複雑な軌道を描きながら、暗闇に光の渦を描く。
うまく遠心力をコントロールできているのか、真ん中の球が向こう側の球に寄るなんてことはない。

球の動きになれてくると、今度は嵯督本人がブレイクダンスじみた動きを見せる。
その周囲を追従するかのように、周囲に円を描く球体。
光の軌跡はあっちやこっちゃに、かつ滑らかな軌道で跳び回る。

時にそれは二重螺旋の遺伝子を描いてるようであり、
またある時は竜巻のようであった。