2015/08/22 のログ
ご案内:「廊下」に片翼・茜さんが現れました。
片翼・茜 > 日も落ち、夜闇が空を支配する時間。また今日も茜は夜間の見回りを任されていた。
いつものように、コーヒーを飲みながら、大きく無骨なライトを頭の横に構え廊下を歩く。
部室を1つ1つ、中を隈なく照らして、窓の施錠確認。
夜中とはいえ、まだ部活動に精を出す学生はいる。天文部などはこの時間帯でなければ活動できないし、創作系の部も興が乗ってきたらいつの間にか夜ということもあるだろう。
当日でも、放課後までに夜間活動の届け出を出せば問題はない。端末でリストを確認しながら、無許可で残っている生徒を見つけたらさっさと帰らせる。
教室棟と違うのはそこぐらいだろう、あとは同じ、部屋を照らして施錠を確認し、別の部屋に向かう。ゴミが落ちていたらついでに拾う。それだけだ。

片翼・茜 > 灯りのついている部室を見つける。
端末でチェックするが、届け出はない。中から楽しそうな騒ぎ声が聞こえる、宴会でもやっているらしい。
「カハァー……。」別に宴会はいいが無断で残るのは禁止だ、水を差すのは心苦しいが規則は規則なのだ。
ガラリ、とドアを開ければ、案の定宴会中。こちらを気付いた生徒の顔が笑顔のまま凍りついた。

片翼・茜 > 「楽しそうだな。」ため息混じりに一言。
『す、すすすすいません今すぐ片付けます!』『やっと作品が完成したからつい……!』
慌てた様子でお菓子やジュースを片付ける生徒達。
それを腕を組みながら見ている、睨みつけるつもりはないが、気だるげなその目付きは勘違いされやすい。気弱そうな女生徒など、慌てすぎて何度もお菓子の袋を取り落とし、勝手に泣きそうになっている。

片翼・茜 > コツ、コツと靴音を鳴らしながらその女生徒に歩み寄ってしゃがみ、目線を会わせる。出来る限り優しく、声をかける。「慌てなくていい、落ち着いてやるんだ。別にとって食いはせん。」
だが、無表情かつ、つぎはぎの走る顔が近くに存在するのはそれだけで恐怖だったらしい。

より一層涙ぐみ、中身が溢れるのも気にせずにバッグにお菓子を詰め込み、女生徒は走り去ってしまった。