2015/07/07 のログ
ご案内:「禁書庫」にクローデットさんが現れました。
■クローデット > 試験期間にもかかわらず、クローデットは悠々と禁書庫で調べ物をしていた。
研究機関での功績や、これまでの教育課程で単位が一部認められての2年時編入である。
教養課程の少なくない部分を省く事が出来(それでも、常世島の文化の下地になっているだろう日本文化を学べる講義を複数取っているあたり細かい)、魔術の講義を中心に履修しており、しかもそれは既に持っている知識で補える部分が多い。
つまり、試験勉強には余裕があり過ぎるのである。
(…後は、方法論を学べればと思って履修した考古学くらいでしたかしら?
少々鬱憤も溜まっておりますし、実技試験でも面白いかもしれませんわね…手の内を見せすぎないように気を付けないといけませんが)
公安委員の仕事として調査・報告した落第街の施設への調査も、他の委員の兼ね合いがあって試験後ということになっている。
「断罪」仲間だった女性が「処分」されてからは、直接的な「断罪」も避けていた。
…要は、クローデットは比較的時間を持て余している上に、鬱憤が溜まっているのである。
わざわざ禁書庫に「武装」してきているのも、あわよくば鬱憤晴らしを期待しての事だ。
(…まあ、つつがなく情報収集が終わるなら、それはそれで今は構いませんけれど)
鬱憤が晴らせなかった場合は、手の内をばらしすぎない程度に考古学実技試験で暴れよう…そう決めていた。
■クローデット > 「門」の発生原理には未だに謎が多い。クローデットも、そこをどうにかしようとは今のところ考えていない。
「門」を発生させる事を望むのならともかく、クローデットの望みは、「門」の発生を事前に、正確に予測し、「適切に」対処する事でしかないからだ。
ただ、この常世島においてすら、「門」の発生予報は天気予報に準ずるものでしかない。
それでは駄目なのだ。せめて、この島の近くにある日本列島の、地震速報程度の事前予測が出来なくてはいけない。
クローデットがこの島に来る前から続けている研究ではあるが、情報は多いに越した事は無いのだ。
この学園の禁書庫で調べているのは、もっぱら
『「門」が開く前、その場所では科学的・魔術的にどのような事柄が観測出来るか』
をまとめた論文なのだ。
どういうわけか、「門」の発生原理を考察する論文と一緒くたに禁書扱いにされてしまっているのである。
(…本当に、学究を解さない役人ほど腹立たしい者は異世界人(ヨソモノ)と異能者(バケモノ)くらいのものですわ)
そんな事を頭の端に思い浮かべながら、データ部分の概要をノートにまとめていく。
■クローデット > …と、クローデットのペンが走る速度を上げ始めたあたりで、禁書庫がざわめき始める。
『くすくす』
『人間風情が、我らのただ中で安穏と学ぼうなどとは笑わせる…』
『エサ?エサ?』
自我を持つ禁書達が、恐れを知らぬかに見えるクローデットの様子を、おもしろがり始めたのだ。
(鬱憤を晴らしたいとは思っていましたけれど、情報収集の興が乗ってきた頃合いに「騒がれる」のは、流石に困りますわ)
クローデットは、一旦その手を止めた。
■クローデット > 「ーーーーーー」
口の端を三日月のように釣り上げたクローデットの口から、言葉としては理解出来ない声が漏れる。…と、禁書達が一斉に息をひそめた。
「………やっと、集中出来ますわね」
そう言って1つ息をつくと、再び手を動かし始めた。
(この程度の「古い言葉」で大人しくなってくれるなんて、拍子抜けですわね。
…本当に危険な物は、今この場にはないのかしら?)
そんな事を考えつつ、まとめる作業を続ける。
■クローデット > そうして、どれほど経っただろうか。
「…これで、この論文は終わり、ですわね」
ふぅ、と息をついて参照していた書物を閉じる。
禁書の閲覧期限は心配の必要がない程度にはあるが…そもそも、この禁書の宝庫で、いつまでも1つのものに留まってもいられないのである。
(これだけ禁書が揃っているのならば…しばらく、探究が終わる事はありませんわね)
いざ事を起こすときまでに、どれだけ学べるか。
また、目論見が上手くいった場合、この禁書達はどうなるのか。
期待と、ほんの少しの寂しさがクローデットの胸に到来し、ほんの少し鼓動を早めた。
勉強道具を片付け、撤収準備を始める。
「古い言葉」で黙らせた反動で、クローデットがいなくなった後、禁書達が少々騒ぐかもしれない。
(…まあ、それを凌げないのに禁書庫に入ってくるような愚か者は、自業自得ですわね)
口元だけでくすりと笑って、彼女は禁書庫を後にした。
ご案内:「禁書庫」からクローデットさんが去りました。
ご案内:「休憩室」にレオンさんが現れました。
■レオン > 「ふぅ…終わったー」(残ってた課題を終わらせて図書館の休憩室に来た)
■レオン > 「まぁ、テストはそこそこ上手くいったかなっと…」
■レオン > (手元に魔道書を出してパラパラっと捲り出す 内容は特殊な文字で書かれており普通の人では読めない)「ふむ…」
■レオン > 「これかな…?」(一つの項目で手が止まる)
「まぁ、ここでやるのはやめるか」(そして、本を閉じる)
■レオン > 「あー… ったく… なんでこっちに来なきゃだったんだよ… やることあったのによ」(そんなことを空虚に呟く)
■レオン > 「っと… 腹減ったな 飯でも食べに行くか」
ご案内:「休憩室」からレオンさんが去りました。