2015/09/18 のログ
ご案内:「図書館」に蓋盛 椎月さんが現れました。
蓋盛 椎月 > 閲覧席のひとつに座り、目元を揉みながら
新聞を広げている白衣に蜥蜴のヘアピンの女性――蓋盛の姿があった。

広げているのは、この図書館に所蔵されている古い新聞。
興味深く閲覧しているのは――軍事組織《レコンキスタ》の起こした事件に纏わる記事。
彼らの起こした、破壊や殺傷の記録。

「コーヒー飲みたい……」
蓋盛にとって図書館の飲食制限というのは少々煩わしいものだった。

「あと肩が凝る」
活字も苦手だった。

ご案内:「図書館」に奥野晴明 銀貨さんが現れました。
奥野晴明 銀貨 > ことん、と缶コーヒーが閲覧席の机に置かれる固い音がする。
蓋盛の後ろから腕を伸ばしてそれを置いた銀貨が薄い笑みで彼女を見た。

「こんにちは、先生。先生も図書館へいらっしゃるんですね」

そういって声を潜めて(いつも彼の声は静かだが)話しかけた。
これを飲むなら、休憩スペースへ行ってくださいねとは言わないがまぁ蓋盛ならわかってくれるだろう。

「新聞記事……≪レコンキスタ≫という軍事組織のことばかりですね。
 何か調べものですか?それから肩、揉んだほうがいいです?」

ちらりと彼女が持つ新聞に目を通しながらそう尋ねる。

蓋盛 椎月 > 「オワ」
近づく気配には気づいていなかったらしく、
少々驚いた様子で振り返る。

「図書委員の子に休憩場所としてめっちゃプッシュされたんで
 たまには足を運んでみてもいいかなって」

缶コーヒーと、銀貨を交互に見比べて目を丸くする。

「すごい……なんであたしが缶コーヒー飲みたくて
 しかも肩凝ってるってわかったの?
 ひょっとして読心系能力も持ってた……?」

揉んで揉んで~、とうれしそうに銀貨に再び背を向け。

「うん、調べ物。社会科の復習ってとこ?
 たちばな学級じゃ授業もやるし、少しは勉強しとかないとね。
 銀貨くんも調べ物のご用事?」

蓋盛の前の机を見れば、過去の雑誌や新聞に加えて
本年度版の国際テロリズム要覧があるのがわかる。

奥野晴明 銀貨 > 「今さっき口に出していましたよ。コーヒー飲みたい、肩が凝ったって。
 でも先生のことならなんとなく、わかります」

そろりと蓋盛の肩に両手を当て、ゆるくその肩の凝りをほぐしていく。
特に女性の、それも教師のすぐそばで相手に触れているということを鵜意識することなく、蓋盛の頭上からその調べものたちを見据える。

「社会科の復習にしては随分と過激な内容ですね。
 ≪レコンキスタ≫、世界に異能者は不要、無能力者による秩序を世界に取り戻すと標榜する極右思想の軍事集団、でしたっけ。
 テロ関連の事件には彼らの存在が見え隠れするとか、魔術学に傾倒しているとか……。何か気になることでも?

 僕も調べものですね。刻印魔術に新たな調整を加えようと思って他の魔術系統から何かアイディアでも貰おうかと思ってぶらついているだけですけど」

急ぎの用じゃないから、もし先生が必要そうなら手伝いますよ。
そういって、ぐりぐりと蓋盛の両肩を揉んでいく。