2015/12/12 のログ
ご案内:「図書館」にクローデットさんが現れました。
クローデット > 調べ物には大体めどがついた。
そろそろ「彼」に良い報告が出来るだろう。

クローデットは古新聞での調べ物に区切りを付けると、レファレンスサービス用のコンピュータへ向かった。

クローデット > 調べるのは、以前特別講義を開講していた、とある非常勤講師の著作や論文である。
基本的には女性に対して隙だらけの人物ではあるが、ふと何かに気付くようなそぶりを見せることもあったし、何よりあの「ペット」が尋常の存在ではない。

早めに思想を掴み、対応を考える必要がある…というのが、クローデットの考えだった。

クローデット > 検索の「著者名」に「浅田 扁鵲」と入力し、エンターキー。

講師としては若年の部類に入るためか…あるいは、職人気質によるものか。
著作はほとんどなかった。

クローデットの目を引いたのは、1つの論文である。
そのタイトルは、『異能は病である』。

「………」

何やら、興味深げに目を細め、論文検索に切り替える。

クローデット > 論文検索サイトで、概要を見ることが出来た。
異能を「病」として扱い、その治療例を取り上げ…希望者には治療を施す必要がある、と主張する論文であるらしい。

(…お優しいこと)

異能者が、異能者たることの苦しみすら、「力を持つもの」としての責任すら和らげてしまおうとは、なんと「甘い」ことか。

思案するそぶりで手で軽く口を隠し…その下で、冷たく笑む。

クローデット > それでも、制御出来ない異能を何とかさせようとするほど異能に対して楽観的でないらしいことは把握出来た。

(治療者としての考え方が強いゆえに「甘い」けれど…異能に対しては中立的、というところですか。
…「対応」の優先度を上げるほどではなさそうですわね)

そう判断し、その論文が収録された刊行物と、東洋魔術や東洋医学に関する図書を何冊か借りて。
クローデットは、図書館を後にしたのだった。

ご案内:「図書館」からクローデットさんが去りました。