2015/12/14 のログ
ヨキ > 「ちゃんと暖かくして寝るのだぞ」

(完全に子ども扱いだった。
 指切りをするように、互いの手を触れ合わせる)

「うん?ヨキが絵を描いているところか。
 勿論こっそりでなくたって、堂々と見に来てくれればいい。
 君には喜んでお披露目するよ」

(絵本を受け取って、膝の上におこんを招き入れる。
 大きな身体で小さなおこんを包み込むようでいて、どことなくヨキから甘えるようにひたりと身を寄せた。
 ふわふわの尻尾に、触れる頭や背中の体温に、柔く目を細める)

「……それでは、はじめるぞ。
 『きつねのかみさま』……」

(タイトルを読み上げる。
 低くゆっくりとした声でページを繰り、本編の平易な文章を読み上げてゆく)

おこん > そうするー。 あー、ヨッキやしづきがいてくれたらなー。
お布団においでおいでしてくれたらなー。暖かく寝れるんじゃけどなー。
まあ生徒でもだれでもいいんじゃけどなー。
(ヨッキは自分のことをお子様だと思い込んでいる。
 頑張って出来る系女子っぽいことを発言してみたりするが、
 たぶんヨッキの頭のなかではあまえんぼな女の子と思われるだけかもしれない。)

そうかのーそうかのー、じゃあ今度遊びにいくからな!
(ヨッキの返事に満面の笑みを浮かべて、お膝の上へ。
 おっきいヨッキの身体が当たると、安心感がある。)

きつねのかみさまか……ワシが神様かのう。
それとも、普通のキツネたちには神様がおるのかのー。
…おお、可愛らしいちび達じゃな。 大きくなったら美人になるぞ。
(ヨッキが読み進めている合間合間に、コメントが挟まる。
 感想をつらつら述べながら、コメントするたびにヨッキの方を見上げて。)
 

ヨキ > 「誰でもいいって?それではヨキは、君に応えられはせんな。
 ヨキは、ヨキでなければダメだと言ってくれる者の布団にしか入らない」

(平然と言って、おこんの頭のてっぺんに頬を寄せる。
 大きな子どもがぬいぐるみを抱くように腕を回し、両手で絵本を持つ。

 読み進めるごとこちらを見上げてくるおこんと視線を合わせながら、にこりと笑む。
 可愛らしい絵や言葉回しを自分も楽しみながら、少しずつ話が進む)

(――そうして子ども向けの短い話は、たちまち終わって)

「……おしまい、と」

(言い聞かせるような節をつけて、最後に表紙を閉じた。
 絵本を右手に持って、左手がおこんの頭を柔らかく撫でる)

「おこん、君が信じている神様は居るかい?」

おこん > おねむするだけじゃぞー、この前だってヨッキとしづきと一緒したじゃろー。
(ヨッキいじわるーってほっぺたをふくらませる。 でも大人しく相手の腕の間に収まって、
 一緒に絵本を読み進めた。 ヨッキの朗読に楽しげに反応を返しているけれど、
 絵本であるからして長い話ではない。 おしまい、と告げられて、尻尾を一振り。)

終わってしまったのう。 みんな幸せになる話でよかったわい。
(ヨッキに頭をなでてもらうと、それに答えるように自らぐりぐりと手のひらに頭をすり寄せる。
 問いかけにはウームと唸って、ヨッキを見上げた。)

信じておるとしたら、ワシ自身じゃな。 天佑でワシが生きておったことなどない。
しくじったことも、うまくいったことも、全てワシのなしたことじゃ。
それにほれ、尻尾が9本もあれば神様みたいなものであろう。
信じてよいぞ? 信じてなでたり触れたりしてくれてよいぞ?
(えへん。ほこらしげな顔でヨッキに答えて、尻尾をゆらゆらさせる。)

ヨキ > 「蓋盛が居ようと居まいと構わんが、『ヨッキがいてくれたらなー』なんて遠回しな言い方は認めないぞ。
 『いっしょに寝て』、と言ってもらわねば」

(閉じた本をそっと机の上に戻す。
 自由になった両腕で、おこんの腹の前で手を組み、その身体を抱いた)

「ヨキも同じだ。ヨキもまた、自分だけを信じていたよ。
 ふふ、おこんのこともすごく大事さ。ヨキは一度信じたものはずっと大切にする」

(仮にそれが裏切られたときには、即座に手のひらを反すのがヨキであるのだが。
 裏切られることを考えもしないうちには、言葉の端に匂わせさえしなかった。
 顔を伏せて、温かな頭頂部に頬擦りする)

「…………、だが」

(おこんの頭に頬を乗せたまま、視線はぼんやりと床を見る)

「近ごろ、よく判らなくて。
 ヨキが自分を信じているだけでは、何かが立ちゆかなくなるような気が」

(下ろしていた腕を、おこんの肩口まで引き上げる。
 肩を抱く)

「……いや。何でもない。ヨキはうまくやっているよ」

おこん > なんじゃー、ヨッキは甘えん坊じゃのう。
よいぞよいぞ、ワシはヨッキのことが大好きじゃからな。
ヨッキが一緒に寝てくれんと、安心して寝れんのじゃ。
(お腹にヨッキの手が当たる。 抱かれたまま、
 ヨッキのおねだりに素直に答えた。)

よい心がけじゃのう。えらいえらい。
きちんと信じておれば、そう悪いことも起こらぬからのう。
(頭のてっぺんに、ヨッキの顔が当たる。
 ぐりぐりと擦り付けられているのに答えるように、
 ヨッキの手を自分の手で優しく撫でた。)

んー?どうしたヨッキ、なんぞ心配そうな言葉を…。
おぬしがうまくやっているならそうかもしれんが、
少しでも困ったらワシを信じて言うんじゃぞ。ワシは先輩じゃからな。
(肩を抱きしめられる。さっきよりちょっと大人っぽい。
 ヨッキの不安げな言葉を払拭するように、力強く答えた。)

ヨキ > 「ありがとう」

(声に笑みが混じる)

「……ありがとう、おこん。
 そう言ってもらえると、安心する」

(解けるような顔で笑って、唇を噛み締める)

「ヨキは……こうして、」

(声が落ちる)

「……こうして甘えさせてもらえるだけで十分だ。
 君が甘えてくれて、君に甘えられることが、すごく嬉しくて」

(度々おこんにのみ見せてきた甘えるような顔が、くしゃくしゃに緩む)

「外へ出ると、みなに頼られるヨキでなくてはならないから」

(おこんの普段どおりに心強い言葉に、小さく頷く)

「……ヨキにとっては、君が止まり木なのやも知らんな」

おこん > のう、ヨッキ……おぬしは、肩肘張りすぎじゃぞ。
常に気を張っていられるのは、何も持っておらぬうちなんじゃぞ。 
お主はもっと…もーっと、ゆるくならねばならぬ。
ワシにいくらでも甘えてくれてよい。いくらでも包んでやるでのう。
9本の尻尾でも、言葉でもじゃぞ。
んふふ…ワシにその顔を見せてくれるということは、とても光栄じゃな。
(ヨッキの声が、顔が、なんとなくためていたものを表しているように感じられる。
 だからこそつとめて明るくヨッキに呼びかけ、落ち着かせるように、
 肩にある相手の手をぽんぽんとやさしく叩いた。)

ヨキ > 「君にもそう見える?」

(『肩肘張りすぎ』という言葉に、困ったように眉を下げて笑う)

「このままで、ずっと平気で居られると思っていたよ。
 だがヨキの中では随分と、知らず知らずのうちに解決できないことが降り積もっていたようでな」

(自分の肩を叩く小さな手に笑って、小首を傾ぐ。
 その丸い手の甲に頬を摺り寄せ、くすくすと静かに微笑む)

「ヨキには好きな人が多すぎるんだ。
 それら一人一人の望みにすべて応えてやりたいのに、応えれば破綻してしまうらしい」

(ヨキ、という小声で紡がれる一人称が、このときばかりは子どものように響く。
 考えあぐねた小声で、ぽつりと呟く)

「……『好き』というものは、ひとところへ傾いても許されるものなのだろうか」

おこん > おお、見える見える。 前のワシもそうじゃった。
人の世は獣とは違うでのう…ただ生きるのみではない、しがらみがある。
見えぬ糸か、小骨のように絡みつき、突き刺さっていくものじゃ。
(ヨッキのほっぺたが手の甲に当たる。 ちょっと気持ちがいい。目を細めた。)

ふむ、なるほどのう……。 狐は恋多き獣でな、20分ほど一緒にいた相手に、
簡単に惚れてしまうそうじゃ。 まあ、そんなワシからするとじゃのー。
(ヨッキのお膝の上であぐらをかく。背中を預けて、ふーむと唸った。)
例えば、お主がワシのことを特別好きになったとして、
他のものを嫌うかというと…違うであろう。

おぬしが好きであることを、他のものに遠慮したりすることはない。
許す、許されないということもない。 おぬしが決めることじゃからな。
心に問いかけ、それが良いことならばせよ。そうでなければ控えよ。

…つまりじゃな、みーんな大好き!ってのは悪いことじゃないんじゃよ。
世の中、好きなものがいっぱいあったほうが楽しいじゃろ?
(ぽつりとつぶやくヨッキはなんだか寂しそうで、見ていられない。
 元気だせ!って勢い良くヨッキを鼓舞して、柔らかい尻尾でぽんぽんとヨッキを叩く。)

ヨキ > (おこんの語りに、短い相槌を打ちながら聞き入る。
 相手を抱いて、赤子をあやすように前後に小さく身体を揺らす)

「……うん。ヨキはみんなのことが好きさ。
 この常世島に関わったものはみな、誰であろうと一度は愛してきた」

(柔らかく叩かれる尻尾の感触に、犬が染み入るように目を細める)

「ヨキには好きなものが沢山ある。誰より多い方だと自負してさえいるよ。
 だがそんな風に『好き』を増やして、増やして、増やしたときに……、

 何かひとつ『いちばん好き』を選び取ったら、ヨキはきっと他の何にも目が向かなくなる。

 怖いんだ。ヨキのバランスが崩れてしまいそうで」

おこん > (ヨッキと一緒にゆらゆら動く。 その動きが気持ちよくて、
 なんだかまぶたが重くなってくる。 子供ではないのだけれども。)

ヨッキは純粋じゃなー。 のう、ヨッキ…何か一つを選ばないと立ち行かぬ状況が、
本当に起こるのかのう。 そして、その状況でヨッキは一つを掴んでしまうことを是とするのかのう。
おぬしはりっぱな忠義者であるから、深く愛情を注ぐのはよくわかる。
しかし、それはほかを捨てて得られるというわけではない…。

お皿の上にエビフライとハンバーグがあって、どっちかを取ったら
どっちかが食べられないということはないんじゃぞ。
両方ある以上、両方を食べる方法はあるのじゃ。

まー、状況によるかもしれんがの。 悩んだら相談しておくれ。
ワシがなーんでも聞いてやる。答えは出んかもしれんがのう!
(お膝の上でもぞもぞ方向転換。 ヨッキに対面する形にすわりなおして、
 えーい!って相手の胸板に抱きついてじゃれついたりしたい。)

ヨキ > (その顔はいよいよしゅんとして、唇を尖らせた。
 少しばかり言葉に迷ってから、懺悔の口を開く)

「…………。実は、選んでしまう手前だったのだよ。
 もしも『それ』を選んでいたら、別の人間を悲しませてしまうところだったんだ」

(座ったまま足を延ばす。
 ヒールを床に突いて、立てた爪先をゆらゆらと揺らす)

「それで判ったのだ。
 ヨキはエビフライがいちばんだと自覚したら、ハンバーグをふいにしてしまうタイプなのだと」

(おこんの喩えを借りて、肩を落としたままぽつぽつと呟く)

「……今はエビフライもハンバーグも、どうにか一緒に食べられないか考えているところだ」

(への字に結んだ口で、向き直ったおこんの顔を見る。
 胸板にじゃれつくおこんを受け止めて、やっとのことで小さく笑った)

「うむ。……本当にありがとう、おこん。
 君が居てくれて、少し気が楽になった」

(おこんの背を抱いて、幸せそうに目を細める)

おこん > ヨッキは真面目じゃのー。 でも、わかったのならばもう恐れることはあるまい。
考えて結論を出すことは、おぬしにはできる。 つまり…両方食べる方法じゃな。
好きなものは取り逃したくないし、多いほうが生きるには楽しいからのう!
(ヨッキのつま先が揺れるたびに、自分もちょっぴり揺れる。楽しい。
 話を聞いてると、ヨッキは自分の道を少しづつ見つけているのだ。
 目を細めて、よいよいと頷いてみせる。)

んふふ…構わぬ構わぬ。同じ教師仲間じゃし、可愛いヨッキのいうことじゃ。
ワシが聞かずして誰が聞くのかのう。
(背中を抱いてもらうと、暖かくて気持ちいい。ヨッキに抱きついたまま、
 おでこを相手の胸にこつんと当てる。)

んふー…ヨッキのお膝の上は気持ちがよいから、
眠くなってきてしもうた… 保健室に運んでくれんかのー。
(おねがーい、って甘えた調子でヨッキにおねだり。
 鼻先をぐりぐりすり寄せながら喉を鳴らして。)

ヨキ > 「恐らく……誤ってはいない、はずだ。
 ……ヨキはエビフライもハンバーグも好きなのだ。
 オムライスもラーメンもピザもケーキも、みんな。ぜんぶ食べたい」

(だから、と言葉を継いで、泣き笑いに似た顔を浮かべる)

「君にはヨキを見守っていてほしい。
 ……ヨキは他の誰にも、こうして甘えられはしないのだ。
 少なくとも、今はまだ」

(眠気を訴えるおこんの身体を抱いて、立ち上がる。
 片手で本や荷物を片付けて、もう一方の肩にはおこんを抱いて。

 辿り着いた保健室で、しばしの間二人してとろとろと眠るんだろう)

ご案内:「図書館」からヨキさんが去りました。
おこん > 構わぬよ、ヨッキ…
いくらでも見守ってやるでな。
困ったときには、なーんでもワシに言うがよい。
ワシも全部全部食べたい派じゃからな。
出来る事はすべて手伝うでのう。
(ひょいと抱き上げてもらって、うつらうつら。
 そのまま保健室で、二人でお昼寝をすることにした。)

ご案内:「図書館」からおこんさんが去りました。