2016/02/01 のログ
ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 放課後。蘭は借りた本を返しに図書館を訪れた。
入り口から入ってくると、まっすぐ返却カウンターへ。

「ありがとうございました」

法学概論の資料として借りた本を、カウンターの中の委員に渡した。

美澄 蘭 > 講義の資料ではあったが、何だかんだで興味深くて一気に読んでしまったのだ。

「…次は、何借りようかな…」

書架の配置図を確認しながら、思案がちに口元に指を当て。
この館は、社会科学系の蔵書が中心のようである。

ご案内:「図書館」にマリアさんが現れました。
マリア > 本棚の一角,社会の変容に関する本が積まれたあたりをうろうろする少女。
あちらへ行ったり、こちらへ来たり、また戻ったり。
何かを探しているようにも見えるし、多さに戸惑っているだけのようにも見える。

そのプラチナの髪も,白すぎる肌も,対照的な黒いワンピースも,ここでは良く目立つだろう。

「……どこから読めばいいか分からないわね。」

しばらくウロウロした後で本棚を前に立ち止り,少女は小さく呟いた。

美澄 蘭 > 何だかんだ、父と祖父に助言を乞いながら理解すれば、蘭にとって法学概論は決してついていけない講義ではなかった。
…しかし、政治学概論についてはそうではない。

「…何か、分かりやすい話題の本があればいいんだけど…」

というわけで、政治学系の書架に向かおうとして、うろうろしている人影に気付く。
自分よりやや小柄で…自分より更に華奢な少女だ。

「…どうしたの?」

図書委員などではないのだが、その印象的な風貌と相まって気になってしまい…つい、少女に話しかけてしまった。

マリア > 小さくため息を吐いたところで、横から声を掛けられる。
ぴくっと身体を震わせた後、声のした方に視線を向けて、

「あ、えっと……。」

何と答えるべきか迷った。
この島のことや,この世界のことが分かるだろうと思って図書館に来てみたのだが、
正直、膨大過ぎる上に予備知識がゼロなのでどうにもならなかったのだ。

「ちょっと調べものしようとおもったの。でも、本が多すぎて…。」

慣れないことしちゃ駄目ね、と、笑って見せた。

美澄 蘭 > 話しかけた少女がびくっと身を震わせたのを見て

「あ…びっくりさせてごめんなさいね。ちょっと、気になっちゃって」

と、少し申しわけなさそうに眉を下げた。
そして、少女から事情について説明を受けると…

「…調べ物の内容が決まってるなら、端末である程度絞れると思うわ」

「試してみる?」と、書架の端の方に置かれている端末を指差す。

マリア > 「あ、ううん、大丈夫! 私の方こそごめんなさい、ぼーっとしてて。」

首をぶんぶんと小さく横に振って,少女の紅色の瞳が,貴方のオッドアイをまっすぐに見た。
そしてその視線は、指の向けられた方向へと。

「みんな使ってるわよね…でも、使い方が全然分からないのよ。」

ゆっくりとそっちへ歩いて、端末の前に立った。
が、もう、完全に理解可能範囲のはるか外側である。

「んー……。」

適当に押す。画面が検索履歴に切り替わった。
また適当に押す。履歴から言葉を1つ選択したようだ。

“どすこい”

前の人は一体何を検索したのだろう。

「うー……?」

美澄 蘭 > 使い方が分からない…と言われれば、

「そう…こういう機械は慣れてないのかしら。
………ああ、そこは検索履歴…えっと、前までこの端末を使った人が探したものを出すやつだから、あんまり今は使えないかも…」

少女の苦戦の様子に、困ったように苦笑いして。
どすこいって何なんだろう…。

「…私がお手本を見せるわね。貸して?」

と、紅い瞳の少女に手番の交代を求めた。

マリア > 一頻り首をひねってから、解説を聞いて…やっぱり、分かっていないような表情。
それはそうである。こんなわけの分からない機構を見たのは初めてだ。
彼女の故郷では、蒸気機関が精々だったのだから。

「あ、えっと……それじゃ、ちょっとお願いしてもいいかしら。」

申し訳なさそうにしながら、端末の前から退く。
“どすこい”の文字が燦然と輝く画面のまま、貴女に引き継がれた。

美澄 蘭 > 「ええ、じゃあちゃんと見ててね」

マリアと入れ替わるように、端末の前に立つ。
まずは「どすこい」をタッチパネルの下の端の方にある、「一字削除」のボタンに四回触れて消して。
そして、タッチパネルの下半分くらいを占める、アイウエオ表を指差した。

「このボタンを順番に押して、調べたい物に関係する言葉を入れるのよ。
本を書いた人が分かってれば、その人の名前を入れても調べられるけど…まあ、それは追々ね」

と、指差し確認するように入力方法を説明していく。

「…ところで、何を調べたいの?」

端末から、少女の方に振り返って問いかけた。