2016/02/24 のログ
ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 放課後。
蘭は図書館に入ってくると、まずは返却カウンターへ向かう。

「ありがとうございました」

先日借りた古典の参考図書を返すと、そのまま自習ブースへ。

美澄 蘭 > 自習ブースの通路側のスペースに腰掛けると、ブリーフケースから古典基礎の勉強道具を一揃い取り出した。
参考図書から得た知識を、試験に活かしたいのだ。

(えぇっと、この作品の時代背景は…)

文学方面の解説のノートと照らし合わせながら、文章を読み込み、理解を深めていく。

美澄 蘭 > (あ、そっか。ここはこういうことだったのね)

復習の過程で新たに気付くこともあるようで、そういった部分はノートの余白にメモを取る。
そういう作業を、扱った場面1つで丹念に繰り返し…

「………よし、これは終わり」

それが1つ終わったところで、充実した息を1つ吐いた。

美澄 蘭 > 「次は…と」

次の場面の読解に入っていく。せっかく参考図書を借りたので、そのモチベーションを出来るだけ維持したまま勉強を進めたいようだった。

(…当たり前だけど、色々不自由よねぇ…生まれで色々決まり過ぎ、っていうか)

恋愛模様を舞台にした物語を読みながら、そんなことを考える。

無論、蘭は現代が出自から完全に自由だと思うほどのお花畑ではない(というか、自身が出自にも由来する理不尽な経験をしてきている)が…それでも、そういったことに対して、「仕方ない」と思って流さないだけの理性を持っているつもりだった。

それを、少し気取った言葉で、「教養」と呼ぶのだろう…と理解出来るほどには、血肉化していないけれども。

美澄 蘭 > そうして、勉強をある程度進めたところで…時計を見る。

「…そろそろ良い時間ね…」

自宅に作り置きのおかずが残っているので食堂に駆け込む必要は無いが…生活リズムは維持するに越したことは無い。

「結構頑張れたし…今日はこの辺で良いでしょ」

んー…と、後ろの邪魔にならない程度のささやかな伸びをして、立ち上がる。
勉強道具を片付けて…この日は、特に何も借りずに図書館を後にしたのだった。

ご案内:「図書館」から美澄 蘭さんが去りました。
ご案内:「図書館」にギルゲイオスさんが現れました。
ギルゲイオス > ふぅむ……
(放課後、斜陽の覗き込む図書館の片隅にて。
ページをめくる音と、呟くような声が)

大体において予想通り、ではあるが。
大混乱かつ大混沌といった様相であるなぁ。
(ソファーに身を預けたまま、読んでいる本は大変容の直前から直後に掛けての出来事をまとめたモノである)

ギルゲイオス > やはりというべきか、ヒトが「そうである」と認識できるのが大前提になる、からであるが。
(片目を閉じれば、ペラリと捲り。
並ぶ文字を追いかけていく)

「かつてこの世界で想像されていたモノが現れた」という印象が強い様であるな。
(例えば物語、例えば神話。
これまで本や空想の中にしか存在しなかった者達が、今眼前に、という驚愕を記す文ば多い訳、である)

それはソレで不思議な事ではないか?
(頭を、横に倒す。
空想は別として、本や物語に何故既に記されているのか。
類型を当てはめたとも考えられるが、それにしても似ている部分が妙に多い)

ギルゲイオス > 考えられる理由としては、二通りであるかな。
一つは、我々の世界が大変容以前から、此方の世界に影響を及ぼしていた。
空想や幻想、物語の類は我々の世界の一端が流れ込み、それを基として作られたモノである。
(大変容時に門として認識されてもいたモノは、元来極々小規模に発生し、此方の世界に干渉を起していた、のではないか?
思案を巡らせ表紙をコツコツと叩けば、視線を軽く天井へとやる)

或いはもう一つ。
我々の世界が、此方の世界の人々の想像や空想によってつくられたモノである。
この考え方の場合、想像した人物を創造主――もしくは想像主として、本当に別の世界が存在する。
か、異世界なんて存在しなくて、想像された存在を門が具現化、翻訳して此方の世界に誕生させているか……
(つまるところ、我々の様な異邦人は空想の産物であるという考え方。
出来れば、心情的には前者の方が有り難いのではあるが。
一つ、緩くと息を吐き出せば顎を指でなぞった)

ギルゲイオス > まぁ、卵が先か鶏が先かよりもさらに酷い堂々巡りの話なのだがな。
これといった証拠も無し、あくまで書面から伝わる印象から、我が考えただけであるし。
(パタン、と本を閉じるとソファーに深くと座り直し。
身を預けると、力を抜いて、ゆっくりと息を吐く)

帰る方法の指標にでもなればと思った、のであるが。
そうそう簡単に見つかったら苦労はせぬよな。
(大きくと伸びをすると、首の骨を鳴らしてからもう一度本を開き――
そののち暫くと、図書館に魔王様の姿があったようだ)

ご案内:「図書館」からギルゲイオスさんが去りました。