2016/05/23 のログ
ご案内:「図書館」にクローデットさんが現れました。
クローデット > 放課後。
図書館に姿を見せたクローデットは、そのまままっすぐ返却カウンターへ。

「ありがとうございました」

たおやかに腰を軽く折り、借りていた通常図書をカウンターに置いた。

クローデット > 魔術探究、公安委員会の職務、おまけに学業までついてきてお世辞にも暇とは言えないクローデットだが(ハウスキーパーのジュリエットがいなければ、間違いなくどれかに支障が出ていただろう)、暇を見ては本のページを手繰っていた。

こうして故郷を離れていると、自分の「起源」がどこか遠のいたようで、どこか空虚な感覚に戸惑い、恐れることもないではないのだ。いくら、クローデットといえども。
偉大なる先人達の業績を辿る読書は、自らの「起源」を確認し、「使命」を確認する意味でも非常に有意義だった。

それでも、借りた本であればいつまでも手元に置いておくことは出来ない。
特に、一冊は予約が入っているはずだった。

そんなわけで、読み終えたところで、少し早めに返しに来たのである。

クローデット > もっとも、クローデットが通常図書の貸出、返却のために図書館に赴くケースはあまりない。
普段は、禁書庫で研究資料を閲覧、まとめるために図書館を利用している。

今日も、返却した後そのまま帰るのではなく、禁書庫の方で調べ物をしていく予定だ。

クローデット > この学園に編入して以来続けている研究の資料は、大まかにまとまってきた。
詳細を詰め終われば、後はそれを実証するための魔術機械の工作、試験だ。

(体制に協力して差し上げているのですし、「終わらせる」前にこの程度の役得は許されるでしょう?)

「悪意」の醸成には時間がかかる。
だから、その間の時間を使って、故郷に貢献出来る魔術探究の成果を、一つでも多く得て、持ち帰るのだ。
クローデット・ルナンは、「ルナン家」の血を受け継ぐ、高潔なる魔術師なのだから。

クローデットは、研究資料に潜る喜びに密かに心を躍らせながら、禁書庫に入って行った。

ご案内:「図書館」からクローデットさんが去りました。