2016/05/27 のログ
ご案内:「休憩室」に四街道 旭さんが現れました。
四街道 旭 > 「スッゲ、全然本土の学校とじゃ並んでる本違うんだなー」

自動販売機に数枚の小銭を投げ込み、スポーツ飲料のボタンを押す。
ガコン、とこれは本土と変わらない音を鳴らしてペットボトルが落下した。
本日晴天。図書館の傍に併設された休憩室に青年はいた。

「……えーっと、取得単位表に、それから、授業一覧、はある。
 芸術科目もしっかりあるんだな。美大でやりそうなことだし、……」

チラ、と視線を向けた先に並んでいたのは「魔術基礎学」などの文字列。
本土では見ることのない文字列である。
青年は、溜息交じりに休憩室の椅子に腰を下ろした。

四街道 旭 > 「……よし。資料はあとで探すとして、続き」

机の上に散らかした書類をガサゴソと掻き集めて、履修科目の一覧と向かい合う。
今、彼が向かい合うべき目先の大きな問題である。
早いうちに渡してもらわないと、と教務のお姉さんに言われたのだから仕方ないだろう。

語学などの一般科目。
常世島の歴史や《大変容》の頃を詳しく学ぶような特別科目。
そして、常世学園特有の魔術や異能についての科目。

「興味は、普通にあんだけどなー。
 敷居が高いっつか、なんとも普通のヤツが受けていいのか」

大きな独り言に、ジロと通りかかった女子生徒に睨まれた。

四街道 旭 > 「えーっと、取り敢えず語学は最優先、で。」

赤いボールペンをカチカチ鳴らす。
表にぐるりぐるりと丸をつけて、履修要項に付箋をぺたぺたと貼っていく。
片手に置いたスポーツ飲料を傾けながら、書類の裏側にメモ書きをしていく。

「で、魔術学と異能学。どっちかは絶対に勉強すべきことだと思うし、
 絶対これが求められてることだよな。
 交換で行って普通に学校楽しかったです! で終わりじゃきっと怒られる」

カチカチ。カチカチ。
頭をひたすらに押されるボールペン。

四街道 旭 > 「よし!
 また明日のオレに任せよう! ちょっと今決めらんねーわ!」

「はは」、と渇いた笑い声を響かせて図書委員会の生徒に注意されながら、
青年は自分の荷物を今度は落とさないようにクリアファイルに乱雑に突っ込む。
ゴミ箱に投げ込んだ空のペットボトルはコン、と音を鳴らして地面に落ちた。

「そういや、昨日の人たち凄かったな。
 ペットボトルを凹ませる異能、だったっけ。」

覚え方を間違っているが、青年の頭の隅に先日の出来事は色濃く残っているようだった。

ご案内:「休憩室」から四街道 旭さんが去りました。