2016/07/09 のログ
高峰 士 > 『いやいや、やはり学生は頼りになりますねぇ。
 敵を作りすぎて失敗したと評されたのなら……味方にしてしまえばいい。
 裏切れば敵になるかもしれませんが、なに そのタイミングまでは敵ではない。
 敵で無いなら対策を練られることも無く、脅威にはなり得ない。
 私としても特等席で舞台が眺められますしねぇ』


「趣味が悪いね、相変わらず。
 僕が僕でいられるのも、その悪趣味のせいなんだろう?」


『ご明察どおりです。
 貴方は貴方である方が、舞台が映えますからねぇ……。
 ああ、それはそれとして。』

「?」

『中が見えなくて残念でしたねぇ?』

「余計なお世話だよ!?」

高峰 士 > 脳内で繰り広げられる一人漫才(たまに漏れる)を行いながら、彼も帰路に着く。
ご案内:「図書館」から高峰 士さんが去りました。
ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 基本の試験期間が終了した休日の午後。
「誕生日プレゼント」でも見に行こうかと思ったが、生憎の雨模様だったため。
蘭は、ピアノの練習をしてから、暇つぶしに図書館にやって来たのだった。
入り口で傘を傘立てに預けると、中に入って来てまっすぐに蔵書検索用の端末へ。

(…好きな人の本で、まだ読んでなくて面白そうなのが見つかるといいんだけど)

無論、「好きな人」というのは「著述内容が好きな人」という意味である。
覚えている人名を検索語の入力欄に放り込んでは、あーでもないこーでもないをしている。

美澄 蘭 > …と、とあるファンタジー作家の名前を検索語に放り込んで…

(…そういえば、これ読んだことないかも)

タイトルは聞いた事があるがまだ読んではいない作品を見つける。
タイトルと分類番号を確認すると、いざ本棚の海へ。

ご案内:「図書館」に那岐夜車丸汀さんが現れました。
美澄 蘭 > 《大変容》を経てなお、ファンタジーというジャンルには、蘭に限らず一定の需要が存在した。
というのも、この「図書館」のような営みが示す通り、いくら魔術や異能、怪異が世界を跋扈しようとも、近代以降の人々の思考の枠組みは、揺らがされこそすれ完全な否定はされていないからだ。
蘭が好むファンタジーも、「今のこの世界とは違う世界観・思考の枠組みを持つ人々が作り、住まう世界・社会」を舞台にしたものが多い。
そうして、「文学」の書架に足を運び、高い本棚を見上げたりしながら、目当ての本を探してゆったりと歩く蘭。

那岐夜車丸汀 > 休日は図書館へ。よい資料 よい文学の出会い、よい…いやよいはいらないか。
雨模様も何のその シールド魔術という少し上級用の魔法の術式を
さも普通に弄って傘代わりにしてしまったので 傘要らずにして雨具手ぶら。
自身を覆っていたシールドを解除すると ぱりんとシャボン玉の様に割れ、入り口を普通に通過。
入り口の傘立てに傘がある事から だれかは いると気づき 極力音を鳴らさぬように歩いていく。

(…抜き足差し足忍び足…いえ、静かにしていればいい様な気が…)

落ち着いた場所で…口を開き 反響定位を一回繰り出し 反響が返って来た為 場の空間を何となく把握。
検索端末は使えない気がする、此処で召喚するわけにも行かない。

(おや、点字がついた館内地図 発見… 指でなぞって探しますか)

ふと 一つ気になる反響があった 館内地図だった。そちらへと近寄って指でなぞり始めたり

美澄 蘭 > 「あ、あった」

目的の本を見つけると、少し背伸びをして取る。
それから、貸出カウンターに向かおうとして…

「…あら、なぎささん?」

館内地図を指でなぞって確認している後輩の姿を見つける。
特に気配等を隠す風もなく近づいて…

「こんにちは…なぎささんも本を探してるの?」

そして、そう声をかけた。

那岐夜車丸汀 > 館内地図で持って 資料の棚を探していた処、
近づいてくる人の気配を感じた。何度か遭遇している音の主であるし、
何度か買い物や相談事にのって下さるー先輩の気配だった。

「……ん。あら 美澄先輩。こんにちは」

地図をなぞっている指はそのままに視線というか体の向きを変え
会釈程度の礼と挨拶を返そう。指はその後 地図の上から離れた。

「本…この位のですね、変化術の本か新たな興味を抱く本のどちらかを探しております。」

この位の、と両手を使って大まかな大きさ―A4サイズの本を探していると返事を致そう。

美澄 蘭 > 「変化術…そういえば魔術ってそういうことも出来るんだっけ」

「実感ないけど」と、汀に聞かせるでもなく零す蘭。

「魔術の棚は…この館だとずーっと奥の方ね。
…探すの、手伝いましょうか?天気がよくないから、今日は暇だし」

試験が落ち着いて、おまけに天気も良くないのでかなり時間に余裕がある。
汀が視覚に難を抱えているのを知っている蘭は、そう申し出た。

那岐夜車丸汀 > 「前に…魔術に頼る前に 魔術薬で変化しようと致しましたら ほぼ 失敗しまして。
考える力はあるのに喋る事も出来ない 魔術も使えない その動物になりきってしまうしかない
という、不具合とデメリットのオンパレードにより 漸く気付きましたの、薬には頼り切らないと」

今まで色々とあった、主に白猫事件簿が数件。ほぼ人の言葉を喋る事が出来る筈なのに
出来ていなかった。考える能力だけはあったので何とかしていたのだが。
己の体で実験し続けて 成功が見いだせないので(その以前に薬の成分が間違っている事に気づいていない)、
図書館にあるだろう「変化術に関する術式論文」を探しに来たのだ。

そしてその棚は奥の方 と聞いて…地図へと指を思わずなぞったが分からなかった。
案内をして下さるという申し出はありがたくお願い致そう。

「…奥。天気は…雨でしたか。傘が要らない術を適当に弄って参りましたが、
ええと、それでは 宜しくお願い致します」

天気は確か雨模様。試験は終わったので 暫くは手透きにはなる。
その間に術をどうにかしたい そしてその術を練習してモノにしたいので
お願いする旨を彼女に伝えよう。

美澄 蘭 > 「…動物に変身?凄いわね、色々想像出来ないわ…」

動物にあえて変身することの意義とは。
動物に変身した上で喋ることを含め元々の能力が残るってどういうことなのか。
色々想像の範疇を超えている。
まさか、自分がその失敗の一部に遭遇しているなどつゆ思わず…一瞬「あれ?」と言うような顔をしたので、何か引っかかりは覚えたらしい。
だが、それはすぐに奥に引っ込めて。

「雨を遮る魔術か…本当に、なぎささんの魔術って多才よね。

えぇっと…魔術の棚までまっすぐ案内しちゃった方が良い?それとも、検索端末使ってあたりをつけてからにする?」

案内を了承されれば、どのように案内をするか、その手順の希望を汀に問う。

那岐夜車丸汀 > 「こう…動物に変化する事により 違う視点で物事を捉える事が出来ようか、
また普段は凛々しい方も動物に変化した状態で遭遇した場合の対応などを視たく変化を考えておりまして。
…薬での実験は全て失敗しておりますが。こう小さいものから術で試したいのです」

動物に変化する事の真意は、簡単な事だった。普段とは違う視点で物事を捉え、動物になる事により新たな場を視、
色なき世界になると思うが 視力を得て動いてみたいという願いも含めての模索だった。
動物に変化して 人の言葉でしゃべるのは永遠の夢だ、今の処。
元の能力は如何せん まだ 残っていないし 実現すら出来ていない。
彼女とは 失敗中に遭遇しているが 気づかれただろうか?

…気のせいだったようだ でも 多分。

「こう、魔術師にありがちな物理防御盾魔術…通称高難度上級 シールド魔術がありますが、
あれを前面ではなく自身を中心にしてシャボン玉の様に顕現させて動いただけです。
少しばかりの術式を弄るだけで 先輩も取り扱う事可能かと存じます。
魔術の棚までまっすぐでお願いします。検索端末は 私では難しいかと」

検索端末 今の処 視力が無いから難しい。そして端末共通しているのは 画面が平らな事。

美澄 蘭 > 「あー、違う視点ね…物理的にも、社会的にも、って感じかしら」

そう言われれば納得した風で。
今のところ、先日の「件」につながる会話の糸口を、蘭から作ろうという様子はない。
現時点では「違和感」止まりのようだ。

「あー…シールドで雨を防いじゃうのね。
他のものとの接触の兼ね合いが難しそうだけど…今度試してみようかしら」

魔術文字・言語はそこそこ素養がある。
興味をそそられたようで、その声は学習意欲と好奇心に弾んでいた。

「この館、魔術の棚結構あるから探すのにちょっと時間かかるかもしれないけど…
とりあえず、行ってみましょうか」

「こっちよ」と、魔術の棚の方角を本を持った手の人差し指で示しつつ。
特に嫌がられる様子がなければ、もう一方の手で汀の手を優しく引いて案内しようとするだろう。

那岐夜車丸汀 > 「ええ、違う視点を求めてみたく。犬単体では問題もあり得ますが、
こう一匹でも違和感のない動物…鷹や梟、小鳥といった鳥類から考えてみようかと」

社会的に 犬は迷い犬で保護されそうだ。鳥は足輪をつければ凌げそう。
猫は首輪かタグ等つければ今の処保護はされてもそれだけだった。
気づかれてい無さそうであれば 気づかれるまでは此方もバラサナイ。

「高難度ですが 先輩でしたら 簡単に出来てしまいそうです。
私は それしかかけずに参りましたので 他と重ねた場合はまだ試しておりません。」

魔術文字は己が使っている言語は 梵字が殆ど。色々と魔術文字はあるようだが 意味は違くても
効果は同じでは思い より高難度な事をしてくれそうな先輩に期待の視線を何となく向け。

「たくさん? そ、それは大変。 ・あ、すみません。お手数お掛けします」

手を優しくさりげなく引いて下さったので その歩調に合わせて移動をし始めて。
此度も 人に曳航される形で ありがたく目的の場所まで連れて行って貰える事に感謝を。

美澄 蘭 > 「そうね、野生にいるような小鳥とか、鳩とかなら違和感なさそう。
猛禽類はちょっと怖そうだけど…

…あ、そういえばこの間公園でクロに会ったわ。いきなり猫を掴んで飛んでくからびっくりしちゃった」

野生動物慣れしていない現代人っぽい視点で感想を述べるが…ついでに、「鷹」と聞いて余計なことを思い出した模様。

「簡単に出来るかどうかは…理屈の組み立て次第かしら」

「過大評価よ」と、「簡単に出来てしまいそう」の言葉に苦笑を浮かべる。

「まあ、たくさんあれば目当てのものがある可能性があるから、専門館まで行かなくてよくて楽だし、それはそれで悪くないと思うけどね。

…着いたわ」

汀の手を無理に引くことにならないように気を遣いつつも、遅くてストレスにならない程度の速度で歩き、目的の場所まで汀を誘導する。

那岐夜車丸汀 > 「鳩…鳩ですと市内は大丈夫でしょうけど…小鳥もですね。
猛禽類はヤシャとクロがいるので 元が分かっているだけに簡単に出来ますね。

……え、そうでしたか。時々 あの子 野良猫とか保護したがるので…吃驚させてしまって申し訳ありません」

色々と召喚出来る動物はいるが 殆ど 梟のヤシャと鷹のクロしか出していない。
ちょっと ドキッとしたが 鷹には色々と教えてしまったのもあるので どうにかはぐらかしたい。
そう まだ 核心をついていないの出れば。

「家に、シールド魔術の術式を写した紙がありますが後程届けましょう」
今の天気は雨 召喚動物は雨でも平気だ。濡れたらどうこうが無い。

「着きましたか…ありがたい事です。…館内地図大きいと思いましたが 専門の館まであるとは…」

目的の棚付近についたようだ、先程までなぞっていた棚とか反響定位で得た脳内地図と合わせると
…大きさが偉い事に。凄まじい本の大海に来てしまったと自覚した 自覚してしまった。

探すのが大変そう。

美澄 蘭 > 「あ、そうなの?
なぎささんとちょっと縁がありそうな感じがしたから、あの猫もなぎささんの使い魔か何かなのかな、って後で思ってたんだけど」

「関係ないなら勘違いね」と、笑って終わりにする。
いい加減、この少女は自分の魔力察知能力を的確に言語化する知識を得るべきだと思われるが、結果として今の汀には幸運だっただろうか?

「あら、ホント?
ありがとう、勉強させてもらうわ」

術式を写した紙を届けてくれると聞くと、目を大きく瞬かせた後、嬉しそうに笑顔を輝かせる。

「大きな学園で、勉強出来ることも多岐に渡るから、一つの図書館じゃ収まりきらないし、ある程度館ごとの得意分野がある感じね。
一応、ここのメインは文学だったはずだけど」

そんな風に、図書館を説明し。こういった「慣れ」は、蘭の数少ない先輩らしさだろうか。

「じゃあ、頑張って探しましょうか。
私も手伝うから、何か目当てのタイトルが決まってたら教えてくれる?」

にこ、と前向きな、臆していない笑顔を汀に向ける、種族:本の虫(比喩である)。

何とか、そこそこの時間で汀の目当ての資料を探し当て、2人で貸出手続きをしていったことだろう。

ご案内:「図書館」から那岐夜車丸汀さんが去りました。
ご案内:「図書館」から美澄 蘭さんが去りました。