2016/09/17 のログ
ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
■美澄 蘭 > 放課後、蘭は図書館を訪れていた。
最近は一頃の暑さが嘘のように涼しく…そして、雨がちである。
勉強の用事もなくもないが…その前に、書架へ。
来週は本土の祝日が絡む関係で、休講になる講義がそこそこある。
その時間に、何か新しい本を読みたいと思ったのだ。
(どうしようかな…)
図書館の案内図を確認して、今日は小説のコーナーへ向かった。
■美澄 蘭 > 何となく書架の間を歩いて…そして、英米の作品のコーナーに辿り着く。
…と、そこで、分厚いハードカバーが目に留まった。
そのタイトルを見て、蘭は
(…あ、これ、お母さんがこの間ミュージカルを見に行った、って言ってたやつ)
と思い、足を止め、手に取る。
■美澄 蘭 > 蘭の母、雪音は制御の困難な異能を所持しており、迂闊に劇場に足を運んで哀しい思いに浸ってしまうと周囲の観客に迷惑となってしまう。
したがって、雪音が観劇に赴く場合は、ストーリー上の衝撃を緩和させるため「ネタバレ必須」となるのだ。
原作付きの場合、当然彼女は原作にも手を伸ばすことになる。
(…どうしようかな…まずはお母さんに感想聞いてからにする?)
そんなことを考えながら、しばしそのハードカバーの背表紙を見つめる。
■美澄 蘭 > 「………」
少し考えて、蘭は携帯端末を手に、一旦図書館の外へ。
「もしもし、お母さん?そう、私。
急にごめんなさい、ちょっと聞いてみたいことがあって…」
入り口の横で、早速母へ通話をしかけ始めた。
携帯端末の通話口のスピーカーからは、蘭とよく似た…しかし、喜怒哀楽のはっきりしていそうな、明るい声が聞こえてくる。
結局、蘭は「20世紀のゴシックロマン」と称されるその作品を借り、少し勉強してから図書館を後にしたという。
ご案内:「図書館」から美澄 蘭さんが去りました。