2016/12/02 のログ
ご案内:「図書館」に山田次太郎さんが現れました。
山田次太郎 > 図書館の奥まった席にうず高く積まれた本の横に座っている一人の男。
疲れたように目をパシパシさせながら隣に広げた文献を読みながら符へと文字を書き込んでいく。

「これだと効果下がりそう、こうした方が効果上がるのかな」

ぼそぼそと独り言を呟きながら符へと書き込んでは横へと追いやり。
頭が疲れていたせいか、別の本に書かれていた冗談のような一文を真に受けた。

「妖怪リア充。季節の節目や催し物が行われる際に現れ
 一部の人間に不快感を与える妖怪……そんなんもいるんだなぁ」

ぼけっとそんなことを呟いた物のすぐに首を振り、知りたい項目へと
本のページを飛ばしていく。

山田次太郎 > ページを飛ばしていたが、この本には知りたいことはもう無いと判断して本を閉じ
横へと本を置き新たな本へと手を伸ばす。

「退魔が問題なんだよなぁ……この構成だと精々低級霊程度だし。
 悪霊の浄化も精度もなくて威力不足」

呟いていたら、やるせなさと自分へと怒りが湧いてくるようで
ペンへとキャップをして書きかけの御札をぐしゃぐしゃと丸め
テーブル端へと指先で弾いて避けた。
そのまま、ぐだりとテーブルの上へと上半身を投げ出し
死んだ目で横に並べられている本の山を眺めた。

山田次太郎 > ぼけっと眺めていた本の山のタイトル。
その中に数学が混じっていて、更に体から力が抜けた。

「三角関数って何だよ……梵字より難解だしファンタジーしてるし」

梵字はまだ昔から親しみがあったが数学だけは駄目だった。
そのうちやろう、と気を取り直しムクリと起き上がったら死んだ目のまま新しい御札を取り出し
その中へと梵字を書き込んでいく。

「こうやって惰性でやっても上手くならないんだろうなぁ
 それでも書かないよりは良いけど」

第一、自分で選んだ道なのだ、と気合を入れ直し鼻息荒く
御札へと向かい背筋を正し、ゆっくりと、確実に書き込んでいく。