2017/04/20 のログ
ご案内:「図書館」に藤巳 陽菜さんが現れました。
■藤巳 陽菜 > この体を上手く使えるようになることも大事な事だがそれは二番目だ。
元の体に戻る事。それが陽菜の目的である。
机の上に持ってきた本は殆んど手付かずのままで置いてある。
どれも異能に関する本。異能、異能、異能。
結局書いてある文面はいつも同じなのだろう。
『個人差がある。』『一概には言えない。』『異能にもよるが…』
「結局どうすれば元にもどれるのよ!」
怒鳴ってみても状況はちっとも良くならない。
少し、図書委員からの眼が厳しくなったくらいだった。
■藤巳 陽菜 > 制御の方法について書かれた本はとても少ない。
書いてあってもあまりに記述がアバウトすぎる。
『瞑想することによって自分の心の弱い部分と向き合う。』とか
『身体に負荷を掛けた状態で発動して安定して制御できるようにする。』とか
『毎日少しずつ発現させて慣れていく』とか
「絶対、これ書いた人は私みたいな異能の人の事考えてないわ!」
実際多くは無いにしても確実に他にも例はいるはずだ。
常時発動型で体が変形する異能。
そんな人が自らの異能を制御してそれを書いたりした本もきっと探せばあるはずだ。
■藤巳 陽菜 > だけど、いくら探しても見つかるのは異能の暴走を押さえたり、異能を弱く絞ったりする方法ばかり。
変形した体を元に戻す方法なんて書かれていない。
変形させた異能を消し去る方法なんて書かれていない。
確かに異能の暴走というのは危険だ。
もしかしたら自分の力のせいで人に怪我をさせるかもしれない。
それどころか命すら自分や相手の命すら奪う事にもなりかねない。
それに比べて私の異能は…
人を傷つけることもなく、自分を傷つけることも無く。
…ただただ、足が蛇になっただけの異能。
本人が少しの不便さと多くの奇異の眼に耐えればいいだけなのだから
どちらを優先して研究するかはあまりに明白だ。