2017/06/09 のログ
ご案内:「図書館」に藤巳 陽菜さんが現れました。
藤巳 陽菜 > 机に積まれたのは魔術の教本。
それも初心者向けの物ばかり。

椅子に座っているのは蛇の下半身を持つ少女。
その蛇体(からだ)は椅子の足に大きくぐるりと巻きついている。

「…本当にこんなことで魔術が使えるようになるのかしら?」

陽菜が師匠と呼ぶあの魔女が必死に陽菜が元の身体に戻る手段を探してくれているのは分かる。
分かるけども…それでももう少し色々な事を教えてから自習を言い渡して欲しかった。
どれから読んでいいのかさっぱり分からない。
師匠に尋ねようにも彼女の連絡先を知らない…一方的に魔法の手紙が送られてくるぐらいだ。

「どれが本物の初心者向けなのよ…。」

初心者向けと書いた本でも専門用語やある程度の知識を前提としたものが多すぎる

ご案内:「図書館」に和元月香さんが現れました。
藤巳 陽菜 > 「はあ…もっとすぐに結果が出ると思ってたのに…。」

魔女の後継者。
そんなものになった時は、今日からまた生活が劇的に変わるのだろうと
そんな風に思っていたのに実際は下積みとか勉強とか準備とか。
魔術をキチンと使えるようになるまで結構時間がかかってしまう。

他の人が凄く簡単そうに魔術を使って見せるものだから手軽なものだと思っていたのに…。

和元月香 > いつもの様に、月香は最早習慣となった調べ物をしに図書館を訪れた。
1ヶ月掛けて調べ終わった本棚も、...収穫はない。

(そんな簡単に見つかるわけないよなー)

うん、と頷いて本棚の群れを出る。
割り切りの早い月香は、少し休憩した後作業を再開しようと考えていた。

ずっと興味を持っていた、異世界の魔術が記された本を1冊片手に机に向かおうとして。

「おっ」
(誰だろあれ...?初めて見たな)

思わず声が出る。

まるでRPGに出てくるような外見の女子生徒が目に入り、珍しそうに濃い蜂蜜色の瞳を瞬かせた。

藤巳 陽菜 > 「こういう時に教えてくれたらいいのに…。
 自習って…自習って…。」

師匠に対して不満を言っても仕方がないのは分かってる。
自分の為に色々と手を尽くしてくれてるのも理解してる。
それでも、この不満を自分以外の誰かにぶつけたかった。

「…。」

後ろからの声に振り返ればこちらを珍しそうに見ている相手と目があう。
こんな体だ。それは珍しいだろう。その視線も相手が悪いんじゃないこの身体が悪いのだ。
…この二か月でもうそんな視線には慣れた。

和元月香 > 「...?」

(おおう...。見事に魔術書ばっかりだ)

机に積まれた本を1通り観察する。
見たことのある初心者向けばかりの本で、彼女の表情からそれに不満がある事を推測する。

(てか実際こういう本読ませるのは口で教えた後が一番いいんじゃ...)

とりあえず、気さくに声を掛けよう。
何か困っているようだ。

月香はいつものように、にこりと笑った。

「どうもこんにちは!」

...まずは、挨拶からだ。