2017/11/04 のログ
ご案内:「図書館」に鈴ヶ森 綾さんが現れました。
鈴ヶ森 綾 > 時刻は日没の少し前
長テーブルの一角に陣取り、レポート用紙にペンを走らせる
学生としての、相も変わらぬ退屈な日常というやつだ

資料として用意した本から必要な記述を書き出し
最後に適当な言葉でまとめ上げて課題を一本を終わらせる
特に得るものもない、退屈な作業

「ふぁ…んっ」

思わずあくびが一つ
声が出そうになるのを小さく咳払いで誤魔化す
幸い咎められる程人気があるわけではないが

鈴ヶ森 綾 > こうして学生として過ごすのは何度目だっただろうか
学生でいるのは別段学ぶことが好きだからではない
色々と都合がいいからに他ならない

特に一般教養科目については、何度も同じことの繰り返しで飽々している
とはいえ、その分単位は取りやすいので楽ではあるが

「さて…」

そんな中にあって、この学園で初めて学ぶ魔術については、些かは新鮮な興味が持てる
棚から持ってきた幾つかの初歩的な魔術書の中から一冊を抜き出して頁をめくる
今特に興味をいだいているのは火を操る術について
魔術の中では初歩中の初歩ではあるが、それを学ぶ事は大いに意義がある

鈴ヶ森 綾 > 火は自分にとって苦手とするものの一つだ
それを克服できるなら、少し労力を割く価値もあろうというものだ

しかし時間を見つけてはこうして読みふけっているが、独学では進捗はあまり芳しくない
理解と知識を深めるだけでなく、実践もいずれ必要になるだろう

「確か…訓練施設というのがあったかしら…」

修行や鍛錬というものとは生涯無縁と思っていた
おかげでその訓練施設がどこにあったか記憶が朧気だ