2017/11/27 のログ
ご案内:「図書館」にレンタロウさんが現れました。
レンタロウ > 古書店街で出会った少女に教えてもらった研究施設で、
自分のことや自分の身に付けているものについて調べてもらったのが、およそ2週間ほど前のこと。
その結果が先日に漸く出た。研究施設からまとめられた資料を受け取った男は図書館でそれを読んでいた。

「………。」

寮の自室で読むことも考えたが、できれば物音の静かな場所で読みたかった。
その方が考えごともしやすいと思ったからだった。

レンタロウ > 研究結果を読み、以下のことが分かった。

1つ、身に付けている衣服、軍帽、靴の素材に目立った防御性能は見られない。しかし、光を吸収する量が非常に高く、また反射する量が低い。
黒色故の性質かど思われたが、熱までは吸収しないことから素材の特性と推測。

2つ、軍刀の刀身も同様に光の吸収する量が多いが、こちらは月の光にのみ限定している。
有る一定量の月光を吸収すると、刀身が青白く輝き始めることを確認している。
これによる軍刀自体の性能変化に関しては要調査。

3つ、軍刀の鞘内部に、何か紙のようなものが2枚入っている。
詳細までは不明。大きさから手紙、もしくは写真ではないかと思われる。
しかし、鞘が頑丈すぎるため破壊以外の摘出手段は見当たらず。


最後の項目まで読み終わったところで、資料を閉じて机に突っ伏した。

レンタロウ > 「………前には進んでいるのだろうがな。」

どうにも気持ちが明るくならない。
確かに自分のことについての手がかりは得られたが、素直に喜べない。
逆に内心で何処か焦りを感じてすらいるように思える。

「…もしかしたら、思い出さない方が良いことなのかもしれないな。」

知らぬが仏という言葉が、この世界ではあるらしい。
最近、なんとなく辞書なるものを読んで意味を知ったが、そういう類のものかもしれないと小さく呟いた。

レンタロウ > 「いかんな、どうにも俺らしくないことを考えた。」

うじうじと悩むようなことは自分には合わない。
そう思うことにして、身体を起こした。
大きく伸びをしては、少し固まってしまった身体を解した後で資料を封筒の中へと仕舞いこむ。

「その時になった時に考えればいいのだ、多分恐らくきっとな」

結論を後回しにするような形で気を取り直すと、資料を脇に抱えて図書館を後にした。

ご案内:「図書館」からレンタロウさんが去りました。