2018/07/14 のログ
ご案内:「図書館」にセシルさんが現れました。
■セシル > 頑張ってお金を貯めて購入した魔術具をもってしても、あまりに暑いと陽が高いうちに身体を動かす気にはなれない。
昼食の後、セシルは図書館に足を運んでいた。
夏休み前に提出する課題の中に、計算機の更に踏み込んだ操作法を要求するものがあるのだ。
無論講義の中で説明は受けたが…セシルの中に操作法を掴んだ感覚はなく、どうせなら手元に資料を置いて作業をしたかった。
「えぇっと…確か、参考資料は…」
講義の中で指示された参考資料の位置を探すべく、やや辿々しい手つきで資料検索用端末を操作する。
タッチパネル形式ならば、あちこちで縁があるので多少は慣れているのだ。これでも。
■セシル > 「なるほど…と」
参考資料の分類を一通り確認して、開架スペースに足を踏み入れる。
図書館利用経験はないわけではないが、情報処理関係の資料の多い書架のあたりに入った経験は今までない。
見慣れぬ言葉が踊る本の背の群れの中を、森の中で目を凝らすような態度でゆっくりと進む。
■セシル > 「お」
まず一冊資料を見つけ、手を伸ばして書架から引き抜いて該当部分をパラパラと眺める。
「………。」
彫りの深い、整った顔の眉間に皺が寄った。
図が少ないので分かりにくいと感じたらしい。
元あった場所に、静かに資料を戻した。
■セシル > また、無駄に鋭い射るような目線で書架の中を歩き始め、別の資料を探し当てる。
「っと、これはどうかな…」
少し背を屈めて静かに書架から引き抜くと、また該当部分をパラパラと確認する。
■セシル > 今度の資料はセシルの目に適ったらしい。表情がぐっと明るくなる。
「…よし」
カウンターで貸し出し手続きを行うと、セシルは意気揚々と図書館を後にした。
今日はまだまだ暑そうだ。運動に赴く前に、この資料を頼りに少しでも課題を進めておくことにしよう。
ご案内:「図書館」からセシルさんが去りました。