2015/10/05 のログ
ご案内:「大時計塔」にダナエさんが現れました。
ダナエ > 大時計塔の最上階。
下から上がってくるエレベーターの音が近づき、止まり、
扉が開く。


──ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス……
  ゴッ……ゴス…… ゴッ……ゴス


エレベーターから異形の重騎士が現れ、
夜風にマントをはためかせながら歩いてくる。

「久しぶりだな……」

柵に両手で掴まり、ここからの眺めにそんな感想を漏らす。

ダナエ > この世界では夜になるとあちこちが強く光る。
建物も光るのだが、
それより道路の上の帯状に見える光のほうが派手で、
目が行く。
車や電車の走る音が昼間よりよく聞こえる気がするのは、
なぜだろうか。

「……」

腹が減ってきて、懐を漁る。
あいにく携帯食のフォンビィもどきと、
隣のおばあちゃん大家さんにもらった黒飴しか
今日は持っていなかった。
ガントレットを脱ぎ、
黒飴の包装を両側から引っ張ってくるりと回し、
開いて中身を取り出す。
黒飴や塩飴といった高齢者に愛される飴は、
どれもなぜか平均的な飴のサイズより少し大きめだ。
つまんで口に入れる。

「…………あまい」

ダナエ > 「…………」

自分にとっては何度見ても不可思議で神秘的な風景を
しばらく眺めながら、口の中でコロコロと飴を転がす。

飴が噛み砕ける大きさまで溶けた頃、
がりがりと周囲に音を響かせてそれを噛み砕き。
その場を後にする。

ご案内:「大時計塔」からダナエさんが去りました。