2016/07/06 のログ
ご案内:「大時計塔」に世永明晴さんが現れました。
■世永明晴 > 風が頬を撫でた。
夏の気候の割に涼しいそれに目を開ける。
目に入るのは、広い視界。
世永明晴は、時計塔の屋上で目を覚ました。
ご案内:「大時計塔」に上泉 和正さんが現れました。
■世永明晴 > 「……は?」
どこだここ。自分の記憶の中にこの景色の情報はない。
来たことがないという事だ。だが、それを類推することはできる。
「……時計塔、っスか?」
立ち入り禁止になっていたはずだ。
来ることはない。……自分の意思では、とそこに注釈はつくが。
片手に何か異物感。相変わらず、現状把握だけは上手くなった。
紙だ。メモ帳のようなそれが握られていた。
それを広げて――――――。
握りつぶした。
■世永明晴 > 『なんとかと煙』
やたらとうまいペンの字で。
(……おちょくってんのか…………………!)
咆哮しかけた。
ご案内:「大時計塔」に那岐夜車丸汀さんが現れました。
■上泉 和正 > おはようじゃ。良く寝ておったようじゃの(巡回に来てみると生徒が一人。その生徒に笑みを浮かべながら言った。特段怒っている様子はない)じゃが時計塔の屋上は危ないし事故起きたら色々と大変じゃからできるだけ控えてくれると嬉しいのう
■世永明晴 > 「は……はひっ?」
上ずった。人がいた。目が覚めたらこの場所だ。
立ち入り禁止区域にいたのを把握したのさえいまだ。言い訳さえままならない。
「あ、えぇ……と……っス」
少しばかり口ごもり、猫背は丸まる。
「……み、みてない、っスよね」
この老人先生の言い方からは、恐らくそう受け取れる。
■那岐夜車丸汀 > 空の片隅より 蝙蝠がキィキィと音を鳴らしてやってくる。
時計塔の屋上目掛けて群体で固まって飛んできた。
そしてその塊は一つの人型を形作る様に時計塔のとある場所に降りると瞬く間に散った―残ったのは一人の黒づくめ?な少女。
「…到着。造作も御座いません。」
「いや。訂正 屋上に先客が居られました様子」
時計塔の屋上は立ち入り禁止ではなかったのか。人気がてっきりないと思ってここを到着地と定めたのに。
口を僅かに開いて閉じて―異能で場の把握をしたのと耳が音を、二人の会話及びやり取りを耳にしたとき
漸く気付いたという風な素振りをして。
■上泉 和正 > ?何をじゃ?(どうやら何もわかっていない様子だ)>世永
■世永明晴 > 良かった、というべきだろう。少しばかりの安堵。
「えぇと……いえ、すいませんっス。風が気持ちよかったもので」
言い訳を。……いや、よく見たらそう怒りを表している風ではない。
ならば、まぁ。この場はしのげるか、等と頬をかき思考をしていた時だ。
「…………おへ」
千客万来。あからさまに変なのが飛んできた。
いや変なのとは失礼だろ。…………変わった人。
「……吸血鬼かなんかっス?」
■上泉 和正 > ……二人も立ち入り禁止の場所に来たんじゃが教師としては注意せねばならんのかのう……(少し困り顔だ)
■那岐夜車丸汀 > 「…吸血鬼かどうか…まぁ、自称人外としておきましょう。」
蝙蝠はもはやあちらこちらへと飛び去って居なくなっている。こう吸血鬼なありがちの霧化や飛翔よりも
蝙蝠に紛れて飛んできたのに、吸血鬼かどうかはぐらかそうと―してみた。
「今は」まだ、吸血鬼ではないと思っている。そう まだ。
…もう一人は 異能よりも直感で恐らく 気配的に オーラ?的に教師と判断してー何より教師と~が聞こえたのだし。
二人に向けてだが 楽器を手にしたまま 持っていない手を胸に添えて会釈をしよう。
「ごきげんよう、みなさま。」
■世永明晴 > 「もう少し考えてみるべきっス」
教師に向けるにはどうかと思う提言だ。
「例えば……えぇと……」
教師であることは知っている。だが……そういえば名前を思い出せない。
「あの……先生が付き添いの元こうしてここに生徒が集まった、ということで」
どうっスか? 眠そうな目をしながら頬をかく。
どうっスかもなにもないが。普通に注意される事柄だが。
「あ、うん。ごきげんよう、っス」
マイペースな子だった。
同じようにつられて会釈してしまう。
「……いや。……あの。……なんで空からっス?」
空を飛べること自体にツッコミは今のところはいいだろう。
なぜなら、ここはそういうところだからだ。今更それに驚いていたのでは、身が持たない。
もしかしたら後でツッコむかもしれないが。
どちらかというと理由が。なんで空から。
■上泉 和正 > (ぽんっと手を叩いて)もしかしてここで演奏すれば学内に聞こえると思って来たのかの?>ナギサ いや……その理由はぶっちゃけ無理じゃと思うぞ(少々呆れ気味に言った)ああ、あとわしの名前は上泉じゃ。覚えなくてもあまり苦労せんぞ>世永
■那岐夜車丸汀 > 挨拶は大事だと誰かに言われた気がする。それならば一応誰に対しても
まずは挨拶からすべきだと実行したはいいが場の空気 微妙に折ってしまった気がする。
会釈の後 頭を上げると少し考えて ツッコミに対してのボケを捻り出そうとして捻り出てこなかった。
理由は何となくだったが、それでは面白みに欠けるとしてここは一つ。
「……美味しそうな血…い、いえ、課題として出されていた地図を提出しに 此方を到着場所として選択致しました。
…此処を選択した理由は…蝙蝠が普通に着地しても違和感が無いからと思いまして。
が、お二人に目撃された事が致命傷ではありましたが…どうしようと。」
あと、ですね、上泉師範の方をちらりちらっと視てから体の向きを向けて
「いえ、単に外での課題を済ませまして 今しがた申しました様に蝙蝠が到着しても
恐らく目撃されることが少ない屋上を選択して此処にきてしまったのですが。
演奏?ここで演奏をしますと…聊か問題が。」
色々と巻き込みますよ?、と付け加える形に首を傾げて 手にしていた楽器一式をどこぞへとスッとしまって手ぶらに。
■世永明晴 > 「いやいや」
なんの。認識の世界だ。何がいいたいかというと。
「先生がうんと頷いてくれればそれで……っス」
上泉先生っスか……。口の中でそうつぶやいた。
別に注意されること自体はなんてことはない。ただまぁ、なんとなくこの会話を続けることそのものの方に有意義さを見出す。
久しぶりに着ている白衣が風でたなびいた。
だめだ、わからん。
やはり飛べるヒトと、飛べないヒトの間ではそもそも思考が違うのではないか、と眠そうな目で考える。というか今血って言わなかったか?
「……あーうん。……みられると困るんスね。……えー、じゃあ。俺は見てないっス、うん」
愚にもつかない返答だ。だが案外これで納得してくれたりは。
どうだろうか。眠そうな顔で、呆けたような返答をした気はする。
何が困るか、そもそもそれを知らなければ大丈夫、だったりしないだろうか、なんて。
そういえば……と。
「へぇ……楽器、得意なんスか?」
問題? とはいささか気になるが……。
■上泉 和正 > まあ、そういうことにしておくかの(明らかにごまかされていないがごまかされているふりをした)>ナギサ
しかし、まあなんども言うようにここはそれなりに危険じゃからのう。あまり来ない方がいいんじゃが……まあ今回は二人とも不問にしよう
世の中には楽器を武器にする者もおるからの……彼女はそういうタイプじゃないのかの>世永
■那岐夜車丸汀 > 「上泉師範 ご理解有難う御座います。」
上泉師範―教師の事はほぼその様に呼ぶ様にしているが、ある一線を越えるとほぼ教師や先生とは呼ばないでいる。
上泉教師は とある線を越えているので 即師範呼びにしてしまったが拒否をされれば即直すつもりだが どうだろう?>上泉師範
「そちらの殿方 喋りましたら……あら、ご理解有難う御座います。」
世永の方を向いて 薄くにこやかに笑みを浮かべて お礼の会釈を軽めにして。
課題の提出はまともな本当な事だが どこに出すかは言わない。そしてその中身の地図も普通ではないが 言わない。
言わなければいいのです、ともし問われたらはぐらかしたい。
今は楽器を持っていない しまってしまった。それについて問われると
…説明するより前に 上泉師範が仰られてしまった 間違ってはいないし。
楽器を媒介に魔術を繰り出すタイプだから あながち間違いでもなく。
曲に応じて 破壊や癒しを齎す効果が出てしまうから 場所を考えないともれなく 大損害が。
■上泉 和正 > しかし、わし良く師範と呼ばれる気がするの(ポツリと何の気もなしに言う)>ナギサ
■世永明晴 > 「ん……はいっス」
「でもここ、気持ちいいっスねー……」
素直に小さく頷く。こだわる理由もないのだ。
ただまぁ、存外。初めて来たのだ。……気分は悪くない。
……まぁ、そういう事にしておこう。
「……楽器で殴るんスか?」
確かに、痛そうだが。
薄く笑われた。
……どうにもこの手の笑みには最近縁があるらしい。
大抵、こちらが考えない方がいい理由が多そうなのが頭が痛くなる。
というか。
「……あ、いいんスね」
怖い。
それで。物わかりというか……いや、自信がある、か。
「言わない代わりにいろいろ教えてもらえる、とか……あ、いやなんでもないっス」
やめておこう。好奇心は……なんだったか。人も殺しそうだ。
■上泉 和正 > 楽器をなんらかの媒体にするというケースもあるの。楽器というものは音という詠唱と同じものを作り出せるしの(教師モードになっていう)>世永
■那岐夜車丸汀 > 「その偉大なる波動を身につけられた方を師範と呼ばずにしてどうしますか?
拒否られなければこれからも 上泉師範の事は 師範と呼ばせて頂きます。
拒否権は御座いますので 嫌と仰れれば 呼び名を考えますので。」
とある線の事は言わない。歳ではない、波動と言っているがそれが魂の色とは口が裂けても言えない!>上泉師範
「楽器で殴っても…物理的に痛いで済めばよいのですが…」
それだけでは済まない気がする、特に弓は特注品だ、弦の外側の剣は斬れるのだ。
護身程度だがあれはよく斬れる。そうすぱっと。
「言わない代わりに 教える…それをお求めになる場合、血の一滴を頂きたいのですが?」
…やはり吸血鬼疑惑が再び。血をただ請求ではなく、血の一滴。でも師範がいらっしゃるので
此処は言わないのが一番の選択なのか 迷う。>世永
■上泉 和正 > いや、別に嫌なわけじゃないからいいんじゃ(にっこりと笑っていう)>ナギサ
血?何かの契約にでも使うのかの
(吸血鬼の飲む量にしては少なすぎる気がして思ったことを口にした>ナギサ >世永)
■世永明晴 > 「音っスか」
魔術を専門には習っていない。余裕がない。
だが、それもそれで知識だ。自分にはない。
顎に手を当てる。
……この二人が話しているのを聞いていると、この上泉先生は大分大物な人なのかと勘ぐってしまう。見る。…………わからない。おじいちゃんだ。
「痛い以外にあるんスか。……その口ごもり方いやに気になりまスけど」
殴ったら相手が楽器になる。隠喩か。
「……………」
対価が変。ずれてるのか、自称人外……。……まぁ、別に疑う事もないが。信じることもないとも言う。眠そうに瞬きをした。
「契約……。……ハリセンボンのます類の」
……まぁ別にいいか。そもそも、それが信じてもらえるという対価になるのならば、こちらの気が楽。
ただの損得勘定だ。
「別にいいっスけど」
■上泉 和正 > 魔術においての契約は気軽なものではないぞ、少年。とても危険の伴うものなんじゃ。例えば奴隷になるという契約をしてしまっても契約の解除は大変じゃ。ほぼ不可能と言って良い。そんな危険の伴うものなんじゃ(真顔で言う)>世永
■那岐夜車丸汀 > 「左様ですか では 今後も 上泉師範とお呼び致します」
(畏まりました、と了承をしてから血の一滴について矢張り言及されてしまうと 少し考え)>上泉師範
「細切れの様に斬れます、骨が砕け陥没しましたり、衝撃波によって弾き跳びます…等 色々と施した事によって
物理的にも私目の持ってる楽器は 物騒です故。痛いで済むのはほぼ稀な事では…。」
殴ったら今の処 ただでは済まない。というか楽器で殴った事は皆無だ、自身の大事な相棒で殴る行為は邪道。
「いえ、私が単に お腹がすいていますので。契約はもっとです」
…もう認めた方がいいのでは。自称人外―というか吸血鬼として。何処まで喋るべきか さて。
そもそも契約は同意があっての代物、ホイホイできないし 何より自分がそんな契約は嫌だ。
「気軽にしてもいいとか言うんではありません!契約はよくよく考えて、ですのよ!」
自称人外も思わず 突っ込んでしまう位だった
■上泉 和正 > っとわしはそろそろ失礼する。他の人がこんうちに帰った方がいいぞ。では
ご案内:「大時計塔」から上泉 和正さんが去りました。
■那岐夜車丸汀 > 「お疲れ様です、師範」
立ち去っていく師範の姿をー階段を下りて行ったらしい、音が聞こえなくなるまでは見送る―聞き送っておこう。>上泉師範
■世永明晴 > 「こえーっス」
楽器の一つを甘く見てはいけない。
「……………」
隠す気ないのでは? 眠そうな顔で、彼女を眺める。
もしくは、そもそもが違うのならば、その前提は違うのだろうけど。
なんだか二人からツッコまれてしまった。つまり危険な行為だったのだろう。
「ふぅん……」
なんだか気の抜けた声が出る。
奴隷……奴隷。自分の意思がなくなる。分からなくなる。
……実のところ、それは寝ている時とあまり大差がないのでは、とすら思ってしまっていた。諦め癖がどうにもついている気がする。
「あー……まぁ。でも、結局その契約……じゃないんスよね?」
お腹がすいてるんならどうぞ。先程も言ったが。そちらの方が、こちらの気が楽なのだ。
「はい。ありがとうございましたっス」
……先生だが……まぁ、貫禄ある先生だった。
また来たいところだが……まぁ見つからないようにするとしよう。
模範的な生徒だったと思うのだけれど。
■那岐夜車丸汀 > 「………」
隠すのは苦手だった、どうもその手の演技が苦手だった。
眺められると少し躊躇するが いまはまだ名乗っては駄目なのだ そう思っている。
奴隷にする契約 いや 奴隷にしてそれを対価にする契約は分かっているし
昔 一寸奴隷を飼った事もある あれはあれで面倒だったとしか思い出せない。
血の供給源としては 正直微妙だったし それをしなくても怪我人をぺろっと舐めた方が楽だったことに気づいてからは
契約ありきで血は摂取していない。楽と覚えてからは契約もしていなかった。
そこまで考えていた処で
「契約の場合 リッターで飲まないと…そもそも同意が…。
契約なんぞ したら 後が面倒なので これは 単に 食事です ええ。」
え、では 何から聞きたいんですか、と問いながらいそいそと彼の方へと歩み始めたり。
傍に行くのは時間もかからない。彼が立って居たり座っていたらしゃがんだり寄ったりはしたと思う。
■世永明晴 > 「色々面倒なんスねー。契約ってのも大変ス」
そういえば先程から立ちっぱなしで合った。
眠そうに笑う。近づいてくる彼女を見ながら。
そうして、聞かれてから気づく。
何を聞くか。
というか、そもそも。ある意味、言わないということの証明のために。
という理由が主であり。(どこか変ではあるが、ある意味契約とも似ている思考であったろう)
別に執着して聞きたいこともなかったなぁ、なんてひどく寝ぼけたことを考えた。
「……じゃあ、そうっスね。えーと。お名前でも」
彼女の顔をぼんやりと眺めながら、まぁ、妥当なとこだろう。
■那岐夜車丸汀 > 「契約というか 単に襲って血を頂くより 怪我人を治療序に舐めた方が早いです。
何より契約は面倒なのと手順が複雑すぎて 正直お勧めもしません。」
あ、立ってましたか、じゃあ座りませんか?…そんな提案というか 座った方が色々と楽だ。
血は一滴だ 指から垂れるあの怪我程度でいい。それがご馳走。
何を聴かれるかで 少しドキドキしていたが 彼の口から聞こえてきた言葉は
「名前。 本名が忘却の彼方ですので 此方で名乗っている名は 那岐夜車丸 汀 です。序に言えば ここの生徒です」
名前?名前なら今現在使っており 生徒手帳にも使っている名を告げよう。
■世永明晴 > 「覚えておくっス」
というか。色々ボロがこぼれている気がしないでもない。
他人事ながら、大丈夫か、この人、等と心配してしまう。
……もしかしたら、制御のために使えるかもしれないな―などと片隅で考える。
少し位調べてみるのも悪くないだろう。面倒、とは言われているが……。
自分自身に対する契約、等もあるのだろうか。
それでは失礼して。ゆったりと腰を下ろした。
忘却の彼方と来たか。
というか長い。
「生徒なら俺と同じっスね。……えぇと、那岐夜車丸さん」
まぁ……これくらいで十分だろう。
生憎血を出す手立てを持っていないが……そこのところは彼女に任せるとしよう。
それで十分、という風にそれじゃ、と言いながら指を差し出した。
■那岐夜車丸汀 > 「覚えていても余り使えませんが」
もう今更だった。序にただの吸血鬼ではない事もわかっている。
隠し通せるものでもない上、早急に色々と手続きは後程する予定だ。
大手を振ってでもないが 隠す事はもう諦めた。今まで自称人外で動いているので大した手続きでもないのだが。
自分自身に対する契約? んなもんは…無いとは言えない。
膝を立てる感じで腰を下ろし―膝立ち状態に過ぎない。
名前+名前的な苗字に 名前 以上 これが通称名。
「はい。指だけ出しますか…そう来ますか…ぁ…では一寸チクッとしますよー」
ナイフの一本や二本…無かった。ないので 差し出された指をあまり目立たない八重歯でもって
軽くチクッとする程度に切ると 血の一滴だけ頂いて ぺろりと舐めると傷口も残らない綺麗な治り方を施しておこう。
「美味しかったですよ、暫く 食事にも困りません。……そろそろ私 帰りますね。
では ごきげんよう。」
膝立ちからすくっと立ち上がると 彼に向けてお辞儀をするとスタスタと颯爽と階段を普通に使って降りて行ったという―
来た時は飛んできたが 帰るときは歩いていったと。
ご案内:「大時計塔」から那岐夜車丸汀さんが去りました。
■世永明晴 > 「そうかもっスね。……そうっスね」
手立ては多い方がいい。例え既に諦めることを視野に入れていたとしても、だ。
「……ん、なんかまずかったスか?」
まぁ、それでもこなしている以上、問題なかったのだろう。
ん。痛みで少し呻く。まぁこの程度だ。
さて。これでようやく気が楽になる。一方的に言わないでくれの関係なんて、たまったものではない。
「それは……よかったっス。お腹がすいたらどうぞ」
知り合いというより、これでは食糧庫だ。まぁ、いいさ。
「えぇ、ごきげんようス」
立ち去る彼女を見送る。立ち上がり、風が当たる場所へ歩いた。
ずっと握っていたようだ。元のメモ帳。
こちらがいくら交信を要求し、同じようにメモを残したとしてもまるで取り合わない癖に、こういう事だけはやってくる。
自分におちょくられるというのはどうなんだ、一体。
……。……少しだけ、何か引っかかった。たいしたことではない、どうせ。
「……まぁ。……ここ、気持ちいいっスね」
眠そうに欠伸をこぼす。
自分も帰ろう。また、来るとするならば。
そうしてその場を去った。
ご案内:「大時計塔」から世永明晴さんが去りました。