2016/07/23 のログ
ご案内:「大時計塔」にライラさんが現れました。
■ライラ > 月が輝き、星が煌き、太陽が鳴りを潜めた時間。
夜である。
プレイ時間が昼だろうが、このシーンは夜である。
常世を一望できる時計塔に吸血鬼は姿を現した。
周囲の景色をぐるりと見渡しで。
「なるほど、ここは島じゃったか」
■ライラ > (しかし、島じゃったとはな……これは良くないのぅ。
結果として、わらわは閉じ込めらてしもうたではないか)
何せ高貴なる闇の王、吸血鬼である。
流れ水そのものである海とか、超相性悪い。
一応、寝床ごと運ぶとか方法がないではないが。
協力者の存在が不可欠である。
今は従者すらいないというのに。
「そういえば、この島にも『夜会』はあるのじゃろうか?
寄り合い所帯は付き合いが面倒くさいし、真祖連中が居ればそれはそれで面倒くさい」
社会性がある吸血鬼は、真祖を頂点としたピラミッドを形成している事が非常に多い。
そしてハイソなくせに、体育会系。上からの命令は絶対。
つまりは中途半端な吸血鬼は上から無茶振り言われるだけの悲しい存在なのである。
■ライラ > もっともきちんと利点もあるのだが。
吸血鬼は増える。
その気があれば倍々ゲームで食料(人間)が枯渇する。
枯渇しないまでも、教会だのハンターだの通りすがりのヒーローだの目の敵にする連中がやってくる。
組織であるなら、報復を恐れて手を出しにくかったり色々と政治的なお話で円満に解決する事もある。
後は何より……飽きるのだ。
長命な種族は独自メンタルである事が多く、まぁそういう一生だしみたいな視点である。
ところが、吸血鬼はメンタルが非常に人間に近い。
というか人間が成るのだからほぼ人間である。
結果、存在する事に飽きる。
自分の従者とかは基本的に面子かわらないし、短命種と知り合っても寿命ですぐ死ぬし。
そんな中、たまに顔を合わせる古い知り合いは一服の清涼剤足りえる。
まぁ、夜会は主催者の性格が濃く出るものではあるが。
ライラに限っては。
「ああ、他の吸血鬼も結構な数がおるな。
同胞がおることに安心はするが、面倒くさいのぅ」
割と乗り気ではないのである。
■ライラ > 扇子で口元を覆い隠す。
「……よくもまぁ、勢力争いもせずに暮らしておるのぅ。
目覚めたばかり故、わらわが知らぬだけであるかもしれんが」
元来、勢力争いやら何やらには興味がない。
勝手にやっていろとすら思う。
まぁ、巻き込まれない為にはまず情報だ。
「ここに網を張っておれば、誰ぞかかるかもしれんが……」
自殺志願者とか。
■ライラ > そのまま夜風を楽しみながら景色をただ眺める。
故郷に帰るにしろ、この島に根を張るにしろ 準備だけは必要だ。
塵に還るつもりだけは毛頭ない。
しかし。
「……渇くのぅ」
■ライラ > 「まぁ、焦っても仕方ないわ。
ゆるりと探すかの……」
時計塔から蝙蝠が飛び立った。
ご案内:「大時計塔」からライラさんが去りました。