2017/05/16 のログ
ご案内:「大時計塔」にミザリーさんが現れました。
ミザリー > 「さて…大きなお仕事を請け負ったわね、
私でもなかなかうまく行くか…」

機械仕掛けの時計塔のちょうど6時の文字がある窪みに座り、子供が喜びそうな棒付きキャンディーを口に咥えて、全ページ白紙の分厚い辞書のような本を取り出して適当なページを開いた。

「…ーーの事例と結果を教えなさい。」

私の言葉を本に送ると、
白紙のページに浮かび上がる文字。

「…成功例は僅か124例中2例。
可能性は極めて低いわね。
けれど、道はこれしか無いわ…。」

ふぅ…と吐息がこぼれる。
あの子はおそらくこの事実を知ってもなお、
この道を選び挑むのだろう。
あの必死さと、あの感情の高ぶり、
僅かな可能性も飛び込むタイプだ。
だとしたら…

「教師、だものね。
私も最善を尽くしてあげましょうか。
もし成功したその時は私の…」

目を瞑りしばらく考える。
思いつめた様子で目を開くと。

「いいえ、それは高望みしすぎてるわね。」

ふふ、と笑いを浮かべたら、勝手気ままな休暇をのんびり楽しむ。
ちなみにここは関係者以外立ち入り禁止。

ミザリー > 「…それにしても、気持ちいいわねー…」

腰掛けた状態から立ち上がり、
まだチラチラと光る街並みの夜景を眺める。
高い場所だからか風は強く側から見たら今にも落ちてしまいそう。

両手を広げ、背筋をピンと伸ばし大きく深呼吸と伸びをする。
風に煽られてパタパタと服と三角帽子が揺れる。

「ふぅぅ…、あーあ、このまま飛んで行ってしまいたいわ?…ふふ♬」

背に背負った古き杖を右手に持ち、
空を切るように杖を振り舞う。
杖先から魔力が溢れて7色に煌めく宝石のような光がイルミネーションの様にこぼれ落ちていく。
振り終えるとピタリと杖先を外側の空中へ向けて

「振るだけで魔力が溢れちゃうほど、私も制御ができなくなって来てるのね。
早くしないと…ね。」

杖先を戻して、トン、と地面に杖をついた。

ご案内:「大時計塔」からミザリーさんが去りました。