2017/05/28 のログ
ご案内:「大時計塔」に織原 仄香さんが現れました。
織原 仄香 > 放課後からしばらく時は過ぎ夜21時。
こつ、こつ、と階段を登り時計塔の歯車が入り組まれた場所にたどり着いた。
ガチャリガチャリと機械仕掛けの音が鳴り止まない。

立ち入り禁止とか書いてあったけど無視して入った。
さすがにこの時間だし誰も来ないだろうし大丈夫だろう。

外が一望できる壁のない一面に出ると、
外側に足を放り出しストンと座り込んだ。
夜の街灯と街並みの明かりがチラチラと淡く光り
夜景としてはバッチリなタイミング。

「はー…きれー。なんか、やなことも忘れちゃえそう。」

目の前に広がる景色にうっとりとして、
思わず息がこぼれてしまった。

(こんなきれーな景色なのに、立ち入り禁止なんて勿体無いなー…)

時が過ぎるのを忘れてしまうほど美しい景色に目を奪われ、
警戒心も全くなくただ目の前の世界を見つめて

織原 仄香 > 暫く眺めて時間は過ぎると21時半を回っていた。
外に放り出した足を戻して立ち上がり、
視線は外の景色を見たまま大きく吸い込み、

「せかいじゅーの人に聞きますっ!
いきてる価値って、なんですかー!?」

自分の持てる最大限の大声で叫んだ。
世界に向けて思い切り。
ふぅ、と呼吸をしてから自分を嘲笑う中のように笑い

「あはははっ…、ほら、誰も答えられない、
価値なんてないんだよね、最初から。
私も、みんなも。」

じゃあなんでいきてるの?
なんで死なないの?
なんで価値もないのに…

こんな風な考えなのに私は悲しくないし笑ってる。
価値がないってことは、私がしていることは
間違ってないんだから。

ご案内:「大時計塔」から織原 仄香さんが去りました。