2018/04/21 のログ
ご案内:「大時計塔」に鈴ヶ森 綾さんが現れました。
■鈴ヶ森 綾 > 島全体に生温い風が吹いている。
日中の初夏さながらの熱気は日が落ちて幾分和らいだが、それでもまだ過ごしやすいとは言い難い。
そんな中、この時計塔の頂上部はその高さ故か、地上よりは幾らかマシに思える。
涼を求めてやってきたのは間違いではなかったようだ。
外周の金属柵に身体を預け、通り抜ける風が身体から熱を奪ってゆくのに任せるまま、眼下に広がる街明かりをぼんやりと眺めやる。
■鈴ヶ森 綾 > 薄く開いていた目を完全に閉じ、身体から力を抜いてさらに柵へ身を預ける。
柵に掛かる重量の比率が増すと、簡素な金属の囲いはきぃと小さく音を立てた。
それを特に気にした風もなく、上半身を大きく乗り出した体勢のまま風を浴びる。
「あぁ、何か買っておけば良かったわね。」
ふと、口寂しさを覚えて呟きを漏らす。
喉の乾き、それを自覚しても生憎手元には何も無い。
かと言って一端この場を離れて何か買いに行くという気にもなれなかった。
ご案内:「大時計塔」にイチゴウさんが現れました。
■鈴ヶ森 綾 > 4月がじき終わる。
多くの人間が島を去り、新たな人間がやってきて、新しく構築された環境に皆が慣れ始めた季節。
さて、自分は相も変わらずであるが、この新しい環境は自分に何を与えるのだろうか。
「さしあたっては…何か買って帰りましょうか。」
まだ見ぬ何かに思いを馳せるよりは、一先ず喉を潤したい。
一頻り夜景と夜風を楽しんだ後、その場を後にした。
ご案内:「大時計塔」から鈴ヶ森 綾さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」からイチゴウさんが去りました。