2018/05/31 のログ
ご案内:「大時計塔」にモルガーナさんが現れました。
■モルガーナ >
時を刻む塔という物はどの世界にもあるものの一つだろう。
いつの世も高い場所にあこがれるのは地を這う生物の宿命だ。
ひときわ高い場所はいやがおうにも目を引き
それは往々にして権力を示すものであったり
他の何かの象徴であったりという重要な役割を持つ。
そしてそこには必ずといってよい程頂上へと向かう道……階段がある。
この時計塔に関してもそれは例外ではなく、今その天上へ向かう道を
小さな靴音を響かせながら進む者がいた。
「……やはりこれはこれで良きものじゃの」
彼女の以前の住処では響石……振動を与えると反響して澄んだ音を出す石のことだが
その石で作った長い階段があった。
そしてそれは彼女にとってのお気に入りの一つだった。
半透明で美しいあの階段に当たる雨音と
反響音を響かせる階段の奏でにただ耳を澄ませ目を閉じている時間が
宮廷内での数少ない心の休まる時間だったよう今となっては思う。