2018/10/14 のログ
ご案内:「大時計塔」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「……やっと、終わった…最近益々扱き使われてる気がする、なぁ」
サービス残業じみた長いお勤めもやっとこさ終了。疲れたように身を引き摺って訪れたのは…時計塔だ。
まぁ、疲れてるのに何でわざわざ、と思われるかもしれないが自分でもそう思う。
とはいえ、そういう気分になったのだから、としか言えない。
きっと、高い所からの夜景なり何なりで気分転換でもしたかったのだろう。
「……ハァ、パンデミック騒動も相変わらずだし、特別攻撃課の仕事も頻繁に回されるし…。」
本来、ただの一般風紀委員の一人だった初期の頃がとても懐かしい気がする。
時計塔の最上階から夜景を眺めつつ、ついついそんな事を思って黄昏てしまう。
ご案内:「大時計塔」にニコラスさんが現れました。
■飛鷹与一 > もっとも、それだけの激務でも人を殺さない『不殺』は未だ頑固に貫いている。
それが自分のポリシーだし、それを破れば少なくとも風紀委員会は続けられないと思っている。
(……まぁ、どんな甘ちゃんなんだよ…って話なのは理解してるけどさ)
そういう生き方・方針を自ら選んだのだから妥協はしたくないし、茨の道なのも承知済みだ。
勿論、人から”外れてしまった者”を撃つ…殺す事に躊躇いはしない。
あくまで、少年が殺さないのは”人間”であってそれ以外は――…。
「あーー、もう止め止め!気分転換に来ただけなのに気が滅入る事を考えてどうするんのさ俺…。」
ぐたーっと欄干に凭れてボヤく。癒しが欲しい…。
■ニコラス >
だーるーまーさーんーがーこーろーんーだー、っと。
(別に誰かとだるまさんが転んだをしているわけではない。
階段を上るリズムに合わせて適当なことを言っているだけだ。
最近この時計塔がお気に入りだ。
遠くまで見渡せるし、高いところから街を見下ろすと鳥になったような気分になる。
別に自分の異名が気に入っているわけではないのだけれど。)
――あっ。
(そうして登りきったところに赤い制服。
やっべここ立ち入り禁止じゃん。)
あー、えー、っと。
こ、この間のお手伝いの時に忘れ物しちゃったかもしれないかもしれなかったりなんかしちゃったりして……。
ど、どこにあるのかなー?
(取ってつけたようにあたりをキョロキョロ。
当然そんなものがあるわけもない。)
■飛鷹与一 > …ん?何か声が聞こえる。欄干で聊か情けないぐったりモードに浸りつつも疲れた顔をそちらに向けて。
…何だろう、とてもわざとらしい言い訳をしているように聞こえる。というかそうだろう絶対に。
「…どうもこんばんわ。…あの、別に怒ったり説教も補導もしないので普通にしてくれていいですよ。
…何だかんだでここ、結構色んな人がこっそり立ち入ったりしてますからね。」
本当、立ち入り禁止も形骸的なものになりつつある、というかそんな感じだろう。
なので、彼のわざとらしい素振りにも苦笑じみてそう声を掛けておこうと。
■ニコラス >
え、そうなの?
(まじか。
というかよく考えたら彼もなんだかオフっぽいと言うか。)
あーびびったぁ……。
てっきりこっぴどく怒られるかと……――?
(ぐったりと肩の力を抜きながらこちらも欄干に近づいてもたれ掛かる。
と、はるか下のほう、学生通りのほうに何か違和感。
目に魔力を通して視力強化して見てみると。)
――っ、ごめん今だけ見逃して!!
(スクーターに乗った不良がひったくりをしているのが見えた。
半ば欄干から身を乗り出しながら弓を構える。
流れるように矢をつがえて引き絞り、放つ。
音速に近い速度で打ち出された矢はわずかに左下方へ軌道を変えながら、スクーターの後輪に突き刺さった。)
ふう……あ、い、今下でひったくりがあって、タイヤを……。
(それを確認して一息吐いたが、よく考えたら隣に風紀委員がいた。
まさかあんな豆粒みたいなものを視認出来るわけないだろうし、信じてもらえるかどうか。)
■飛鷹与一 > 「見ての通り、風紀としての武装も持ってませんし、仕事終わった後のオフ時間なんですよ。
…で、俺は仕事とプライベートはきっちり分けたいタイプなんで…だから、補導とかはしません」
むしろ、オフの時間に仕事なんてしたくない!と、真顔で言い切りたい。
ただでさえ最近は扱き使われているのだから、そのくらい割り切ってもいいだろう。
と、いきなり隣にやってきた彼の動きにキョトンとしつつも、一連の行動を”裸眼で”眺めていたが…。
「…おー…凄い腕前ですね。速度は音速…うん、スクーターの後輪に刺さってますね。
――と、いけない。」
次の瞬間、少年の右手に忽然と自動拳銃が。そして狙いを定めるどころか、無造作に射撃。
…その弾丸は、真っ直ぐに――逃げようとした引ったくりの右足に命中、更にもう1発左足に命中。
とはいえ、血は出ていない…魔力の衝撃を弾丸で叩き込んだだけだから。
そして、忽然とまた自動拳銃を手元から消せば一息。「いやぁ、本来なら俺が対処しないといけないのにすいません」と、お隣の彼に苦笑いを向けて。
ご案内:「大時計塔」に飛鷹与一さんが現れました。
■ニコラス >
あー、そういう……え?
(彼の言葉になんとなく納得、直後に彼の行動に驚く。
まず普通にあの距離のことが見えていたこと。
そしてこの距離で目標に「拳銃」で命中させたこと。
ついでにその拳銃がいきなり出てきて消えたこと。)
いや、いいんだけど……。
もしかして、魔弾の射手ってあんた?
(話に聞いていた情報と一致する。
というかそんな凄腕スナイパー――拳銃で狙撃するのはスナイパーというのだろうか――がそうホイホイいてたまるものか。)
■飛鷹与一 > 「…ああ、いや。ほら。この自動拳銃、魔術で形成したモノなんで。弾丸も風の影響とか受けない魔力の塊みたいなモノですし」
と、苦笑い気味で解説するが、多分彼が驚いているのはそこだけじゃないだろう。
まず、普通に何もしないで目視していた事。と、いうより彼の弓矢の速度も把握していた事。
まぁ、突っ込みどころが多いのは確かだろう。まず普通ではない。
「……え、その異名何で知ってるんですか?…と、いうか一般の人にも知られてるとか…。」
思わず目を丸くしてから、ガックリと項垂れた。そもそも少年が望んだ異名ではない。
その”イカれた”射撃・狙撃技術から周囲の同僚達から勝手にそう名付けられたのだ。
彼自身は認めていないが、現時点での風紀委員会全体でも五指に入る射撃技能なのは間違いなく。
■ニコラス >
へぇ、そりゃすごいな。
銃は俺もちょっと興味あるんだけど、さすがに風紀じゃない俺が持ち歩くのもどうかなって思うんだよなぁ。
(以前から銃には少し興味はあった。
けれど弓に慣れてしまっているのと、やはり怖い。
あまりにも簡単すぎて、それに慣れてしまうのが。)
あー、俺は一般人というかなんというか。
――鷹の目、って、聞いたこと、ある……?
(勝手に呼ばれている名前を自分で言うのはちょっと恥ずかしい。)
ご案内:「大時計塔」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「…まぁ、うん。けど俺も人は殺さないって自分ルールがあるんで…銃の扱いも実は制限あるんですよね。」
苦笑い。まず通常の弾丸だと殺傷のおそれがあるので自前の魔力で弾丸や拳銃を使う方が手っ取り早い。
一応、用意された特殊な狙撃銃を普段は使うが、それも実弾はあまり使わない。
「”鷹の目”…ああ、貴方が!何か一部風紀でも持ちきりでしたよ。何か凄腕の弓使いさんがどうとか。
で、何か風紀にスカウトしたい!みたいな話も出ていた気がします。」
なまじ銃火器ではなく弓矢、というのが更に注目されているのだろう。
ただ、少なくともこの少年は彼のことを同僚関連で耳に入れた事があるようで。
■ニコラス >
まぁ、人殺しは、ねぇ……。
(自分ルールと言うかそれは社会のルールではないのだろうか。
風紀って怖い。)
いやまぁ、はは、勝手に言われてるだけなんだけど……。
風紀入るつもりもないっつーか、俺はただの猟師で治安維持とかそんなのはあんまり。
(人助けはしているが、それは別に社会のためだとかそういうことではない。
恥ずかしそうに笑う。)
■飛鷹与一 > 「…いや、正直割とその辺りは…落第街とかスラムの作戦では普通に死者も出たりしますし。」
命の貴賎は無い、という言葉があるがこの島、特に落第街などではそれが通用しない。
むしろ日常的に誰かが誰かを殺している。風紀委員の一人としてそんな現場を実際に見てきた。
だからこそ、自分だけは偽善でも甘くても人だけは殺さないというルールを己に課している。
当たり前の社会のルール…風紀をやっていると、法を守る立場ながらそのルールの裏や穴が嫌でも見えてくるのだ。
「…あーーうん、むしろそれがいいかと。民間協力者、という方が多分自由で気楽だと思います。」
正直、少年自身もあまり風紀に向いているとは思っていない。
学園を卒業したら風紀からは距離を取るつもりでもあるし。
まぁ、その非凡な射撃能力のせいでそう簡単に辞めさせて貰えそうにないのだが。
「それに、風紀も何だかんだルールに縛られますからね…器用に裏で立ち回ってる人も多いですけど。
それに、風紀も一枚岩じゃなくて派閥がどうの、とか権力闘争みたいのありますし。」
気が重いですよ、と溜息。そういうのは他所でやってくれと偶に思う。
■ニコラス >
あー……。
えっとなんだっけ、特攻?
いろいろえげつないとは聞いたことある。
(まぁ落第街なんかだと殺さなければ殺されるのだから仕方ないだろうとは思う。
想像したくもないけれど。)
気楽、と言うかなんだろうな。
ほら、風紀って文字通り風紀を守るみたいな感じじゃん。
そうじゃなくて、俺はただ人助けがしたいだけ、というか。
(突き詰めればそれも気楽とか自由とかと言ったことなんだろうけれど。
極端な話、さっき言っていたような落第街で殺されているような人達だって目の前にいれば助けてしまうのだ。)
まぁ、ルール守るように取り締まってるやつがルール破ってたら話にならないもんな……。
組織ってのは大変だな。
■飛鷹与一 > 「特別攻撃課、ですね。風紀委員会で特に戦闘に特化した所と思って貰えれば。
まぁ、俺もその一員なんですが…俺は予科隊員といいますか、一般の風紀との兼ね合いですね」
完全に特別攻撃課に所属しているというより、半々といった感じであり。
それに、少年の技能的に後方支援役が矢張り多いので物騒な前線に出る事はあまり無い。
それでも、過酷といえば過酷なわけだが…。
「…まぁ、人助けを純粋にしたいとなると、矢張り風紀は辞めた方がいいかもですね。
まぁ、でも俺が入った切っ掛けも、つい風紀の仕事に割り込んで手助けしたみたいな感じでしたけど」
とはいえ、あまり堅苦しいのは彼には似合わないだろうと。少年はある程度周りに合わせられるが…。
それに、組織という枠組みに捕らわれない彼のような人が居てくれた方が好い気がする。
まぁ、流石に彼と現場で鉢合わせしたら見過ごす訳にはいかないけれども。
「…と、すいませんそろそろ引き上げないと。一応同居人が居る身なので…。
あ、自己紹介してませんでした。俺は見ての通り風紀委員会所属の飛鷹与一といいます。」
と、疲労もいい加減取りたいので少し早いがお暇しようと思ったが、肝心の自己紹介をしてない事に気付いて改めて名乗ろう。
■ニコラス >
ふぅん……。
(命のやり取りの現場で不殺を貫く。
言葉にすればカッコいいが、きっと危ない橋なのだろうと思う。)
まぁなんだかんだ言って組織とか堅苦しくてダメでさ。
きっとすぐ辞めちゃうだろうから。
(自分はなんだかんだで自由人なんだと思う。
彼の話を聞いてますます風紀には入らないでおこう、と思った。)
あー、俺はニコラス、ニコラス・アルヴィン。
二年無所属。
一応風紀の手伝いとかたまにしてるから、そんとき一緒になったらよろしく。
(右手を差し出す。)
■飛鷹与一 > 実際、危ない話どころか甘すぎる話ではあるが。茨の道だとしても、何時か挫折するとしても今はそれを貫きたい。
多分、彼が見返りを求めずつい人を助けてしまうのと同じようなものだ。
「うん、俺もその方がいいと思いますよ。風紀とか組織に縛られない自由な生き方がそちらには合っているかな、と」
小さく笑って。少年はまぁ、暫くは風紀の道だろうがずっとこの仕事を続ける気も無い。
そういう意味では、彼ほどではないが少年も多少は自由人だろうか。
「ん、じゃあ同学年だから堅苦しいのは無しがいいかな?よろしくニコラス。
もしかしたら、そっちの人助けの場面と俺の仕事が重なる時もあるかもしれないけど…。」
まぁ、その時は穏やかに済ませたいものだなぁ、と肩をすくめて笑って見せて。
と、彼から握手を求められれば、こちらも右手を差し出して握手を。
噂の”鷹の目”さんと知り合えたのは良かった。少なくとも彼は良い人らしい。
「さて、じゃあごめん。俺は先に帰るよ。ニコラスもあまり長居はし過ぎないようにな」
で、敬語は止めて気さくにそう話しつつ。彼に軽く右手を振ってから一足先にこの場を後に。
まぁ、彼も気分転換で来たっぽいしあまり長居はしないかもだが。
ともあれ、魔弾の射手と鷹の目の凄腕同士の邂逅は和やかに終わるのであった。
ご案内:「大時計塔」から飛鷹与一さんが去りました。
■ニコラス >
(握手をして彼と別れる。
欄干にもたれ掛かり、街の様子を眺めながら。)
魔弾の射手、なんていうからどんな恐ろしいヤツかと思ってたけど。
(思ったより、と言うよりかなりイイヤツだった。
同居人がいるとも言っていたし――)
――同居人?
もしかして彼女?
まじか……。
(なんて羨ましいヤツ。
撃った矢の回収しなきゃなぁ、なんて考えながら、しばらくのんびりしてから帰ろう――)
ご案内:「大時計塔」からニコラスさんが去りました。