2018/10/26 のログ
ご案内:「大時計塔」に白鈴秋さんが現れました。
白鈴秋 >  夜の時計塔。
 本来のルートの階段ではなく外側からやってくる。糸を使い外側から回り込み、座れるスペースにまでたどり着くと能力を解除する。
 姿はいつものような格好ではなく違反組織を攻撃する際に使用する黒を基調とした服装―プロテクターなどをしていない特殊部隊のそれ―を纏っていた。

「流石にこの格好のままじゃ帰れねぇからな」

 戦闘となればいやでも返り血などは着く。全部が全部弱い組織というわけでもなく。むしろ今回は前に貰ったメモを元にして行った組織。つまり能力者のみで構成された戦闘員がメインだった。
 故に前のように麻痺だけで撃滅というわけにはいかなかったのだ。もう風紀には通報した。今頃は全員捕まっているだろうが。

「さってと」

 あまり人が立ち寄らないのを知っているためここに服装などを隠してある。目立たない場所の奥に体をつっこんでいた。
 はたから見ると血まみれで倒れているように見えるかもしれない。

白鈴秋 > 「バレねぇためとはいえ。かなり奥にしまいこんじまったな」

 奥の方からバッグを引っ張り出す。小さなバッグだが金属の類は着いていない。
 そこからジャージを出す。これを着ればただコンビニにでも出歩いた学生になれるだろう。
 パッパと服を着替える。脱いだ服はそのままバッグの中へ。
 
「これでよしと。後は」

 バッグを投げ捨てると腕を振るう。一閃空を切り裂くは真紅の糸。バッグに触れた途端。

「時計の明かりでみえねぇだろ」

 バッグは一瞬で炎上。灰も残らず燃え尽きる。
 服などはまたいくらでも入手ルートはある。血まみれの服をもったまま歩いている方が不自然だ。

白鈴秋 > 「これでお仕舞い……そういえばここに来たの久しぶりだな」

 バッグを処分し外を眺める。そこには夜らしい街明かりの綺麗な世界が広がっていた。
 さっきまで行っていた戦いが嘘だったように。
 しばし眺めた後階段へと足を向ける。
 
「見張りがこねぇうちに退散しねぇとな」

 カンカンと階段を下りていく姿。それはもうただの学生であった。

ご案内:「大時計塔」から白鈴秋さんが去りました。