2015/09/01 のログ
■久藤 嵯督 > いつものように、一人で休憩時間を過ごす。
そこで何をしているのかと問われれば、見ての通りの針金細工。
趣味と鍛錬と休憩を兼ね備えたこの行動は、素晴らしく効率的に時間を使うものだと言えよう。
テーブルの上には既に完成品がいくつか並べられており、そのどれもが精巧に造られている。
今にも動き出しそうなリアリティを孕んだ作品は、動物を模したものが多い。
そういえば、ケルベロスのチョコとモカとココアは元気でやっているだろうか。
今は忙しいが、暇を作れたら近い内に様子を見に行ってやるのも悪くない。
■久藤 嵯督 > ……木の葉の間から差し込んでくる日差しが、どうにも心地よい。
昨日からの寝不足も相まって、まどろみに誘われ始める。
「ふぁ……」
鬼の目にも涙。悪人面も大欠伸をしている間だけは、まだ可愛げがあると言うもの。
口を閉じればまた人相の悪さを醸し出して
両手を枕にしながら、木製の長い椅子に寝転ぶ。
自分は優秀なので、休憩終了時刻に起きる事など容易い。
先日は疲れていたので額に落書きをされてしまったが、今回は違う。
体力的にも余裕があるので、相手の気配を察知することが出来る。
それでまたあのチビが現れたら、ひっ捕まえてやるとしよう。
木の葉のさざめきを子守唄にして、瞼を閉じる。
■久藤 嵯督 > ――――――――――――――――――――――――――――――――――
小さい頃の夢を見る時は、何度かある。
今日ここでそれを見ることは珍しくも何とも無い。
ただ今日は何時もより夢見が良いようで
今日はサスケとケイタ、『――』の三人で一緒に遊んでいた頃の記憶を思い起こしていた。
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■久藤 嵯督 > ――――――――――――――――――――――――――――――――――
その日研究区中央公園に集まったのは、その三人。
各々で作ってきた針金細工を見せ合ったり、アストロヨーヨーの技を教え合ったり、
ブランコで遊んだり、穴あきドームの裏に落書きしたりもした。
ここで不思議なのが、夢を見る時の自分が第三者の視点に立っていると言う事で
記憶そのままの光景を、まるで別の誰かの視点から見ているかのように。
何故だか、過去のサスケの姿を客観視している。
それがいつも、不思議でならなかった。
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■久藤 嵯督 > ――――――――――――――――――――――――――――――――――
随分と幸せな夢を見ていたが、それももう終わり。
後はまた実験台としての日々が流れていくだけで、そうなる前に、自分の感覚がアラームを打ち鳴らす。
幸せな夢など、こんなものでいい。
過ぎてしまった今となっては所詮幻想に過ぎず、
何より今の自分はソレを望まない。
ただひたすらに、戦う事だけを考えている―――
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■久藤 嵯督 > 「………ん」
瞼を開けば、木の葉に遮られてきらきらと形を変える陽の光。
一陣の風が木々を揺らし、耳障り良くざわめかせる。
どうやら今日は、誰にも邪魔されずに休憩出来たようだ。
さぁ、仕事に戻るとしよう。
椅子から立ち上がると軽く背伸びをして、我流の構えを簡易に取る。
仕事に支障は無い。むしろ調子が良さそうだ。
最後に制服の裾を細かく整えて、嵯督は休憩所を後にする。
ご案内:「委員会街:休憩所」から久藤 嵯督さんが去りました。