2017/04/11 のログ
ご案内:「委員会街医療棟402号室」に久藤 嵯督さんが現れました。
久藤 嵯督 > 新入生を狙った事件を事前に潰していくこと十数件。
名が知れたことで対策を取られることも多くなり、追い詰められて重症を負わされる。
委員会の増援が来るまで一人で戦い抜いたものの、肉体再生のための血液を大きく欠いていた。

入院生活は相変わらず退屈だが、不思議と以前のような憤りは感じない。
下級生がいい具合に育ち、仕事に執着する理由が薄れていったのが原因だろうか。
今まで心の中で燃えていたどす黒い炎が、徐々に消えつつあるように思える。

ふと体を起こし、窓を開けて風を呼び込んだ。
その手は炎を広げる為か、はたまた吹き消してしまうためのものか。

久藤 嵯督 > 三年目になってようやく、機関が自分をここに寄こした理由がわかってきた。

まず一つは委員会の調整役として。
度重なる事件における人手・戦力の不足を解消するため
第二に、エージェントとしての精神性をより強固にするため。
人の環の中に久藤嵯督の居場所は無いという事を知らしめることで、それは適った。

常世島(ここ)での役目など、ほとんど終わりかけているようなものだ。

「……何か、いや、何もする気にはなれんが」

針金を手に取ってみたが、何かを作る気にはなれなかった。
これがスランプというものなのか、あるいはもともと必要のない趣味であったか。
手のひらの中でいくらか転がした後、
テレビ棚のでっぱりに、まだ真っ直ぐなままの針金を投げ出した。