2017/11/08 のログ
■セシル > 先日、警備を担当したイベントの賑やかさが頭を掠める。
若者に偏る傾向があるとはいえ、様々な背景を抱えた多様な者達が、共に楽しむ光景が浮かぶ。
その混沌が、裏では凝った(こごった)闇を醗酵させてもいるのだが…。
学業との兼ね合いで職務のペースを落としたのと合わさって、「裏」の街の調査まではなかなか手が回っていない。
(…時間に余裕が出来たら、資料室で最近の動向を確認しておこう)
カップに口を付けながら、そんなことを考える。
■セシル > と、そんなことを考えていたセシルの横を、
『ラフフェザーさん、お疲れ様』
と、軽やかに通り抜けていく人影がある。
…以前、セシルにとある「問い」を突きつけた、同僚だった。
彼女は彼女で、セシルとエリアの違う警邏に出るところのようである。
「……ああ、お疲れ様」
セシルは空いた手を軽く上げて応える。
彼女の表情はいつも通りに見えた。
(…そういえば、あの答えも出さねばならんな…
すぐに答えが出るようなものでもないが)
元の世界に帰ることに躊躇いを「覚えてしまう」自分に気付いてしまって、少し経つ。
それでも…この世界に根を張ることを思い定めるならば、もっと深く知らねばならないだろう。
この世界のことを…それこそ、この島の外のことだって。
セシルは、神妙な顔でコーヒーをすすった。
■セシル > 目の前で、すぐ傍で困っている人に手を伸ばしたい。
けれど、自分自身の今後を考え、思い定めるのも、それはそれで必要なことだ。
「………行くか」
ただ、後者の「必要なこと」があるとして、引き受けている職務は職務である。
どうせすぐにどうこう出来ることでもない。
(…この職務を終えたら、この世界での生活を知る上で役に立ちそうな資料でも探しに図書館に行こうか。期間内ならば、持ち帰って読めるし)
セシルは立ち上がり、空になったカップを片付けると…委員会ラウンジを後にして警邏に向かった。
ご案内:「委員会街ラウンジ」からセシルさんが去りました。