2015/09/12 のログ
『モンク』 > 「命なんて小せぇものだぜ。
 ちょっとした事で簡単に失っちまうものだ。
 どっちにしろ我はその女をぶち殺すと決めているぜ。
 お前は守りきれるか?」
『モンク』はニヤリと不気味に笑った。
後ろの女もウロボロスも絶対に殺す。
そうする事で、『モンク』は勝利を得られる。

足一本亡くなれば、大抵速度が鈍るはずだ……。
なのに、この仮面の男はどうしてこんなにも強気なんだ?
「強がるのはよそうぜ。
 片足を失って、どう移動するっつーんだ?」

そのウロボロスの言葉がはったりでも何でもなかったと、次の瞬間思い知らされる事になる。

「片足がなくとも、まだそこまで動けるっつーのかよ!!?
 ありえねぇぜ……」
仮面男は、黒髪の女を庇うようにして抱え、そして跳躍する事で破壊の波動を避けてみせたのだ。
ターゲットの失った球体型の波動は、その後ろに駐車されている車を一台粉々に粉砕するだけに終わる。
「くそっ! 避けやがったぜ……あいつ!?」
苛立ちで、既にひびが入っている地面のアスファルトを強く踏む。

『モンク』の切り札が通用せず、あまりに高速な動きで避けられてしまった。
それも片足を失った状態でだ。
つまり、奴はまだ機動力を失ってはいない状態だ。
それに現状、『モンク』は右拳を左足を強く痛めている。
これ以上の交戦は難しいと言わざるを得ない。
黒髪女と仮面男を殺して『モンク』が勝利する事は難しいか?

「くそっ!
 この場は俺の敗北のようだぜ
 退かせてもらう」
これ以上足が痛んで完全に逃げられなくなる前に、防戦へとまわり、逃亡しよう。
ウロボロスと女がいる逆方向に、『モンク』は全力で走りだし、逃げようとする。
見っともないぜ……。

だが時間をかけ過ぎると風紀委員会という奴等が来るので、早めに退散した方が良いと、『ウィザード』の奴から言われている。
そんな事知った事ねぇ、と思って聞いていた『モンク』だが、いざその場に直面すると危機感を覚えたというわけだ。

とにかく、今は逃げる!
全速力で!!

ウロボロス(笛木 奏太) > 「あいつも引いたか……それで良い。俺の正義は裁きに非ず」

ウロボロスは女性を手近な人に預け、モンクの居た方とは真逆に走り去る。
そうすれば追手が二手に分かれ、しかもどちらかといえばモンクの方が優先的に追撃されるだろうという打算が有るからだ。
なにせ風紀委員会は忙しい。ウロボロスみたいな不審者一人にかまけている暇は無い筈だ。
こうしてモンクとウロボロスの行動は一致する。

そしてまた一つ、正義は断行されたのであった。

ご案内:「学生通り」から『モンク』さんが去りました。
ご案内:「学生通り」からウロボロス(笛木 奏太)さんが去りました。