2015/09/17 のログ
ご案内:「学生通り」にヒカサ=カノさんが現れました。
■ヒカサ=カノ > 夜に沈んだ学生街、コツ、コツ、コツと足音響く。
足音に沿うか、高い音。カツ、カツ、カツ。
外はすっきり、晴れのようで、いくらか星も見えるだろう。
現れた人のその手には、天気に合わないビニール傘。
紅い出で立ちの学生か。
「ひゃー、だいぶ空けたねぇ」
一つ言葉、漏らしつつ。
「ただいま。常世学園。」
聞こえぬように、ひとりごと。
■ヒカサ=カノ > コツコツと、靴の音を立てながら、行く方向は帰路だろう。
少しばかり大きいかばんを肩にかけ。
夏休み、学生のように旅をして、帰省をして。
思えば怒涛のよう、そんなことを思い返して歩を進める。
思い出の詰まるその肩に、涼しい夜風が掠めていく。
すっかり空は秋の気配か。
冷たい風に気づいたように、眉をひそめて思い立つ。
衣替えの時期ですか―――
と。正直いってめんどくさい。
■ヒカサ=カノ > 進む足音、一つ止まる。
かばんを置いて、横を向く。
そこに有ったはカフェテラス。
よく居たその場所、その光景。
おかえりなさいと、聞こえてきそう。
漏れる光はあるけれど、閉店準備だろうか。
今行くのは酷かなと、横の荷物に目を遣って。
■ヒカサ=カノ > 少し止まり、遠くに目をやる。
目線の先には、時計塔。
また始まるんだと、少し笑って。
そのハオは楽しげか。
荷物と傘を手に持って。
傘と靴の音を立て。
交差点を曲がっていく。
学生通りの傘の音、それは次第に小さくなり、まもなくして消えていった。
ご案内:「学生通り」からヒカサ=カノさんが去りました。