2015/12/02 のログ
ご案内:「学生通り」に日下部 理沙さんが現れました。
■日下部 理沙 > いよいよ寒さも厳しさを増してきた十二月。
新入生、日下部理沙は少し厚着をして学生通りを歩いていた。
厚着といっても、背中にデカい翼があるせいで普通の人のそれよりは風通しが良い。
翼そのものの羽毛のお陰でそこまで寒くはないが、隙間風が翼を通すためにあけた穴から通ったときだけは例外である。
根っからの有翼人の人達はこういうときどう対処しているのだろうか。
異能であとから翼が生えた理沙にはわからない。
■日下部 理沙 > 風を受けないように道の隅を歩き、白い息を吐きだしながら街を見て回る。
イベントシーズン間近の学生街はいよいよ彩りを増し、特に緑と赤の飾りが目につく。
これも25日を過ぎれば即座に片付けられて年末年始のそれへと代わり、それも済んだら今度はバレンタイン。
理沙も宗教観に拘りがあるわけではないが、それにしたって日本という国は本当に節操がないと思う。
外国人どころか異世界人まで無数にいる常世島ともなれば、その無節操さは更に加速しているのかもしれない。
ご案内:「学生通り」に美澄 蘭さんが現れました。
■美澄 蘭 > 休みの日に予定外の出費をしてしまったが、それとは別に買い物の用事もある。
愛用している修正ペンを使い切ってしまったので、蘭は学生街の文房具店を物色した帰りだった。
(数日しか違わないのに…12月になるとそんなに気が早いとも思わないから不思議よね)
ところどころ見られるクリスマスカラーの飾りを横目に駅に向かう。
…と、美しい翼を持った少年とすれ違いかけた。
「…あ、っと」
美しい翼に見とれて注意力が散漫になっていたところ、翼に身体が掠めそうだったのであわてて避ける。
■日下部 理沙 > また、冬の空っ風が一陣駆け抜けた時。
丁度理沙が寒さに震えて身動ぎした瞬間。
「あっ……!」
意図せず、若干反射的に広がった翼が、すれ違おうとしていた少女にぶつかってしまう。
結構したたかぶつかったせいもあり、慌てて理沙も足を止める。
「す、すいません、急に翼が……あ、服とか汚れませんでしたか?」