2016/01/24 のログ
ご案内:「学生通り」に久藤 嵯督さんが現れました。
久藤 嵯督 > 吹雪の乱れ舞うる学生街。人も車も、すっかりと鳴りを潜めている。

白い世界の真ん中を、赤い影が独歩していた。

「フン……まるで羽虫だな」

雪を見ての感想。
寒くないワケではないが、痛い時に「痛い」と呟くような性格ではない。
喧しくて鬱陶しい学生らが見えないという点においては、雪の日も嫌いではないのだが。
ある意味、学生街を回る日が今日で良かったと言える。

久藤 嵯督 > 本部から仕事を頼まれることもなく、風紀委員としての仕事をこなす毎日。
急な寒波で体調を崩す者や、交通機関の問題で遅れてやってくる者もいる。
嵯督の仕事が増えるワケだ。

時間があればあるだけトレーニングに割いたり、個人での調査を行えたりするので、
時間に余裕がある事に越したことはない。
しかしこの見回りと言う業務においては、出来高というものが存在しない。
何かあった時にすぐ動けるのはいいが……いかんせん、時間の無駄を知らずにはいられない。
歩くのが仕事だ、と言われればそれまでなのであるが。

久藤 嵯督 > 凍った地面を踏む度に、パリパリと小気味のいい音が鳴る。
今はこれと雪景色だけが、唯一のスパイスだ。
味気のない道をただひたすらに踏み締める。

不意に漏らした息が、白く染まっていた。
口を細めて、もっと深く吐いてみる。
煙草は吸わない方だが、吸った煙を吐く時はきっとこんな感じなのだろう。

久藤 嵯督 > タバコもそうだが、アルコールも苦手だ。
上司に勧められて嵯督も一度だけ口にした事があるが、あれはダメだ。

正常な思考能力を著しく損なうだけでなく、翌日のコンディションを最悪そのものに変える猛毒。
何が楽しくてあんなものを飲もうとするのだろうか。

役に立つだけビタミン剤の方がマシだ。

久藤 嵯督 > 本日の学生街もまた何事もなく、見回りは終了する。
吹雪の中で営業していた屋台のラーメンを二杯ほど食べた後、赤き影は蜃気楼と消えた。

ご案内:「学生通り」から久藤 嵯督さんが去りました。