2016/05/20 のログ
ご案内:「学生通り」にルギウスさんが現れました。
ルギウス > 学生通りに面した一角に教会風の建物がある。
実際に教会ではあるのだが、信仰しているのは異世界の神なので常世に生きる人にとってはやはり 教会風 というのが一番しっくりくる建物だろう。

さて、この建物には看板がある。
『メンタルクリニック 自由館』
繁盛しているようには見えない。

ルギウス > 内装は、教会風に合わせているのかシックで落ち着いた感じ。
空間を弄っているのか(多分、違法)中は外見より明らかに広い。
あるはずのない中庭も見える。

「ああ、そんなに緊張しないでくださいねぇ。
 カウンセリングやらメンタルケアやら言うと大仰ですが、簡単なお話をしてスッキリしましょう というのがメインですから」

室内には、香が立ち込めている。
リラックスできる成分が含まれているのだとか。

ルギウス > 「さて、お悩み事はなんでしょう?
 守秘義務というものがありますので、私は誰にも喋りませんよ。
 (ええ、私は。)」

院長は訪れた人の言葉に耳を済ませる。

ルギウス > 「なるほど……それはさぞ悔しかったでしょうねぇ」

「ええ、ええ……貴方の憤りもよく理解できますとも」

「他にもあるのですか?」

ルギウス > 「それは酷い……」

「大丈夫です、神は見ていらっしゃいますよ」

「その人には遠からず天罰が下ることでしょう……」

「ははは、信用できませんか。
 それはそうでしょうねぇ……もう長いこと、その人に泣かされていますものねぇ」

ルギウス > 「でしたら、貴方が天罰を与えてみますか?」

「いえいえ直接手をくだすわけではありません。
 マジナイの類ですよ。
 ほらあるでしょう? 部分軌道爆撃系人工精霊とか そういうの」

「胡散臭かったですか?
 でも、貴方は笑えましたねぇ……笑えている間は、人生なんとかなるものですよ」

ルギウス > 「どうです、笑える冗談のついで何かやっていきませんか?」

「ええ、あれこれやってみて天罰がくだれば『ザマミロ、ラッキー!!』 くらいの気持ちで」

「そんなに難しい事はしませんよ。
 ここに用意したヒトガタに、その人の名前を書いて……顔を思い浮かべながら、針で刺したり鋏で切ったり」

「ね、簡単でしょう?
 どうぞどうぞ……お好きになさってください」

ルギウス > 「おやおや、まさかそんな事まで……」

「いやいや いいんですよ。
 貴方の心がスッキリするまで ご自由に」


……
………

「どうです、少しはスッキリなされましたか?」

ルギウス > 「ええ、スッキリなされたなら何よりです」

「お値段?
 趣味でやっているようなものでしてね、ボランティアですよ。
 もしも何かを支払いたいというのなら……そうですね。
 今度来るときに、お茶菓子でも持ってきてください。
 美味しいお茶を振舞いましょう」

ルギウス > その日の新聞に奇妙な記事が載った。


男性の惨殺死体。
被害者は念入りに刺され、斬られ、捻られ、燃やされ……
加害者は――――――

ご案内:「学生通り」からルギウスさんが去りました。