2016/11/15 のログ
■真乃 真 > 「おっと、ごめんよ!並んでたんだね!」
その混みすぎて独特な形になってしまった列の最後尾に並ぼうと…
最後尾どこだろう…分からない。
「…なんだ困ってたのか!じゃあ最初から言ってくれよな!
…まかないくらいは出るんだろう!?出るよね!?いや、出なくてもやるけど!!」
困っているなら見逃せない。
何を隠そうこの真乃真!
常世祭で知らない屋台が回っていないのを見て言われてもないのに助けに入った男である!
「…ああ、僕が目の前で困ってる人を見捨てられるわけがないじゃないか!
で、どこに入ればいい!!どこでもいけるよ!」
普段、首に掛かっている白いタオルを頭に巻く!
余った部分は編むようにして背中の方へ!
そうして予備のエプロンを着れば真乃真クッキングスタイルである!!
■龍宮 鋼 >
流石ヒーロー話が早ェ!
安心しなァ、まかないどころかここらのメシ屋、端から端まで往復しても使い切れねェほどの報酬用意してやるよ!
(今は姿の見えない自身の雇い主が。)
とりあえず今注文受けてる分言うからな、書いて順番に並べとけ。
んで上がったやつからパックに詰めて客から金巻き上げろ。
(返事は聞かず、オーダーを読み上げる。
とにかくこれでタスクが減り、鉄鍋三つに集中できる。
両手で別々の鍋を、菜箸を、お玉を振るう。
歪な行列は見る見るさばけていくだろう。)
■真乃 真 > 「OK、任された!!いやあ、気前がいいな!
楽しみにしておくよ!」
かなり太っ腹だ!よほど、忙しかったのだろう!!
「ああ、分かった!」
やることが分かれば十分だ!それ以上聞く必要もない!
手馴れた様子で、作業を行う!
「焼きそば2にチャーハン1!
…チャーハンでお待ちのお客様!!」
流石、夏休みに海の家でバイトしていただけのことはある!
さっきまでの行列は嘘のようになくなった。
「いやあ、殆んど片付いたね!!
それにしても龍宮さん!手際良いな!料理上手いだろ君!!」
■龍宮 鋼 >
(客の相手をしているうちに昼のピークも過ぎたようだ。
ポケットから取り出した煙草に火を付ける。)
あァ?
――これでもヒトリグラシだからな。
このぐらいは出来る。
(煙を吐き出し、鍋を振る。
一つはチャーハン、一つは焼きそば。
ほぼ同時に出来上がり、半分ずつパックに山と盛り付けて。)
ほらよ、まかない。
――んで、ヒーローが俺に何の用だ。
こないだのリベンジか。
(彼が自身を探しているらしい、と言うのは知っていた。
彼のようなまともなヤツが落第街で自身のことを探して回っていたら、すぐ噂になるのだから。
彼に煙草の煙を吹きかけて灰皿に捨て、焼きそばを貪る。)
■真乃 真 > 「そうかい?
いや!イケるよこのチャーハン!家の母親が作ったのより上手いよ!
焼きそばもイケる!料理出来るって宣言しても良いレベルだ!」
美味い!これだけ多くの米を一度に調理しているのにこのパラパラとした感を保てるのは
凄い!
焼きそばも残ってたやつなのでかなり水分が飛んでいるけどこういうのも悪くない!!
「リベンジか…それはもう少し強くなって…ゲフ。
もう少し強くなってからにさせてもらうとするよ!今はちょっとまだ勝てないからね!
ただちょっと!聞きたいことがあるんだよ!ゴフ!煙い!」
タバコの煙でむせながらも言う。
リベンジはまだちょっと!前ボロボロに負けたから怖い!怖いのだ!
そんな事を話しながら食べかけの焼きそばを置いて早速尋ねる。
「…龍宮さん君、妹いるだろう?どうして会ってないんだい?」
単刀直入にそう尋ねる。
■龍宮 鋼 >
そりゃどーも。
(そっけない返事。
あとはただひたすらにチャーハンと焼きそばを書き込む。
ハムハフと彼の言葉を聞き流しながらひたすらに詰め込んでいたのだが、)
――。
(その言葉に、動きが止まる。
ゆっくりと殆ど中身の残っていないパックをテーブルに置き、彼の顔を見た。)
……いねェよ。
(彼とは付き合いが長いわけではない。
ただ一度ケンカをしただけの、むしろ短い――というよりも殆ど接点の無い「顔を知っているやつ」と言っても良いぐらいの間柄だ。)
俺に妹なんていねェ。
(それでも、その言葉が嘘だと言うのははっきりとわかるだろう。
いつか見せた泣きそうな顔を必死で隠した――隠し切れていない顔をしているのだから。)
■真乃 真 > 「いないか…。」
いや、真乃真は知っていた。
この目の前の少女が自らの後輩と姉妹である事を
そんな顔を見なくてもそれが嘘だと知っていたのだ。
「でも、もし彼女が思い出したとしても君はそうなのかい?
あの子が正規学生になるその前に一緒に暮らしていた誰かの事を
思い出していたとしても!君は君には妹はいないと言うのか。」
…彼女の妹、龍宮銀が記憶を取り戻したのは事実だ。
だけどそれは合わないピースを押し込んだパズルのような歪なものだ。
いつ弾けてもおかしくない酷く脆いものであるのだろう。
「彼女はその誰かを思い出している!
…少し記憶が混乱しているみたいだけどきっと君が会えば何か良くなる気がするんだ!
だって、姉妹なんだろう!?二人で僕には想像もできないような苦労をしてきたんだろう!?」
もし、会えばあったならばきっと、良い方向に行くに違いない!
■龍宮 鋼 >
(黙って彼の言葉を聞いている。
煙草に火を付け、煙を吐き出して。)
――俺に妹はいねェが、テメェの言ってるヤツの事なら知ってる。
(そうして、話し出す。)
最初は覚えてたそうだ。
けど、会うたびに少しずつそいつの事忘れて、その度に少しずつ壊れてって。
んで全部忘れちまったらしい。
俺には想像も出来ねェような苦労をしてきたヤツを忘れるぐらいの事、あったんだろうなぁ。
(他人事のように。
自分の事ではないかのように。
懐かしそうな、寂しそうな笑顔を見せながら。)
――で、ヒーロー。
テメェはそんな事をまたアイツに思い出させるのか。
たった一人の姉を忘れるような辛い出来事を思い出させようっつーのか。
(そのままの顔で、彼を見る。
顔は確かに寂しさと懐かしさの混ざった笑顔だ。
けれど、その目は静かな怒りを燃やしている。)
俺には、そんな事は出来ねェよ、ヒーロー。
■真乃 真 > 一体何が彼女をそこまで苦しめたのだろう。
自らと共にあっただろう姉を寄り添りどころだっただろう姉を忘れさせるほどの出来事。
それが無ければ辛くて、苦しくて、耐えられなかっただろう過去の記憶。
それに近づいてしまった為に微かでも思い出してしまった為に龍宮銀は拠り所を求めたのだろう。
―忘れていたままの方が良かったのではないか。
──僕が余計な事を言ったからこうなってしまったのではないか。
「…分かった。確かに君の想いを聞いた。
君は…優しいな。」
妹思いの優しい、姉だ。
きっとかつての地獄でもこうして自らを投げ打って妹を助けていたのだろう。
その思いは強く、綺麗で、そして報われない。
彼女のその美しい姉妹愛で龍宮銀は救われている!
きっと、彼女たちはこれからも姉の自己犠牲によって生きていくのだろう!!
「…君の言葉を確かに聞いた!…だけど!だけど僕は気に入らないな!!その選択は間違ってない!
けど個人的には気に入らない!!
確かに、君が姉で無いのならば龍宮さん、ああ、銀さんは辛い過去を思い出すことなく生きて行けるだろう!
きっと、いまと同じように風紀委員として厳しめにこの島の風紀を守っていくんだろうさ!
悪くないな!ああ!悪くない!
…じゃあ全てが上手くいったとしよう。
彼女の記憶が都合よく悪い部分だけ上手く分かれて良い部分だけ思い出したとしよう!
その時は君はどうする?いや、どうしたいんだ!龍宮鋼!
全部の前提が無いとしたら!全部都合よくいったた!君はどうする!?どうしたい!?
ああ、少なくとも絶対に君は報われてもらう!
僕は努力してきた人間が!苦労してきた人間が報われないのは好きじゃないからね!!」
なんて自分勝手で我儘で、ご都合主義で、甘くて、荒唐無稽で、理想しか見えてないような話だろう。
そんな話を平気で叩きつける。
「いいから君の理想を話せ!」
■龍宮 鋼 >
ッハ。
そりゃ過剰評価だ。
俺ァただの不良だよ。
(優しいなど。
そんな前向きなことではない。
そんな美しい自己犠牲の精神などではない。)
テメェに気に入られようとは思ってねェよ。
バカにしてんのか。
そんな都合のいい話になってねェから、こうなってんだ。
たらればの話なんざ――
(今までも自身と彼女を繋げたものは居た。
そう言う奴らは、全て無視して適当にあしらって、時には二度とそんな口が利けないようにしたこともあった。
今回もそのようにしたのだが、)
、っ。
(違う。
今までの奴らは、ただのおせっかいか、風紀委員の弱みを握ろうとするクズか、自分勝手な正義感に酔っただけのやつだった。
だけどこいつは、違う。)
テメ――そん、そんな、……っクソ――!
(バカだ。
それもただのバカではない、筋金入りの大バカだ。
方法も知らず、事情も知らず、行き当たりばったり出ずかずかと人の心に土足で踏み込んでくるようなこの大バカ者は。
本気で自身と彼女を救けようとしているだけだ。)
――クッソが!
何も知らねェくせに、何も出来ねェくせに!
だから正義の味方は嫌いだ、甘ったれた理想ばっか口にしやがって!
努力したって無駄なんだよ!
現実を見ろよ、どうにもならなかったからこうなってんだよ!
どうしたいかなんて聞かれるまでもねェんだよ!
(だからこそ、揺れる。
こんな不良に手を差し伸べようとするヤツなんていなかったから。
いつの間にか掴んでいた彼の胸倉を、彼の額に頭突きするように引き寄せて。)
そこまで言うなら、やってみせろよ!
――助けてみせろよ、ヒーロー!!!
(あの時の言葉をもう一度。
涙をこぼしながら、助けを求めるように。)
■真乃 真 > 「馬鹿になんてしていない!
ただ僕は君がどうしたいのかを!
どこで生きたいかのかを知りたい!」
彼女が本当にいたい場所。
妹を捨てるためにどかなければならなかった場所。
確かに真乃真は弱い龍宮鋼より弱い!
届く手の範囲なんて短くて助けられない人も多くいる!
そのくせ、当たり前のように甘い理想を口にしてそれを叶えようとする!
彼の理想は全てを助けられる。テレビにでてくるようなヒーローで
どんな理不尽もどんな逆境もすべてを吹き飛ばせるような…。
そんな力は真にはない。
優れた魔力も、知略を立てる賢さも、強靭な肉体もどれもない!!
あるのはポーズを変える異能くらい。
――それでも、自信ありげに笑って見せる。まるで、テレビのヒーローのように。
「それが君の本音だな!ああ、僕の手が届くところで困っている人を!
助けを求めて手を伸ばしてきた人をこの僕が助けないわけがないじゃないか!」
そう言う事が当たり前のように
「いいだろう!龍宮鋼!僕は君を!いや、僕は君たちを助けよう!」
■龍宮 鋼 >
――クソが。
なんなんだ、オマエ。
わけわかんねェ。
(笑う。
どうにもならなくて、心も折れて、とっくに諦めたと思っていたけれど。
誰かに手を差し伸べられるだけで、こんなにも簡単にすがり付いてしまう自分がいたのだな、と考えて、思わず笑ってしまった。
けれども、なんて心強いのだろうか。)
バカじゃねェのか。
見えるモン全部拾ってやるみたいな事しやがって。
出来るわけねェだろ。
すぐ折れるに決まってんだろうが。
(口ではそう言うが、心では理解してしまっている。
持ちきれないなら、持ってもらう。
心が折れたら、直せばいい。
きっと彼はそうして過ごしてきたんだろう。)
弱ェくせに。
(彼は強い。
たった一度心が折れた程度で諦めてしまった自身より、よほど彼の方が強い。
殴られても蹴られてもボロボロにされても折れなかった脚が、折れる。)
――助けてくれよ、ヒーロー。
(縋り付くように、彼のシャツの襟を握る。)
■真乃 真 > 「ああ、良く言われる。
けど、なにも笑わなくてもいいんじゃない!?」
確かにわけがわからないとか言われることは少なくないけども。
罵倒された上に笑われたのは珍しい。
「ああ、馬鹿ともよく言われる。
でも、それで今までは折れてないんだから安心して頼ってよ。」
手の届くところ全てなんていうのはヒーローではないこの身では確かに難しい。
だけど、出来ない部分は確かに人に頼ればいい。ヒーローでない人の特権だ!
「ああ、確かに弱いかもしれない。
でも、僕は負けるつもりはない。あっ模擬戦では別だからね!」
真は弱い。
この島の中でも上位の相手にはきっと勝てないだろう。きっと、簡単にやられてしまう。
それでも、負けるつもりはない。
「ああ、言おう!何回でも言おう!
――僕は君を助けよう!助けるとも!」
――――手を伸ばす。縋りついたその手を包むように握って力強く宣言する!
「僕が助けると言ったからにはもう安心だ!
救命ボートに乗ったつもりでいるといい!!」
裾を掴まれたまま手を握ったままで無駄にカッコいいポーズをして見せる!
■龍宮 鋼 >
(人に手を握られたのなんて、いつ以来だろうか。
二年前からずっと、握っていたのは自分の拳ばかりだったから。
ふと、なにやら外が賑やかになってきた。
ピークは過ぎたがまだ昼が過ぎるには早い時間。
腹を空かせてメシを求めてやってきた、金ヅルたちである。)
――ッハ。
俺を助ける前に、だ。
手始めに腹ァ減らしてる客を助けるとすっか。
(立ち上がる。
そうだ、まだ立ち上がれる。
彼の手を握り返し、目を拭い、ガスコンロに火を入れる。
その鉄鍋のように、心が熱を帯びていくのを感じながら。)
っしゃあ、働けヒーロー!
今日からしばらくこき使ってやるから覚悟しとけ!
(今日だけではなく、しばらく店の手伝いをさせることを勝手に決めた。
下手をしたら、常世祭最終日まで付き合わせるかもしれないだろう――)
ご案内:「学生通り【常世祭期間中】」から龍宮 鋼さんが去りました。
■真乃 真 > 「そうだね!目の前でお腹を空かせた相手を助ける事が出来ないで
誰が助けられると言うんだ!って話だね!」
立ちやすいように手を引いて彼女が立ち上がるのを見ると
エプロンの紐を締めなおす!
「今日から!?まあいいさ!
助けるって言ったからにはどんなことでも助けよう!!」
そう言って、カウンターへと向かうのだ!
「…チャーハンでお待ちのお客さま!!」
未だ彼女たちをどう助ければいいのか見当もつかないけれど…
だけどもそれでも!
ご案内:「学生通り【常世祭期間中】」から真乃 真さんが去りました。
ご案内:「学生通り【常世祭期間中】」に竹村浩二さんが現れました。
ご案内:「学生通り【常世祭期間中】」から竹村浩二さんが去りました。