2018/12/22 のログ
ご案内:「学生通り」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「はぁー、どうにか今年中に今年の仕事は終わらせられそうか。」

すっかり冷え込んだ夜の学生街を、俺は半死半生で歩いている。
頭上には月が浮かび、昼間も寒いのにより一層の寒さを感じてなるだけ身体を縮こまらせて早足で家路を急ぐ。

「その前にクリスマスと終業式と……大掃除もあるか。」

まあ大掃除は引っ越したばかりだから見送りで良いか。
そんな事を考えながら均等に並んだ街灯の下を往く。人通りも大分まばらで、もう夜も大分更けて来たことを嫌でも思い知らされた。

暁 名無 > 「とりあえず明日は荷解きと、隣近所への挨拶とー」

引っ越し──そう、引っ越した。
町外れボロアパートから心機一転、そこそこ街なかのマンションのワンルーム。
妹として戸籍登録も済ませたラフィと二人暮らし、という体にはなっている。だってその方が手当て付いたんだもん。
幸いお互い荷物は多くなかったのでちゃっちゃと契約したらその数日後には転居し、家具はちょっとずつ買っていけば良いかという方向で纏まっている。
明日しなきゃならない荷解きは、授業用の資料が少しと、“趣味”の資料が大部分。書類ばっかりの段ボールってなんであんなに重いんだろうな。

「腰いわさなくて良かったよなあホント……」

暁 名無 > 「……うう、寒っ。」

不意に木枯らしが吹いて足を止める。
師走の末だと言うのに通行人の少ない通りを歩くのは、寒さも相俟って何とも心細くなる。
赤や緑の電飾が点滅する様をしばしぼーっと眺めてから、再び歩き出して考える。

クリスマス、どうしよう。

もちろん恋人なんて居ない。強いて言えば血の繋がっていない書類上の妹が一人。
まあ奮発してケーキとチキン買って食って満足するだろうか、なんて考えるがそれだけだと何だか物寂しい気もする。
こんな時間に一人歩いてるからそう思うのだろうか。

暁 名無 > 「帰って考えるかあ。」

そもそも一人で考える方が間違ってる気がしないでも無い。
帰って同居人と考える方が多少はマシな案が出るかもしれないし、結局何も出ないかもしれない。
それはそれで、まあ、悪くは無いと思うけれど。

「そーだ、コンビニで何か温かいものでも買ってってやるか。」

中華まんか、おでんか。それとも他の惣菜か。
何を買っていってもあいつは喜びそうだ。そんな事を考えながら、俺は近場のコンビニへと歩を向けるのだった。

ご案内:「学生通り」から暁 名無さんが去りました。