2016/02/08 のログ
ご案内:「商店街」に佐伯貴子さんが現れました。
■佐伯貴子 > (商店街大通り、夕刻。
街はバレンタイン一色である。
しかしそんなものに目もくれず、何やらキョロキョロと探しものをしている。
昨年世話になった友人たちへの贈り物。
女子はもれなく甘いものでOKなのだが、
肝心の男子が「甘いものは苦手」なのであった。
そして当日料理を振る舞えるほど双方暇ではない。
何か日持ちする、甘くない食べ物を探しているのだった)
…タイミングが遅かったか…
■佐伯貴子 > (ウインドウショッピングではなく、
普段の商品を普段通りに扱っている店をチラチラ覗く。
乾物店の前でしばし足を止める)
ううむ…彼はもう成年だから…
酒のつまみのようなものでもいいのかな…?
ご案内:「商店街」にエルピスさんが現れました。
■エルピス > 「~~♪」
とてとて、と、陰りのない調子で歩く栗色の髪の少――女。
貴子を見つければ迷いのない足取りを止め、視線を向ける。
「あれ?貴子ちゃん?」
■佐伯貴子 > その声はエルピス…
(振り返ると、スタスタと声の主に近寄る)
丁度良かった。
君には品物を渡す方法がないので困っていたところだったんだ。
君は、甘いものが苦手などと言うまいね…?
(小首を傾げながら尋ねてみる。
一緒にスイーツバイキングに行ったのだからここでイエスと言われても困るのだが)
■エルピス > 「うんっ! 大好きだよ。
甘いものは気分が良くなるからね。えへへ。」
ジャンガリアンハムスターの様な笑顔を向けて、声を転がす。
ややボーイッシュな声ではあるが、鈴の様に通る甘い声だ。
「……貴子ちゃんもバレンタインの買い出しの帰り?
ボクはこれから買いに行くんだけど……
……あっ、えっと、ほら、ボクが渡していいかわからないけど、お世話になった人には渡したいし、自分も食べたいし……」
少々、普段より饒舌だろうか。
■佐伯貴子 > それはよかった。
(こちらも思わず微笑み返す。
撫でたくなるような笑顔である。
これでもとは男だというのだから世の中見た目で判断できない)
帰りではないな、絶賛買い物中だ。
…なにか、口調が不自然だな。
バレンタインの熱気に浮かされて、
思い切ったことをしようとでもいうような…
(腕組みをしながら相手の目を見ようとする)
■エルピス > 「ふぇへっ、そ、そんなことないよ?
そもそも買った所で、受け取ってくれるか分からないし……
い、一応買うけど……」
見つけられれば視線は左下へ逸れる。
加えて落ち着かない素振りで両手を弄くっている。……どうも舞い上がっている感情を隠す事は苦手なのだろう。
――公安委員会の仕事では結構なハッタリを効かせる事はある。が、今は見る影も無い。
「あ、そうだ。貴子ちゃんも、嫌じゃなければ渡したいけど……えっと……いる?
用事とか仕事とかが入っちゃうかもしれないから、当日渡せるか怪しいけど……」
左下方面に逸らした目をそーっと上げて、上目遣い寄りに貴子へと向ける。
■佐伯貴子 > わかりやすすぎるぞ…
サイボーグだからってテンプレ通りの行動を取らなくてもいいだろう…
私は応援するぞ。
詳細はわからなくてもな。
(深く溜息をついたあと、にっこりと微笑んで見せる。
もしや男というのは嘘で、本当は心も体も女なのではないか。
そんな考えがよぎった)
ふふふ…甘いものをもらって喜ばぬ女子学生などいまい。
甘いものじゃなくても大歓迎だぞ。
当日は私も怪しいから、今のうちに渡しておこう。
ほら。
(左腕に下げていたエコバッグから、
高そうな包みの物体を取り出す。
中身は高級菓子店で買った高級なチョコレート。
様々な種類のものが一口サイズになっていて、
「食べるのがもったいない」と言われるのが定石の類のアレである)
■エルピス > 「い、いや、そんなつもりじゃ……なくも……ううん。」
慌てて否定するかと思えば、途端に困り気味に唸り始めた。
今度は考え込んでいる。陰りの見える表情だ。やはり、よく変わる。
「わっ……ありがとう。これってあの高級菓子店だよね。
良く手に入ったよね。……あっ、そうだ。チョコレートはまた別に渡すつもりだけど、こう言うのて、使う?」
一部の飲食店とその系列の食料品店で使えるギフト券、らしい。
曰く、1000円以上で50%オフ。
■佐伯貴子 > えっと…何を悩んでいるのかしらないが…
君のことだから道ならぬ恋とか、犯罪とかいうのではないのだろう?
だったら応援するさ。
(必要以上に考えこむ様子からは、思春期の人間なら誰しも持っていそうな感情が見える。
読心能力はないので、応援するしかないのであった)
ククク…風紀委員で領収書くれと最初に言っておけば買い放題よ…
(職権乱用であった。
もちろん領収書は握りつぶすし、上に見つかったら大目玉である。
佐伯貴子は正義の人ではないのであった)
ありがとう…
なにこれ!? 超嬉しい!
(飛び上がりそうな勢いで喜ぶ様子は、
親しい人間でもめったに見れないものであった)
■エルピス > 「う、うん。……レオン、受け取ってくれるかなあ……」
ぽつり、聞こえるか聞こえないか、やっぱ聞こえるか程の声を漏らす。
現在思春期真っ只中。感情も揺れ動けば、両の結いだ髪も揺らぐ。
「……貴子ちゃん、結構やり手なんだね。
公安委員会としては突っ込んだ方が良いのかなー……?」
あはは、と苦笑して流す。
チョコレートの買い込みが切欠で風紀委員にガサ入れとか、ちょっと考えたくない。
そもそも風紀委員ぐるみって訳じゃないんだから発覚した時点で大目玉だと思うけれど、そっとしておくことにした。
「あ、うん。優待割引みたい。1000円以上からだから気をつけてね?」
そっと手渡せば、機嫌の良さそうな猫のように微笑んだ。
■佐伯貴子 > …?
(聞き覚えのない名前なので、聞かないでおく。
男女どちらともにも聞こえる名前だが、
男という可能性はなるべく避けたかった)
なに、探っても私しか挙げられないよ。
そんなに暇な公安でもないだろう。
(サボる風紀は常世の華だが、
職権乱用は自分くらいしかしないのであった。
常世学園の風紀委員とは、つまりそういう集まりなのであった)
高級ホテルのデザートといい、エルピスには世話になりっぱなしだな。
これはありがたく使わせてもらう。
それと、そのチョコレートの味の感想を聞かせてくれ。
自分の分は買えなかったんだ…
(悲しそうに目を伏せる)
■エルピス > 私ぐらいしかいない、の言葉にちょっと疑わしそうな瞳を向けた。
貴子ちゃんがやるぐらいだし、他にもやってる人居そうとか、そのようなニュアンスの瞳だ。
……公安委員会が忙しいかどうかは、伏せておく。
「あ、うん、そ、そっか……。
それじゃあ、貴子ちゃんの分まで味わなきゃね。えへへ、ありがと、貴子ちゃんっ!」
柔らかい笑顔から、"満面の笑み"に。
にぱっと、屈託ない笑顔を向けた。
■佐伯貴子 > …?
(聞かれてもいないのに自白したことで自分が落ちるのは自業自得だが、
万が一他にも同様のことをやっていた委員がいたとしたら、
ご愁傷様である。
恨むなら有能な公安を恨んでくれとしか言いようがない)
そうだ、私の分まで味わうんだ…
私の屍を越えてたどり着いたその先に何があったのか…
聞かせてくれ…
(顔を上げると苦笑し、手を伸ばす。
エルピスの頭を撫でようと)
■エルピス > 「ん、っ」
心地よさそうに眼を細め、、無意識に身体を寄せた。
尻尾があった揺れているような、懐いた子犬の様な雰囲気を出している。
「えへへ……うん、今からでも楽しみなぐらいかも……」
先ほどまで向けていた疑惑の視線は既に無い。
心地良さそうな、蕩けた表情が浮かんでいる。
……暫くして。
「………あっ、そろそろ行かなきゃ。
チョコレートが売り切れちゃったら困るし……」
■佐伯貴子 > …。
(大型犬を撫でているような気持ちになる。
このサイボーグは、四十万静歌といとこというだけあって、
可愛さまで似通っているのだろうか。
しばらく撫で続けていた)
そうか。
まだ一週間近くあるし、売り切れても再入荷すると思うが、
何事も早めのほうがいいな。
チョコは日持ちするし。
気をつけて行っておいで。
私はしばらくこの辺りを見る。
(というのも、この辺りとは、
バレンタイン商戦とはちょっと遠い、
普通の商店が立ち並んでいる場所であるから)
■エルピス > 「うん。ちょっと早めに行っておきたくてね。
手作りするなら試作もしたいし……温度は体感ではあんまし感じれないけど、味覚とかあって良かったかも……」
手作りチョコに思いを馳せ、味覚が搭載されている己に幸運を覚える。
……味覚は感情に強く作用する故に、搭載されているのは必然でもあるのだが、それはそれとして。
「それじゃあ、またね、貴子ちゃんっ」
はやる気持ちを抑えて歩み始める。
……ちょっと、歩くペースが早かったかもしれない。
ご案内:「商店街」からエルピスさんが去りました。
■佐伯貴子 > またな、エルピス。
手作りチョコか…
気持ちはこもるよな…
(見送りながら呟く。
自分も昨年は手作りを行ったのだが、
高めの市販品のほうが当然味的に上なことに気づき、
今年は買うことにしたのだった。
そして、「甘いものが苦手な男性」のためのバレンタインプレゼントを、
探し続けて日が暮れるのであった…)
ライガめ…
ご案内:「商店街」から佐伯貴子さんが去りました。