2016/02/13 のログ
ご案内:「商店街」に頸城 陸さんが現れました。
ご案内:「商店街」から頸城 陸さんが去りました。
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頸城 陸 > 「……はー」
夕暮れ時の商店街、通りの隅のベンチに腰掛けながら、息を吐く。
二月も三分の一が過ぎようとしている頃、今日は寒気も控えめで、普段よりは過ごしやすい。
だからこうしてベンチで少しゆっくりしよう、などという考えも湧いてきたのだった。

……寒いのは苦手だ。そろそろ次の冬まで大人しくして欲しいと思う。
早く春になればいいのに。

頸城 陸 > ふらり、視線を周囲へと動かす。目に入るのは人、店、そしてチョコ。
そう言えば、そろそろバレンタインデーだったか。
「……ま、僕には関係ないけど」
小さく息を吐いて、呟く。
貰える者と貰えないものに分けられるのであれば、自分は貰えない側に位置する人間だ。
だからといって、他者に嫉妬するわけでもなく、この感情を言葉にするとすれば諦め、もしくは達観だろうか。

頸城 陸 > 「そもそも、出会いがないしねー」
紅色に染まる空を見上げて、呟く。
親しい女子の知り合いがいないのだから、貰えないのは当然とも言える。
当然だと割り切っているから、傷つきはしない。
……というわけでも無く。
「出会いがほしいなぁー……」
その言葉には、少し、淋しげな色が混じっていた。

頸城 陸 > ぐだり、ベンチの背もたれに思い切りもたれかかる。
「どこかに転がってないかなー……運命の出会い」
空を眺めたまま、口から言葉が漏れる。
実際に転がっていてもそれはそれで困りそうだが。
そういうのって大抵、変な事件とワンセットだし。

頸城 陸 > 変な事件に巻き込まれて命の危機、とかできれば勘弁してもらいたいところではある。
「あー、でも、そういうことにガンガン首突っ込んで行ったほうがいいのかな……」
虎穴に入らずんばなんちゃら、という諺もある。
欲しいものを手に入れるためにはリスクを負ってしかるべき、なのかもしれない。
「でも大怪我しちゃいそうなのはやだなー」
ふぅ、と言葉の後に息を吐く。

頸城 陸 > 「……って、そんな事考えてる場合でもない、か」
バレンタインも近いが、期末考査も近い。
関係ないイベントよりも、関係あるイベントだ。
「帰って、勉強しよ……」
ふらり、ベンチから腰を上げ、立ち上がり、ゆらり、歩き去っていく。

ご案内:「商店街」から頸城 陸さんが去りました。