2016/05/21 のログ
ご案内:「商店街」に四季夢子さんが現れました。
四季夢子 > 春も闌け過ぎて尚早の夏となった或日のことだった。
黄金週間とも呼ばれる連休が終わり暫くが過ぎた私は――

――見事に、五月病になっていた。

「……あ"~……だるい、だるいわ。このうっそりした感じは紛う事のない五月病……。」

雲ひとつ無い、漢字一文字で表すならば『爽』とするのに相応しい青空を頂いて、
私こと四季夢子は商店街の一角にある、小さな噴水の縁に座り込んでいた。
学校は午前中にて自主休校を決め、さりとて目的も無く歩いた先が此処だったの。
何となく水辺って落ち着くのよね。

「でも私が五月病ねえ……変なの、それなら島に来た時に真っ先にかかりそうなものなのに。」

曰く五月病とは新しい環境に適応できない人がかかる一時的な病……と云うよりは精神の状態。
新学年に上がってクラスも変わったのが原因。とするなら理由としては真っ当だけど、
それならそれで尤もなものが前にあるのだから悩ましい。

私は宛ら『考える人』のような姿勢で悩み始めて――

ご案内:「商店街」にアリスさんが現れました。
アリス > 一方その頃。
ほうきからデッキブラシに乗り換え、時間指定の宅配便のお仕事を済ませて。

商店街の食堂に配達終えましたと言う報告をし、これから余った時間どうしよう、とデッキブラシと折りたたんだダンボールを持ってぶらぶらと商店街をお散歩してました。

「んー、しばらく宅配のお仕事は入ってないですよねー。
夏の祭典にはまだ時間がありますですし。」

何か面白い物ないかなーと思っていれば、噴水の前に妙なポーズの。
うん?あれはー。

「ひととととせさんっ!」

何かいつもより多い気がしたけどスルーして駆け寄って。

四季夢子 > ずうっと考えていると

ぐう

なんて御腹が一つの答を出してくる。
そういえば今日はお昼をまだ食べていなかった。

「……ま、御腹がきちんと減るのなら一過性って事よね。
食事も喉を通らないなんてなったら大変だわ。」

衣食足りて礼節を知る、なんて古人の言もあるのだし。と縁より立ち上がり、次には危うく噴水に落っこちそうになった。
尚、用語の使用が適切かは置いておく。私が元気になればそれが正しいってものだもの。

「"と"が多いっ!何時もより余計に多いっ!」

ともあれ、危うく噴水に落ちかかった私は歌舞伎役者が飛び六法をするような仕草で落下を防ぐ。
防いで声の主に五月病も逃げ出すような声を上げた。

「ったく……そろそろ私の名前っていうか苗字も憶えて頂戴よ。頭にプリンが詰ってる訳でもないでしょうに。」

相手が近付いて来るなら陽光を受けて煌くような頭に軽めにチョップでもくれてやろうっと。

アリス > おっと危ない。なんだかふらっとしてたように見えました。
よっとっとっと、おっとっとっと、と掛け声が上がるような仕草。

「危ない危ない。
え?あ。いつもより多く”と”を増やしてみました!
それでもギャラはいつもと同じですっ!」

えっへんえばってドヤ顔ぽーず。

「大丈夫、覚えてますよひととせさむっ!」

いたたた、と頭を押える大げさなポーズをとりまして。
髪は流石に光らせられませんでした。
代わりに表情は輝かせて。

「例のチョコ、また欲しいって注文入ってますですよー」

と冗談交じりに。

四季夢子 > 「歩合制!?」

自分が完璧に正しいと信じていなければ出来ないような笑顔。
花に例えるなら向日葵かしら?と思うような表情を向けるアリスさんに対し、
私は如何にも不審者を見たかのよーな、訝しげ極まる顔を向ける。

知らない人が観たら漫才か、或いは寸劇をしている風に思うかもしれない。

「……憶えてるなら最初からそう言ってよねーまったくもう。
でも、こんな所で遇うなんて奇遇ね。大体の生徒は午後の授業があるもんでしょうし……何やってたの?」

例のチョコ発言を受けてそんな顔は更に強まるのだけど努めて触れずの話題進行。
一体何処の誰が何を好んでああいうチョコを追加するのか、私からすれば七不思議のひとつに入りそう。

アリス > 「ははは、でも査定から除外されました!」

ノリに乗ってドヤ顔続行。
したのもしばらくの間だけ。
流石に視線と表情がちょっと痛かった。

「そりゃあ覚えますよー。
ひとととせさん、はお約束のようなものです。ゆめこっちとかと大体同じ意味合いですよー。
ああ、授業は私の場合普通の人と受けているものが違って。
今は宅配便の帰りです。
お昼ご飯に大量にできたてに近い出前が欲しいってありましてー。」

チョコの注文先は触れることなく、宅配便と言った時にダンボールとデッキブラシを掲げて示して。

四季夢子 > 「何処の誰が何を基準にして査定してんのよそれ……ああ、いや言わなくていいからね、うん。」

周囲の目線は気にはなるけど気にしない。お互い怪しい身の上でもないのだから堂々としていれば良い。
ただ、立ち話もなんだからと一先ず噴水の縁に座り直しておこう。

「ふぅーん……ま、憶えてくれるならいっか。ところで授業って貴方はどんなのを受けているの?ほら、此処なんだか色々あるし。」

所謂普通の学校で受けるような物から、所謂普通の学校で受けないような物まで。
私は前者が殆どで、アリスさんがどちらかは知らないけれど少なくとも今日は私と違うと知れる。
だってこっちは午後のサボりの真っ最中だもの。

ともあれ問う間も視線をじろじろとデッキブラシに流して、箒で空を飛ぶ方法の授業とかでもやっているのかしらんと与太な事を思う。
大昔の映画になんだかそんな宅配便をする主人公が居たような気がした。

アリス > 「それは、ちぇっ。」

ここで更にボケたかったのに、と肩をすくめて舌だして。
お隣に座ってみて。

「えーと。コミュニケーション学、家庭科、アニメ作成論、アニメ作成実技、ゲーム作成論、ゲーム作成実技、社会の常識お子様用、たのしいせいぶつ、メニアック概論、異能学とかですねー。」

なんとなくスルーされている物もありそうだけれどこんな感じです、と指を折って数えて。

視線に気付いて手、ぽむ。
そして笑顔を向けて。

「あ、学園に来る前からこれで飛べますよー?二人乗りも出来ますけど乗ってみます?」

四季夢子 > 芝居がかった所作で不満を示すアリスさんの耳を軽く引っ張ってやろうと思った。
思ったからそうした。ぎゅー。

「い、色々混ざってるわね……クリエイターとかそういう分野?言われてみるとなんとなく……。」

アリスさんが諳んじる授業の内容には首を少し傾げ、後に彼女をじろじろと視た。
芸術家の人って風変わりな風体をしている事が多いから、とまでは言葉を続けず納得し
次に飛び出る言葉に、危うく息を飲んで透明になりかかる。

「え"っ飛べるの!?だ、大丈夫なのそれ……落ちたりしない?大丈夫なら、そりゃあ乗ってみたいけど……。」

空を飛ぶ。『自由』を別の言葉に言い換えるとするならば候補になりそうな事に興味が無いと云えば嘘になった。
ただモノが所謂魔女が使うような箒ではなくて丈も短いデッキブラシとなると、墜落するんじゃないかと不安にもなって、
私の視線はアリスさんとデッキブラシを忙しなく行き交う事になる。
彼女が大丈夫だって言うなら、信用して乗ってみようかしら。

アリス > ひたたたた。耳、耳、と大げさにたっぷたっぷ。
じゃれてます。

「んー、学祭で本を出したりしてまして。
アニメやゲームにも手を出せたらなーと。」

えへんと胸を張りました。
ついでにたぷんと揺れました。

「もちろん!飛んで宅配してますから。あ、掴まっているか私が捕まえてれば大丈夫ですけど、怖い場合はダンボールに入る手もありますよー。」

ダンボールで空を飛んだ事も何度もある。風を感じたいならデッキブラシ、だけど安全性重視ならダンボールをお勧めしてみよう。掴める場所も多いしきちんと床の感覚で座れる。

四季夢子 > 降参の意を示されて場は恙無く収束に至る。
雲雀が飛ばず、蝸牛が居らずとも事も無い平和が此処にはあった。たぶん。

「創作かあ……一寸面白そうね。もしかしたら後年に残る名品を生む事もあるのかも。
 骨董品になったりしてね。」

実家の倉庫に仕舞われていた数々の古びた品々を思えば、アリスさんの言葉は好意的にも受け取れる。
でも、自慢げに胸を張られると一寸イラっとしたので耳の次はその胸を無遠慮に掴んでやった。ぎゅー。

「ダンボールに入るなんて荷物じゃないんだから勘弁して頂戴。普通に掴まってるわ?」

今現在は胸に掴まっているのだけど、ぱ、と手を離すと立ち上がって屈伸やらなにやらの準備運動をし始めよう。

「…よし、それじゃあお願いしてしまおうかしら?……ただあんまり速度を出したり高度を上げたりしないでよね。」

怖いし、と注釈をつけ、今度は此方が胸を張るようにした。
悲しいかなついでに揺れるものはなかった。

アリス > 平和平和。のんびりとした空気もありました、きっと。

「あ、やってみます?表に出せるモノじゃなくても作ってみる事に意味があったりしますから。
でも私の場合はジャンル的に骨董品はなさそうかにゃー!?」

耳の次が胸でした。まってちょっと。
ブラつけてないんですよ。ずれたら危ない。
後妄想の妖怪のサガなのか変なスイッチ入りそうです。

「焼きそばのダンボールを塗装して未確認飛行物体のふりとか結構面白かったんですよー?」

ダンボールも悪くないです、と一応言ってみて準備運動を見れば…。

「じゃあ屋根の上位でどうでしょー。」

ふー、と一息ついてまじまじと眺めてデッキブラシに軽く指を噛んで媒介の血をつけなおす仕草。

四季夢子 > 「………先ず下着を作るか着けるかするほーがいいわね。」

大層柔らかかった。つまり下着を着けていないと知れて遠い目になりかかる。
しかして言葉はどちらかというと心配するというかそっちの方。
ほら、大きいならきちんと支えないと後々困るって言うし。

「って未確認飛行物体だなんて危ない事してどうするのよ…撃墜とかされても知らないんだから。」

撃墜できるモノがあるのかどうかは別として、空飛ぶダンボール箱が撃墜指定物判定されるのかも別として、
私はアリスさんの言葉に頷き、準備が出来たなら自転車を二人乗りする用量で箒に跨り彼女の御腹に手を回す。
割と力が篭っているのは不安の表れと言えたかもしれない。

「ええ、何処か適当な建物の屋根辺りでっ。」

ほら、私って地に足ついた生活を心掛けているものだから。

アリス > 「……暑くて付け忘れてて。」

寒かったらつけてました。
つけてないと色々危ないし、体育系の授業があってもつけてないと別の意味で危ないし。タイミングの問題でした。

「それは大丈夫ですよー。アーブダークショーンって声をかけてたので。」

余計怪しくなる事から目を逸らし、準備が出来たので手招きして。二人で箒もといデッキブラシに跨って、お腹に手を確認。よし。

「はーい、じゃー。ぎゅってしてて下さいね。――――っ!」

落ちたら危ないので遠慮せずに掴まってと一度言っておいて。
詠唱。
ゆっくりとデッキブラシが二人を乗せてエレベーター位の速度でその辺の2階建てのお店の屋根へと少しずつ寄りながら登っていきます。風を感じるほどの速度じゃないので物足りなさはあるかもしれないです。