2016/06/09 のログ
ご案内:「商店街」に古志野 緋色さんが現れました。
古志野 緋色 > 「さて、次は……っと」

大小の袋を手に提げ、商店街を歩く緋色
古着屋の袋や靴屋の袋など、被服関係が多い
緋色の事を知るものならば、彼があまり聞かざる事に興味がないのを知っているので
少し違和感を覚える光景かもしれない

「文房具屋……は、最後でいいか」

古志野 緋色 > ふと、ショーウィンドウに映った自分の顔をまじまじと見てみる

「……眼鏡も買うかな、しかし手痛い出費だ」


そんな事をつぶやき、再び足を進める緋色。
時刻はそろそろ昼時であり、あたりには美味しそうな匂いが漂っている

古志野 緋色 > 「あー、クソッ……腹減ったなぁ」

朝食もそこそこに買い物に出てきたので腹ペコだ
あたりを見ればファミレスやらラーメン屋やら、いくらでも店がある
だがあまり大きな出費は避けたいので、高いものは食べられない

古志野 緋色 > 「あまり高ぇのは無理だからな……牛丼とか安い所で済ますか」

と、言う訳で安そうな飯屋を探してふらりと歩く
早い所食事をすませて、買い物を再開させたいところである

ご案内:「商店街」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 着飾るどころかいつ見ても同じ格好をしている気がする男が商店街を行く。
いや、今日の格好はいつもと違う。なんと右手にギブスが付いている。
更に言えば首から伸びたタオルが包帯に絡まって良く分からないことになっている。

「やあ、そこにいるのは古志野君じゃあないか!今日は非番なのかい?」

その腕の他には普段と変わる様子はない。
腕の割には健康そうである。

古志野 緋色 > 「え?ああ、先輩か」

話しかけられて目を向けると、やたらと熱いあの人がいた
しかも何やらギプスをしている上に首のタオルと包帯が絡まっている

「……なんつーか、なんともユカイな事になってますね」

何があったのだろうか

真乃 真 > 「ああ、そうだよ!僕だよ!先輩だよ!」

右腕を全く使わずに無駄にカッコいいポーズをとりながら言う。
器用である。

「いやー!ちょっと、馬鹿やっちゃってさー魔術って超怖いよね!」

笑いながら言う。
ちなみにこれを治療したのも魔術である。
魔術凄い。

古志野 緋色 > 「いや、マジで何やってんだアンタ……」

ややあきれ顔である

「っと、まぁそれは置いておいて
 先輩こそ、今日はどんなご用事で?」

真乃 真 > 「魔術で遊んでたら巻き込まれて折れた…。ちゃんとした知識がないと危ないよね…。」

完璧に自爆だった。
割と反省しているらしい。
あと、折れた時よりも治してもらう時の方が痛かった。

「今日は普通に買い物だよ。途中で君を見かけたから声をかけただけさ。」

流石にいつも落とし物や迷子を見つけているわけではない。

「古志野君こそ何を買ってたんだい?服とこれは靴?」

持っている袋を指さして尋ねた。

古志野 緋色 > 「魔術で遊ぶって……」

なんだか子供だけで花火をやって大けがしたちびっ子みたいな感じである

「ええ、少し入用でして」

質問されれば、素直にそう答えた
何がどう入用なのかは分からないが

真乃 真 > 「ちょっとでも使えたら遊びたくなるよね…。
 そうそう、この時期は覚えたての魔術を実際に使いたがる人が多くなるからね。」

風紀委員にいたころもそういう人を多く補導したものである。
なるほどこういう感じの心理だったのか。と今更納得する。

「そうか、確かにそろそろ暑くなってくるからね!」

うんうんと頷く。ちなみに自分も最近夏用の服(肌着だが)を買ったばかりである。

「あとは何を買うんだい?晩御飯の材料なら安いとこ知ってるぜ!」

古志野 緋色 > 「いや、食料は足りてるんで……」

あくまでもいる物は衣料品らしい
着飾るタイプでもないのだが……

「飯でも食おうかって思ってた所です」

あまり高いものは無理ですけど、と付け加えて答える

真乃 真 > 「そう?食材で困ったら相談しなよ!
 人間には食べれない食材とかも探せるからね!」

食材探しは得意なようで。
自信ありげに笑いながらそんな風に言う。

「飯か!えーと、よしじゃあ、あそこに行こう!あの狭い路地の向こうの方に見える店!
 ほら、あんな風な変な店が意外にアタリだったりするんだぜ!」

一回あたりを見渡して。正面の路地のずっと奥の方に見える店を指さして言う。
とても、遠い。

「ほら!あそこに見える、異世界風ラーメン屋!」

古志野 緋色 > 「……何か変な事が聞こえた気がしますが、まあいいや」

人間に食べられない食材をどうするつもりなのだ
そもそも人間に食べられないものを食材と呼んでいいのか

真乃の指の先をみると、何やら妙な店が

「……地雷臭がプンプンするんですが」

真乃 真 > 人間以外の異邦人の店にも詳しいのである。
異邦人街の市場は凄く楽しい。

「もしかして嫌いなのかいラーメン?
 いや、でももしかしたら普通のラーメンと全然違うかもしれないよ!」

レッツチャレンジ!そんな風に言いながら店の前へと歩みを進めていく。
近づくにつれて奇妙な匂いがしてくる。異臭ではないただ確実にラーメンの匂いではない匂い。
それがこの店の中からするのは明らかだった。

「…これは期待が高まるね!あとは店主が人間かどうかだけだね!」

店主が人間だったらただのゲテモノラーメンである可能性が高まる。
もしも、別の種族の異邦人だったとするならば…

古志野 緋色 > 「いや、嫌いじゃないですけど……
 明らかにラーメンの匂いじゃないよなこれ」

断るタイミングを逃し、仕方なしに付いていく緋色

できれば普通のラーメンが食べたい、心の中でそう呟いたが
だれも聞いてはいないだろう

真乃 真 > 「たのもー!」

ドアが開けて中を見れば思っていたよりも普通の店構えである。
店主の種族は…

<いらっしゃいませ!>

何だろう。頭の中に声が響く。
店主の見た目は糸で吊られた球体のようなものが点滴を支える棒のような物に引っかかってる。
そうとしか言いようのない見た目である。無機物と有機物の中間、いや無機物に寄った生き物だ。
球体は七色で時折キラキラと光を放つ。この光が来ると来ると頭の中に声が響く。
明らかに人ではないしなかなか見かけることの無いレアな異邦人のようだった。

「えーと、じゃあ異世界風ラーメンとチャーハンの中で!」

店主の外見に戸惑うことなく。
迷うことなく注文する。

古志野 緋色 > 「こいつ直接脳内に……」

どこかで聞いたことあるセリフを呟きつつ席に着く

「なかなかすごい異邦人だな……
 というかそもそも生き物なのかも疑わしいぞ」

とは言え来たからには何か頼むべきだろう

「異世界風ラーメンを一つ」

真乃 真 > <かしこまりました!>

そう言って店の主人は作業を始める。
その球体のような腕を煌かせながら伸ばしてフライパンを振るう、麺をゆでる。
スープの準備などの工程を一度にこなしていく。

「どうなんだろうね?生き物なのかな?」

<ちがいますよ!>

違うという答えが頭に流れ込んでくる。どうやら生き物でもないらしい。
何なんだろう?この人?

<おまたせいたしました!異世界ラーメンが二つです。>

普通のラーメン鉢の中に二色のスープが混ざり切らずに入っている。
麺は太めの縮れ麺でスープの色を吸って二色に染まっている。
具材は異邦人街の市場では多く並んでいる少し珍しい色の野菜(食感はもやしに近い)が乗っているのと
何か見かけない肉が乗っている。

「いただきます。」

そのカラフルな見た目に物おじせずスープを口に運ぶ。

古志野 緋色 > 「……カラフルだな」

某国の、およそ人の食べる物ではない色をしたお菓子を思い出しながら
恐る恐るれんげてスープをすくい、口に運ぶ
果してその味は……

真乃 真 > 「なるほど、これは野菜ベースのスープと■■■がベースのスープを使ってるんだな。」

なるほどたしかに■■■なら野菜ベースのスープに合わせればピッタリである。
だが、どうやって混ざり切らないようにしているのか?

<分離魔術です。>

心を読んで店主が話しかかてくる。
もうどうにでもなれって感じである。

「野菜のポタージュのような優しい甘みと■■■のコクが合わさって確かにこれは
 異世界情緒を感じさせる味わい仕上がっている!」

確かに人間が食べてもおいしいがラーメンとは違う感じがする。
これはもはや別の料理だ。
ちなみにチャーハンは普通だった。普通のチャーハンだった。

古志野 緋色 > 「その■■■ってのが気になるが……
 旨いな、確かに」

ラーメンではない気もするが、これはこれで旨い
それにしてもこの店主、生き物でないならば何なのだろうか
ロボットや人形の類か?

そんな事を考えながらつるつると麺をすする
汁を吸っていてこちらもなかなか旨い

真乃 真 > <どちらでもありませんよ。>

人形でもロボットでもないらしい。
謎は深まるばかりである。

「はあ、美味しかったごちそうさまでした。」

利き手であるはずの右腕使えない中かなりの速さで食べきった。
この味付けなら確か異邦人街よりは商店街に出した方がいいかもしれない。
あまり強い食材を使いすぎずに且つ異世界を出すという難しいことをやってのける
その腕前には感服である。
値段は安いラーメン屋と比べると少し高いが値段に見合った満足感は得られる。

「いやあ、良い店見つかったね!」

古志野 緋色 > 「何者なんだこの店主……」

店主の正体はさておき、ラーメンはうまい
やがて彼もすっかり食べ終わり丼も空になった

「ごちそうさんです」

ちと高めの値段だが文句は言えない、きっちり払うと席を立った

「ええ、思いのほか旨かったです」

真乃 真 > <ありがとうございました!>

煌く光に見送られながら店を出る。

「普段から来るのは疲れそうだけどたまに来る分は良さそうだね。」

ラーメンが食いたくなった時に来る店ではない。
異世界風ラーメンが食いたくなった時のための店である。

「さあじゃあ腹ごしらえも済んだし。僕は買い物の続きと行こうかな?」

そういって大きく伸びをすると大型のスーパがある方へと歩きはじめる。

「それじゃあ古志野君!また会おう!」

振り返り左手を上げてそう言うとそれからは振り返らずに歩いていった。

古志野 緋色 > 「さてと……俺もそろそろ行くか」

買い物袋を再び手に持ち、商店街へと歩き出す
しかし彼は何をするつもりなのだろうか……?

ご案内:「商店街」から古志野 緋色さんが去りました。
ご案内:「商店街」から真乃 真さんが去りました。